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華山委員 長官のおいでになっている間に、いろいろ
事務的なことは
事務のほうに伺いますけれども、私、受ける感じが、最近といいますか、特に私は
内閣委員会にことしから入ったせいもあるかもしれませんけれども、やり方が非常に荒っぽいという気がするのですね。
あとでお聞きいたしますけれども、今度の
会計検査院の
不当事項にいたしましても、算術の
誤りですね。何も
理屈があるんじゃない。どうしてこんな
誤りをおかすのか私にはわからない。算術的な
誤りですよ。小学校の生徒だって、こんな
誤りは優等生であるならばしないような
誤りをしている。私は
あとで聞きますけれども、こういう
誤りは何か
防衛庁には
防衛庁の
理屈があるというのでなければ了解のできないよう
不当事項なんですね。そういうふうな点からいいまして、また
内閣委員会で申し上げましたことを私いまここで繰り返しませんけれども、御存じのとおり
自衛官の
募集にいたしましても、トヨタあるいは
日産等の
自動車会社と共同してポスターをつくってみたり、そしてまたいろいろな
募集用のカードをつくってみたり、そしてその
経費を
会社に持たせるというふうなこと、こんなことは役人の常識では
考えられないことです。そういうことは、もうこれなんか隠しようがないのです。街頭に張るものであり、区役所で渡すものであり、そういうふうなことを平然として行なわれるということは、何か
自衛隊の
職員の中には知識の
欠除というのか、非常に荒々しい点があるのではないかと私は思う。ひとつ引き締めていただきたい、そんな
気持ちがいたします。
それから最近
シビリアンコントロールといいますけれども、よくできておらないのではないかという
気持ちがいたします。
内閣委員会でも申し上げましたけれども、
東北方面の
総監ですか、これは
ほんとうに重要なポストであろうと思うのですが、その人が
制服のまま多数の人の前で講演をして、そして言うことには、
アメリカは五十五万の兵を南ベトナムに派遣しておるけれども、
日本の
自衛隊であったならば二、三個師団でだいじょうぶだというふうなことをいってみたり、それが
新聞に出てみたり、それから今度はあの当時非常に世間を騒がして、
総理大臣も恐縮したところの
機密漏洩について、あんなことを騒ぐほうがおかしいのだ。しろうとが
軍事機密なんかちょっと見たってわかるもんかと、
国会の
論議などというものはまるで頭からばかにしてかかっている。私はひどい
風潮だと思っておる。それで最近は今度
幕僚会議の
議長ですか、
新聞の報ずるところによれば、東京の大
新聞ですから
うそはないと思いますけれども、国があって
憲法があるのであって、
憲法があって国があるのじゃない、国のことのために
憲法というふうなものは無視されてもいいような、
解釈をどんどん変えていってもいいような
発言をしていらっしゃいますね。これは私はとんでもないことだと思うのですよ。私も年のせいもありますけれども、
戦争中昔の
軍人と一緒にいろいろな仕事をした。その際に文官としての私を悩ませた問題は何かといいますと、いつでも
法律を無視したようなことをやるのですね。
憲法無視はしなかったけれども、
法律を無視したようなことをやる。それは
法律違反ですよ、
法律上そういうことはできません、こういうことを言いますと、そのときの
軍人は何と言ったのか。国があっての
法律じゃないか、国ということのためには
法律などというものは超越しなければならないということを常に言われて私は悩まされた。同じような思想がいま出てきていますね。こういうふうなことを公に言ってはばからない
風潮というものは、私は非常に
心配すべきことだと思うのですよ。私の申し上げましたことについて
大臣の御
所見をひとつ言っていただきたい。
それから
幕僚長のこの間の
ことばにつきましてはたいへんなことだと思いますので、ひとつ
大臣の
所見を伺っておきたいと思う。