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橋本政府委員 お答えが前後するかと思いますけれ
ども、また
全国的なベースでまいりますと、この
カドミウム問題がこういった非常に大きな問題になってまいりましたので、本年度第三四半期-第四四半期にかけまして、
全国の五十五の鉱山に対しまして、利水地点におきまして〇・〇一PPM以下の
カドミウムの検出ができなければ、その当該鉱山に対する施設の改善命令といったようなものを出すというふうな考え方に立ちまして
調査をしております。大部分の
調査は、それぞれの
監督局部におきましてやりまして、おおむね完了いたしました。現在その採取いたしました利水地点におきまする水を
分析中でございまして、逐次その
データが集まりつつございます。まだ全部集まっておりませんので、大体の感触から申し上げますと、大部分のところの鉛、亜鉛
工場、これは大体〇・〇一以下でございますが、若干これを上回りはしないかといったような鉱山が出ております。したがいまして、こういったところにつきましては、貯水槽をふやすとかあるいは沈澱池を拡充するとか、それから中和装置を改善するとかいうふうなことをやって、〇・〇一以下のPPMになるようには
改善指導をやり、そして再度その追跡
検査というふうなものをとりました上で、その
分析をやりたいというふうなことを考えておりまして、大体こういった一連の施策は、三月から四月くらいにかけましてほぼ見通しがつけられるというふうに考えております。
さらに四十四年度におきましては――現在操業しておるそういった鉱山が五十五ございますけれ
ども、休廃止しておる鉱山もあるわけでございます。その休廃止鉱山につきましても、四十四年度は、それから流れる鉱液等につきまして
検査をしようというふうなことで、これも数十あると思うのでございますが、それをやりたいというふうに考えております。
それから鉱煙等につきましては、従来から、こういった鉱煙につきましては
地区によっていろいろ
基準は違っております。
安中につきまして申し上げますと、
安中につきましては、先ほど御説明申し上げましたように〇・二%程度というふうなことを一応の
基準にはしておりますが、しかし先ほどのように地形その他を考えますれば、〇・二では非常に高いのじゃないかというふうなことで、現在は〇・〇二に押えるというふうなところまで、この二、三年間かけて施設を毎年改善しております。それで、現在のところでは〇・〇二%の
排煙になっております。
それから
安中につきましての水の処置でございますが、これはさかのぼってまことに恐縮ではございますが、御
承知のように、鉱山につきましては、
昭和二十四年から鉱山保安法によりまして――いろいろ廃水等につきましての紛争は各地で起きておるわけでございます。したがいまして、自来いろいろその水質の
検査をし、あるいはいろいろな施設の改善を指示し、というふうなことでやっておりますが、残念ながら、当時におきましては
カドミウムといったような問題の発生がわからなかったというふうなことのために、この
安中につきましての
カドミウムといったようなものが問題に――われわれが問題に取り上げましたのは、きわめて最近のことでございます。それで、自来、昨年も七月、十月、十二月と三回、十二月は煙のほうでございますが、七月、十月と再度にわたりまして、特別の
検査を実施いたしまして、いろいろ改善を指示しております。いろいろな廃液の系統を統合するとかいったような形において
検査をいたしまして、十月
段階におきまする
検査の結果におきましては大体〇・〇一以下だなったというふうな形でございますが、しかしいろいろこういった問題のあるところでございますので、特に
安中につきましては、今後においても通常の
検査以上の
検査を定期的にやろうというふうなことで、現在取り組んでおる次第でございます。
全国的にも、先ほど申しましたように、特にこういった
カドミウムの問題につきましては詳細な検討を進めると同時に、特に問題のありまする
安中あるいは九州の豊栄それから九州の対州というところには、通常の
検査以外の特別の
検査を実施して、その都度、必要があれば改善指示をするというふうなことでやっておる次第でございます。