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小沢(貞)
委員 今日の
時点において大臣の
答弁としてはそんなところではなかろうかと私のほうも
考えます。したがって、七、八月ごろ、来年の
料金体系を
考えるときには、いま私の申し上げた点はひとつ十分に
考えていただいて、ほかの
設備料も上げたんだからやはりこれも上げるべきだ、私はこういう主張なんです。それが取り入れられるように
要望をしておきたいと
考えます。
そこで次に、時間もないようですから急いで申し上げますが、この集団
電話、これもこの間の
公衆電気通信法の一部を
改正する
法律案の中で「集団
電話については、普通
加入区域外における線路
設置費の負担および
加入区域外における線路の附加使用料を課さないこととする。」こういうようになっておるわけです。これはなかなか
技術的にむずかしい点だが、
加入区域の外に特別
加入区域あるいは区域外と、こうあるのですが、そこへわれわれが
加入電話、一般の
電話を引く場合には膨大な
設備費を負担させられる、こういうことであったと思います。それが今度の
法律の
改正では「普通
加入区域外の線路
設置費は、現在、当初の
加入者が線路
設置費の全額を負担しているが、これを一
加入当たりの線路
設置費を
基準とした距離当たり単金制に改め、」こういうことになって、今度距離当たり単金制に改められたわけです。それを私は一歩前進だと思って、そのことは是とするわけですが、集団
電話についてだけ線路
設置費の負担及び線路の付加使用料を課さない、こういうことを特に集団
電話についてだけやらなければならない、やっている、このことは一般
加入電話その他と比較して、あるいは今日問題になっている
有線放送電話と比較して、あまりにも不当過ぎるではないか、こういうふうに
考えるわけです。
大臣、これをもっと具体的に言うと、百六十戸なり二百戸集まらなければ集団
電話にならぬ、それを、ずっと遠くの人も仲間に入りたいということになれば、一般
加入電話の人は二十万も三十万も負担をして
電話を入れておったのに、集団
電話であるがゆえにいままで負担金を取らないでおった、こういうことをやってきたわけです。これは大臣、びっくりされるだろうけれ
ども、事実はそういうふうにやってきた。今度のときもまたそういうふうにうたわれている。これは、こういうことで
法律は通ったんだから、それを私はいまさらどうこうしようとは言いませんけれ
ども、社会的な要請、経済的な要請にこたえて、
電話も集団
電話も
有線放送電話もやはり
住民の
要望にこたえて国民が選択をして、そして平和共存の中でひとつやっていけ、うんと要約すれば、こういうのが
郵政審議会における
有線放送問題についての
答申であった、こういうように
考えます。国民が公平に選択をし、そうして経済的な社会的な要件に充足するように
有線放送も集団
電話もやっていけ、
農集もやっていけ、こういうことだったと私は思うわけなんだけれ
ども、ところが、その前提になるべき公正な競争
条件というものは成り立っておらなかった、ここに私はいままでの
郵政省の
態度にたいへんな不満を持っているわけです。三十万円かかる
農集をたった一万円の
設備料で入れる。そればかりではない。いま申し上げたように、区域外のはるか遠くまでも、その集団に入っているがために
設備料も取らないでやっている、付加使用料も取らないでやっているというようなことをして有線を駆逐するようなことを実は郵政
当局はいままでやってきた。有線
関係者はみんなそういう理解の目で見ているわけです。
これは大臣、私は非常に重要なことだと
考えますので、もし国民の選択にまかせるというならば、公正な競争
条件のもとで、おれは東京に
電話はそんなにかけないけれ
ども、
電話も必要だから
有線放送の仲間に入っていたい、こういうことになれば、
有線放送の
設備は、新しく最近の
技術でやるにしても三万から四万、五万くらいはかかると思うわけです。それをわざわざ不公正な競争
条件で、
設備費が三十万もかかるものを一万ばかりで入れて、
農集の収支率は幾らかというと、三〇〇対一〇〇くらいじゃないでしょうか、二五〇から三〇〇くらいの収支率ですから、三分の一くらいの収入しかないととろに無理して入れていかなければならなかったという今日までの
郵政省の
方針、こういうものについて反省をしなければならない、こういうように私は
考えるわけです。大臣、非常に不公正な競争
条件で、電電
公社は赤字だ赤字だといいながら、赤字を覚悟して、しかも
設備負担金も取らない、区域外の
設備金も負担金も取らない、そういうことをして今日まで推し進めてきて、先ほど監理官が言うように、有放というものは年十万ばかりになりました、
農集は年二十万も三十万も伸びてきました、こういうばかな
答弁がどうしてできるか。そういうことでは有放は伸びていけません。
農集のほうがどんどん伸びていきます。不公平な競争
条件で、赤字を覚悟して押し込んできた、これが今日までの実態ではないか、私はこういうように
考えるわけです。この点は大臣十分
考えていただいて、今後のいろいろな
行政措置でやる問題について
配慮をしてもらいたいと
考えるわけです。
最後に、大臣のこの問題に対する所信をお
伺いして、時間がちょうど参りましたので、終わりたいと思います。