○山田(耻)
委員 時間がありませんからこれで終わりますが、まあ前段の、西欧先進諸国の問題を参考として、一つの基準として、これから小
委員会は審議をしていくということをおきめになられたようでけっこうだと思います。一日も早く諸外国と比べてみて見劣りのしない、きわめて水準の低いそういう労働組合の権利の保障ということが
指摘をされないように、早く西欧先進諸国の水準に近づくように結論を出していただくように、皆さんたちの指導なり、
委員会の中における発言を強くしていただくようにお願いをしたいと思います。
それからいまのエリック・ドライヤーが、経過と結果を随時国会に報告しなさいという勧告を出したことに対する受け取り方が述べられておりますが、私はこれはきわめて重要だと思うのですよ。いわゆる労使間の問題を、国会に随時通報しなくちゃならぬというふうなことがどこにありましたか。過去一つもないでしよう。きわめて重要な問題であるから国会が知らなくちゃならぬというふうなことはたくさんありますよ。何もエリック・ドライヤーが日本に来てこの問題を扱って、この問題は、その結果と経過を随時国会に報告をしなさいと言った本旨というものは別ですよ。しかも、本旨は別としても、一度もまだ国会に、私が聞かぬ限りはあなた方は言っちゃくれぬじゃないですか。一体これは勧告を受諾した政府としてどうなんですか。
委員長、私は来
委員会から、国会に結果と経過を資料として出してほしい、これはひとつお願いしておきますよ。ドライヤーの言った本旨というものは、さっきの労働大臣じゃないけれ
ども、労使間に関しては政府は中立であるということを言っているんですよ、政府は中立である。なぜ、その中立の政府が国会に対して随時通報しなくちゃならぬか。この問題のたどりつくところ、立法府である国会が
法律改正を行なわなくちゃならぬという立場に至るとドライヤーは見抜いているのです。内政干渉になるからそこまでは言わない、
法律改正をしなさいとは言わないけれ
ども、この労使間紛争がずっと制度審議会などでやっていかれたら、必ず
法律改正に到達をいたします。だから、労使間の何と言っても抜きがたい不信感を除去する道は、
法律改正、その
法律改正の指さしているものは何か、三権の保障ですよ。そこに到達していくから、随時立法府である国会に——労働大臣の言う中立性を持っている政府が、国会にこの労使間問題を通報する義務を負わせた、というのは、私がドライヤーをめぐるあとの質問の中で明らかにしましたようにそうなっているんですよ。しかし、それは独立した公務員制度審議会ができているのだから、そこで、そういう趣旨を体得されておやりいただきたい。しかし、その結果と経過は、勧告を受諾なさったんですから国会に御報告をいただきたい。主管
委員会であるこの社会労働
委員会に、次からその会ごとに結果と経過を文書で資料として提出をいただきたい、そういうことをお願いして私の質問を終わりたいと思います。
これは
委員長、いまの最後のやつは、よろしゅうございますね。(「もう答弁は要らないだろう」と呼ぶ者あり)いや、出してもらうということだけ言ってもらえばいいんです。——いまの資料を出してもらえますかと聞いているんだから出すと言えばそれで終わりですよ。