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大原委員 関連。
厚生大臣の
答弁をずっと前から聞いておりますと、非常にしどうもどろです。頭脳明快な
厚生大臣にいたしましては、
答弁を聞いておりますと、
理解できないようなしどうもどろの
答弁です。
当時、三月四日の
予算委員会におきまして、予算関係法案である
健保特例法案、重要な
政府の政策の柱の
特例法の
延長の
法律案の構想について、
国会に提出をされていないときに予算を議了することはできないではないか。これは当然の議論ですから、その問題から局面が発展をしておるわけですが、そのときに、予算に関係すると一緒に、
特例法の
審議に関係する抜本対策についてあなたのほうが見解を示したわけだが、もしそのときにそういう見解が示されなかったならば、予算は通っていないし、暫定予算を組まなければならなかったのですよ、そのときの情勢は。だから、三十分間ほど休憩いたしまして、
政府の統一見解であなたが
答弁したわけです。
その
答弁の中には、医療保険の問題、
抜本改正につきましては可及的すみやかに
成案を得る、議院の期限はあるけれども、できるだけ早く
成案を得まして、今
国会中に
関係審議会に
諮問の手続をとるよう
努力をいたします。
総理大臣はこのことの
答弁の裏づけもしておりますが、そういうことです。そのときの今
国会中というのは、五月二十五日までの
通常国会ですよ。こんな七十二日間もでたらめな
延長をする、そんなことを想定して
政府がやっているわけはない。予算の
審議もやっているわけでもないのです。安保のときだって五十日でしょうが。それを七十二日間も
延長したのだ。だからその後
国会においては、いろいろなトラブルがあったでしょう。ですからそのことは、五月二十五日までにちゃんと示されていることが、今
国会中という精神ですよ、この精神は。それをずるずると引っぱっておいて、そうして世上何と言っておるかというと、昭和四十二年の十一月には
厚生省試案、牛丸試案を出した。そうしたら
自民党の中においては、鈴木調査会、西村調査会では、それはたな上げにしておいて、今度はその調査会の基本の
政策大綱を出した。その
中身は
右向け左である。
山田委員が指摘されるとおりだ。世間では言っているのだ。これはじんぜんと日を過ごして時間切れを待っているのだ、つくる意思はないのだ、こういうことを言っているのだ。これが、いままでわれわれの同僚
委員が指摘されたように、いままでだって法律できめたことを実施しなかった。
国会で
答弁したことを実施しなかった。
国会を軽視した。さらに今度は、
特例法と
抜本改正は密接不離の関係であるという点がはっきりわかっておるのに、その全貌も示さないで、そうしてこれをほおかぶりで逃げよう、そういうことはいけないですよ。
ましてや
厚生大臣の
答弁を聞いていると、初めの
答弁といまの
答弁、だんだんと違って、しどろもどろだ。私どもは少なくとも
国会の権威のためにそういうことがあってはならぬと思う。そういうことについて、それを期待し、あるいは
約束を信ずるということは、いままでの経緯からいってできない。したがって、
厚生大臣は
総理大臣ともよく相談して、この問題については統一見解をきちっと
国会の場を通じて説明してもらいたい。
責任を持った統一見解を示してもらいたい。だめですよ、こんなことでは。(「はっきりしているじゃないか」と呼ぶ者あり)
一つもはっきりしてないですよ。今
国会中というのは、五月二十五日の
通常国会までですよ。
会期の
延長は五月の二十日ごろになってわかるのです。
延長するかどうかということが
審議になるのは。それまでは五月二十五日が
会期じゃないか。しかもそれを過ごしておいてから、またじんぜんと延ばしているじゃないか。
会期の
延長なんか全然予想してないですよ。だから時間的に言いましても、何も
約束したことをやってないことになる。こんなおざなりなことで、また二年間
延長しましても、二年間
延長してその後にできる保証はないじゃないか、うそつきの連続じゃないか、こんなのは。
国会の権威にかけてそんなことは了承できないですよ。だめですよ。
政府は
責任を持った統一見解を、きちっと原稿を書いてやりなさい。