○
大出委員 それでも
現状よりは数歩前進をすることになると思いますが、それでいいということにはなりません。ここにもう
一つあります。読売新聞でありますが、「血液型の間違いで死ぬ」「黒部で入院患者」、厚生病院でありますが、そこでなくなった。そのために警察の方が衛生検査技師から事情を聞いておる。四十一年十月一日の読売新聞に出ています。これは検査結果を書き間違えたという事故です。それで死んだ。しかし、ここらのところは、いま言われる管理、それをはっきりしておきませんと、こういう問題が起こる。それにしても、その基礎はやはり有資格者が取り扱わなければならぬということになるわけでありまして、衛生検査技師会の方々が、四十一年十一月ごろから無資格者をなくすための署名運動まで始めておるわけですが、監督の衝に当たる
厚生省がそういうことを検査技師会のほうにさせなければならぬようなことは、私は非常によくないと思っている。その辺のところは十分ひとつ御配慮いただきたいと思うわけです。
ところで、
大臣、
委員長もだいぶ仕事があって、立ったりすわったりというような感じに受け取れるのですが、これは、「衛生検査技師法一部改正の要点」というのがあるのですけれ
ども、要点のうちの第一、第二だけいま
考えを申し上げた。あとまだいろいろあるのですが、これをやっておりますと、やはりこの設置法の試験その他の問題とからむものですから、詰めていきますと、審議会をおつくりになるというのですけれ
ども、では講習や、この特例試験なら特例試験というものを
考えた場合に、いなかのほうで講習や特例試験はどうやってやるのかという問題がある。町の中なら交通の便もいいから機会は均等だ。しかしいなかに行ったらそれはできぬ。それから、業務を休んで講習や試験に行ったら、個人的な問題としていろいろな問題が起こるわけです。たとえば、これまたお宅の管轄ですけれ
ども、調理師法という法律があります、議員立法ですけれ
ども。これなんか、板前さんが試験を受けに行きますと、一日に三千円から四千円も金がもらえない。それでも試験を受ければ資格がとれるからというので、受けに行こうとするが、行きたくてもどうしても行けない人が出てくるというのと同じで、忙しいのです。この衛生検査技師さんもそうすると行けない。そういうのは一体こういった審議会でどういうふうに試験というものをお
考えになるかという点。それから、現在の資格者が試験を受けるという場合に、一言で申し上げれば、いまの開業医の皆さんに
国家試験をもう一ぺん受け直してみろといったら、受かる人はほとんどないですよ。それは、診察技術は卓越してうまくなっているけれ
ども、学問的に、それじゃ
国家試験をもう一ぺん受け直せといったら受かりません。それを、簡単に、講習をやったら受かるか、これまた受からない。記憶力も薄れているし、新しいものを覚えるという能力に欠けるようになっている年齢でございますから。そうすると今度は試験の問題なんというものも、こういう席でやさしいのをつくれというわけにいかぬけれ
ども、相撲だって横網になった人は年寄一代制で、年寄株がなくたってその人の一生は横綱で通っていくのです。そうだとすると、いままで苦労をしてやってきた、この新聞にある縁の下の力持ち的な方々を、診察エックス線技師法のときも問題になったのですけれ
ども、じゃ三年課程ができた、旧来の方々は二年課程だ、そこで
厚生大臣の試験を受けなければ資格者は一種にならぬということになるとすると、努力してきた方だけに非常に深刻な問題です。そこらの問題が全部からんできますので、この設置法に関連しまして、そこからことこまかに承りたいのです。
そこで実は
委員長に承っておきたいのでありますけれ
ども、かたがつくまでおつき合いをいただけるものならば、もう一、二時間、何なら二、三時間御
質問申し上げたいのでありますけれ
ども、どうでありますか。皆さんだいぶおつかれのようでございまして、しようがないからおいでになるという感じなんだが、そこのところをひとつ御相談いただけませんか。