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華山委員 そういたしますと、
食糧庁の
職員というものはもう七割ぐらいまで、もっと多いかもしれませんが、米の
調査員と統計事務所の
職員、統計調査
職員、こういうことになるわけでございまして、これは非常に大きな割合を占めるわけなんです。たまたま今度の設置法がその問題に触れておりますから、私は関心を持たざるを得ないわけである。ほんとうに
政府が悪い決断をしてこれを減らそうと思えば、これは効果のあがる減らし方ができるわけです。それで私は心配するのでございますけれども、統計というものですね。これは
自分のことを言って、恐縮でございますけれども、私も役人上がりですけれども、役人になった当時は十年間統計のことばかりやってきた。統計官という官名がいまあるかどうか知りませんが、それをいただいておって、そして内閣統計局というところにおったわけですね。私は戦後最も革新的な行政の進んだのは統計行政だと思っている。ところがこの統計行政が次第に退歩しているんじゃないのか。たとえば、各地方の統計課長
会議というふうなものがあった場合に、その当時統計課長
会議に出たのは内閣統計
局長だったのです。いま国を代表して統計のことを言う人は一体だれなんです。だれもいないじゃないですか。行政管理庁に統計主幹というものがいるのですね。統計主幹なんていうもの、そんなことを言っては失礼ですけれども、その程度のことでしかない。一ぺん非常に進んだところのものがもう退歩してきたんじゃないのか。行政管理庁の統計基準
局長ですか、これは戦後いろいろかわられましたけれども、いまの東京都知事の美濃部さんがやっていられて、その後代々おかわりになるけれども、とうとう統計主幹というものになってしまった。経歴を拝見いたしますと、統計のことなんか何も知らない人なんですね。まあ俊秀でしょうから勉強なさればできると思いますけれども、統計というふうなものはそんなものではないと私は思うのですよ。統計の権威というものがだんだん落ちていく。戦後のあのはつらつたる、とにかく統計というものを行政の指針にするのだというものの
考え方が落ちてきているんじゃないのか。統計を昔のように、私の時代もそうだったのですけれども、とにかくそれがいまは第三次的に
考える、そういう時代に近づきつつあるんじゃないのか、私はそれが心配なんです。それで、この間統計部長がお答えになっておりましたけれども、農民と話し合う統計の
職員ということをおっしゃいますけれども、一体何を
お話しになるのか。統計というものが非常に大切なものであるならば一生懸命に、統計をより正確に、より広くとるということが統計の
人たちの
仕事だと思うのですよ。何を一体農民に統計知識で
お話しになるのかさっぱりわからぬ。抽象的にはわかりますけれどもね。それで農民と話し合って、いろいろなことについて今後の
農家の
指導等をなさるんだということを言われますけれども、それはそれとして
職員がいるわけですよね。県には
農業普及員がいる。また
農業改良課の
職員がいる。そういう連中がやっているわけです。その連中と混淆して何をおっしゃるのか、私にはわからぬ。そういうことを言っておりますと、私は統計というものは地方の
仕事でいいじゃないかということになりはしないかということをおそれるのです。昔の農林統計というものは地方でやったのです。統計主事というものがおりまして、統計主事は
農林省とその当時の商工省が共通してそれを任命して、そしてやっていた。その際に、県庁において最も弱体な最も虐待されたところのものは、この統計事務なんです。そういうことになりはしないか。あまり行政と統計というものを近づけるということは私は危険なのじゃないか、こういうふうに
考えますので、ひとつ部長の御意見を伺っておきたい。