○美濃委員 次に、
沖繩側の要請の中で、家畜防疫所をつくってくれという要請があったわけであります。しかし、このことを
検討してみますと、本来は種畜を家畜改良用のために他の国から輸入する場合に防疫所が必要であります。その防疫所がほしいという要請の原因は何かというと、御存じのように、かなり肉牛の生産に力を入れてきておりますから、
本土へ肉牛を売るためにほしいと、こういうのであります。
それともう一つは、現在の
本土側の肉牛の受け入れ体制は、
沖繩に家畜保健所をつくって法定伝染病の有無の確認が行なわれておりません。したがって
本土へ入ったものは家畜防疫所に入る。競走馬であるとか種畜であれば、これは現在日本でも輸入しておりますけれ
ども、特定のそういう目的で輸入したものは、一週間あるいは二週間家畜防疫所に入れて、それで法定伝染病がないという確認をして係留するということは、これはやむを得ないと思うのですけれ
ども、肉用の動物あたりをああいう保健所に入れてああいうことをすると、その期間の経費の問題、非常に高い。横浜とかああいうところで検疫をやるわけですから非常に管理が高くつく、あるいは管理を十分にしなければその期間にかなり肉量が落ちる、こういう問題が出るわけでありまして、これは防疫所でなくて、もうすみやかに連帯する家畜保健所をつくって、そして法定伝染病の有無を確認して、防疫検査を通さないで持ってくる、この
方式をとらなければならぬと思うのです。向こうで検疫所をほしいというのは、将来
沖繩がそういう種畜
関係を海外から輸入する目的で保健所をつくるのならいいですけれ
ども、肉牛を
本土に、まあいまのことばでいえば、輸出するために必要だというものは防疫所ではないと思うのですよ。向こうの防疫所で検査したって、それで目的は達成されません。連帯する保健所をつくって、こちらからも技術屋をやって、法定伝染病がないということを確認すれば、そのまま輸送して持ってきていいわけです。こっちへ来ると、すぐ陸揚げして屠場へ入れていいわけですからね。この措置をすみやかにやらなければならぬと思う。これはどの
程度そういう
対策を進めておるか。