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板川委員 海上保安庁からことしの四月十一日付の行楽期の旅客船を総点検しろ、特にカーフェリーなどを
重点的に点検をする、こういう通達の資料をもらいました。この資料を見ても、「海上保安庁はこの期間中旅客船会社をはじめとした関係機関に協力を求め、次のような事項について指導、取締りを行なうことになった。」といって、「一、旅客船の定員が守られているか。二、航行区域をオーバーして運航していないか。三、定められた資格をもつた職員が乗船しているか。四、出港前の安全確認が行なわれているか。五、救命具や消火設備は十分
整備されているか。六、カーフェリーに積んだ危険物運搬車などに対する安全は十分か。」こういうことを注意しろといっているのですね。出港前の安全確認が行なわれているかどうかというこの抽象的な指導といいますか、抽象的な点検の要綱ですね。もっとこれを具体的なきめこまかい安全の確認の
方法まで議論をしておかないと、抽象的に出港前の安全が確認されているか、船長は船員法によって、安全の確認をしないうちに出港を命じちゃいけないことになっているでしょう。だからこういう抽象的なことよりも、具体的にこういう
方法を講じろということを指示してそれを習慣化するということによって
事故の
防止というのができるのですよ。だからこういう点は、あまりにも抽象的ですから、今後はひとつもっと具体的に
事故防止上のきめこまかい指導をひとつしてもらいたいと思うのです。たとえばこのほかに私が言いたいことは、カーフェリーに乗船するときに、大型
自動車、バス、遊覧バス、こういうものはお客さんは別に一般のお客と一緒に入って、
運転手だけが車をもって乗船しますね。この乗用車の場合には、一般的にいうと、今度の場合はお客を乗せっぱなしで
運転する人が
運転して船の中に乗り込もうとしたのですね。だからこの場合に、お客はやはり一般のお客と同じに乗船して、車を
運転する人だけ、万が一ということがありますから、
運転する人だけが
運転すれば、この四人のうち少なくとも三人の生命は助かったわけですね。私はこの実態をよく知りませんから、お客を乗せたまま入って三十分かそのままいて、向こうへ着いたらそのまま出発するのかと思ったら、そうじゃなくて、やはりお客は乗用車に乗って入っても、船に乗ってしまえばやはり客室へ行って、そして出るときは一般客と一緒に出て、車は
運転手が扱って出て、途中から乗車していく、こういう方式をとっておるようですね。それなら乗るときも
運転手だけに
運転をさせて、そしてそれはバスの場合には車掌が必要かもしれません。とにかく最小限度にして、乗っている者はやはり一般の乗船者と同じように口から乗る、こういうことのほうが、こういう万が一というときの
事故が少ないのじゃないでしょうか。こういう点を何か聞くところによると、乗用車については平均定員一・五人乗るものとして、一・五人の料金を加算して乗用車の運搬料金とする、こういうことになっておるそうですが、それなら一・五人の料金は別に払わせて、車の分をそれだけ安くしてやるという料金制度の改正をしてもいいから、そういうような方式をとられたらいかがでしょうか。この点どうですか。