○久保
委員 道路全体としては、いま局長おっしゃるように、
道路整備五カ年
計画というものがあるわけであります。だから五カ年
計画は、六兆六千億というか、そういう中には当然交通安全というかそういう施設を含んで編成し直すことが一番いいのではないかというふうに思うわけでございます。緊急五カ年
計画は五カ年
計画で改良
計画をやっていく、片方のほうは緊急
整備で、
安全施設のほうは三カ年
計画。ものの
考え方は、
道路局なら
道路局をとれば同じだろうと思うのでありますが、必ずしも同じじゃないのじゃないかと私は思っています。たとえば
補助の問題
一つとっても、五カ年
計画でやる場合と
整備事業の中でやる場合とはおのずから違ってくると思うのです。しかし
道路の
整備全体から見れば、同じように並行してやらなければならぬというような問題がありはしないか。だから私が言いたいのは、どうもばらばらの
制度のようだから、一本にまとめて、安全サイドからひとつ組み直していったほうがより効率的ではなかろうかということを申し上げているわけです。
一つの例で、これも別の席で申し上げたかと思うのでありますが、私の選挙区ではないのでありますが、私の県に現実にあったので、いまは改良されたんじゃなかろうかと思うのでありますが、
道路改良で
道路が拡幅になりました。そこはT字路でありましたが、今度は十字路になりました。これは広い十字路になりました。
道路のほうはできたんですね。ところが信号機も警察もそこにはつかぬという、しかもあれはたしか国道五十号というのですか、水戸から宇都宮のほうに行くのでありますから。そういういなかにすればメーンの
道路に
——町のまん中ですよ、警察署は十字路の角にあるのです。それで、まん中で、警察が見ている前で、
自動車が互い違いに、十文字でにっちもさっちも動かぬ形で長時間やっているわけです、昼の日中。これなどはだれが責任を持っているんだろうか、あまりにもお役所仕事といえば典型的なお役所仕事であるように思うのです。だから今度の緊急
整備事業のこの
改正にしても、この中にはそういうのは含んでおらぬようでありますけれ
ども、やはりそういう全体を含めての施策が必要じゃないか。私はこれを見て腹立たしくなったのです。
法律や
制度はどうなっているのか知らぬけれ
ども、目の前に
道路が開通していて、それで
自動車がくし刺しになっているわけだな。こういうことで通行人は通れませんよ。あぶなくて横断できない。どっちから来るんだかわからぬ。これは
一つの例でありますが、どうも安全サイドというか、
道路をつくるほうは
道路をつくればいいんだ、信号機をつけるほうは信号機をつければいい
——道路というのは、いつかも言ったように人間あるいは車を円滑に往来させる
一つの用具というか、施設なんですね。ところが
道路は拡幅してりっぱになったけれ
ども、実際には通れぬというのです。ばかばかしい話ですよ。そういうものを反省してみる必要がありはしないかということであります。これはよそにもあるのじゃなかろうかと私は思うのであります。幸い
総理府で一元的に政策のほうは調整することにはなっているのでしょうが、実際の仕事になるというとこれは各省庁ばらばらであるといっても過言じゃないと思うのですね。安全の問題でありますから、別のことと違うから、少しは
考えてもらいたいということであります。この次にまたもう一ぺんどこかにあったらよくまた
お話ししますが、ないことを希望します。
それからもう
一つ、いま
宮崎室長おっしゃるように、交通安全基本法というのは、われわれは前の総選挙の直後、公約に基づいて実は
国会に提案してまいりました。去年の
通常国会に出して、ことしのこの
通常国会にはまだ提案をしておりません。いつでも提案できますが、ただ問題は、
政府のほうが、隗より始めよといいながら、いまだに提案してきていないのでありますから、これはどうなるのだろうかという見きわめをつけてからわれわれのほうの基本法も一応出し直そうという
考えでいるわけなのであります。当初言ったようにわれわれは自分の案を固執するわけではない、決して。ところがいまだに、
政府部内でまとまりがつかないのかどうかわかりませんが、出てこぬというのはいかなる政治的な問題があるのか、あるいは事務的な問題があるのか知らぬけれ
ども、公約違反もはなはだしいと私は思うんですよ。それでほかの党が提案というなら阻止するかまえです。言うならば、われわれの善意を踏みにじって、しかも新聞や何かにちらちら出ているのを見ると、われわれの
考えている基本法とはちょっと違うようです。交通安全
対策基本法というので半ば
会議を中心にして何かやっているようなものでありまして、必ずしもわれわれの
考えとは十分一致していない。私はよくわかりませんけれ
ども、従来この
委員会の中での話もちらほら聞いている。十分各党の意見を参酌しているというが、いまだかつて正式に
政府のほうから、あるいは与党のほうから、野党である社会党にそういう話は聞いておりません、はっきり言って。だからこれから提案する前に正式にそれじゃ
お話があるのかないのか、提案は間に合うのかどうか、提案する準備は整ったのかどうか、もしそうでないとするならば
趣旨はどこにあるのか。これは決して党利党略の立場から申し上げるのではなくて、いまも
一つの例を申し上げたとおりでありますから、われわれは交通安全の基本方針というか、そういうものを明確に打ち出して、その政策の行くところをちゃんと示していこうじゃないかということで、二年越し提案して提唱しておる。だからその辺はどうなのかひとつお答えをいただきたい。