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沖本委員 その辺どうも納得いかない点があるのですが、ユーザーの安全性をはかっていくためにということは、先ほどおっしゃった点です。
大臣、あなたも
局長も、
検査は
車両の欠陥を防ぐためにあるんだ、こういうことですから、
新聞紙上にこういう全体の八十万台の中から欠陥車がこれだけ出たということが公表されたら、そういうものは
運輸省としてすぐつかんで、こういうものはこうだったんだということを明らかにするなり何なりすることが、当然あなたのほうで必要じゃないのでしょうか。それがやはり前向きにやっていっておる
大臣のお気持ちをくんであなた方が取り組んでおる、こういうことになるのではなかろうか。
欠陥車についてもう少し申し上げていくと、この間の
委員で
大臣に少し御説明いたしましたけれども、エコーの問題にしましても、シャフト設計を変えなくても、
トラックのシャフトをそのまま使ったらいい、だからマイクロバスのシャフトを特につくらなくてもいい、こういうところから
トラックのシャフトを少し伸ばせばいいんだということで
事故が起きておる。そのために、昨年六月の第一回の
事故の
あと、七月四日に
会社のほうが設計変更を社内で決定した。このときにシャフトの回転回数を落とすために二種類、差動機ギアを開発したけれども、ユーザーには知らしていない。ディーラーに聞いても、こういう点は希望者だけに変えてるようなことをやっておった、こういう点があるわけです。こういう点は
運輸省が当時も現在も、この車の
事故は
原因不明だ、こういう点であなた方はいままで回答していらっしゃるわけです。欠陥が事実あった、それを深くお
調べにもなっていらっしゃらないわけです。シャフトのこういう変更をなぜ
運輸省のほうで見のがされるか、こういうことになるわけです。
それからマイクロバス、この間もやはりマイクロバスが高速道路上で問題を起こしておるわけですけれども、これは普通の車でも高速で走る場合に、すれ違う場合には風速によってハンドルをとられる、こういうことがあるのですが、風速に合う試験をしていないわけです。名神、東名でマイクロバスがたくさん走っておるわけです。百キロのメーターをつけておるわけですけれども、運転者が百キロのぎりぎりまで運転をやると、振動を起こしてすぐ転覆の状態になってくる、こういう事実があるわけです。これがもう少し風圧が当たってくると、完全に転覆するわけです。こういう点についてはテストをしていない。それからブレーキパイプの点は、
アメリカで起きているのではなくて、
日本で起きているわけです。このパイプは、材質がすずと鉛のメッキにビニールをかぶせてあるわけで、そこにはっきり悪い点が出ているわけです。ビニールに水がたまって腐ってくる、こういう状態が出ているわけです。ほんとうはパイプに亜鉛メッキを使えば問題は少なくなるわけですけれども
——そういうことですから、
アメリカで塩をまいた道を走った、こういう点は問題ではないということになってまいります。亜鉛メッキのほうがいいわけなんですけれども、これは高くついてくる。そのためにこういう工程をとっているわけです。すず、鉛メッキは他の
メーカーでもそうやっているのではないかという点もあるわけです。これは先ほどの連盟が発表したとおりに、コストをダウンさせるためにこういう問題が起きている。ですから、継ぎ目がはずれて火を吹いたということも、キャブのパイプの継ぎ目のところが雄雌になっているのですが、そのへこみが前は非常に深く食い込んでおったのが、このごろは安全度ぎりぎりに下請のほうはつくるわけです。そういうために、はずれやすい
事故がたくさん起きている。これは確かにコストをダウンさせるために
——コストダウンさせても、
メーカーのもうけは十分に得ていこうとする。そこで下請のほうへぎりぎりの条件を出している。そこで下請のほうは安全度ぎりぎりの仕事をやってしまう。
メーカーのほうは、それに対して一々やかましいことが言えない。そういうことから、できている車
自体は車の安全ということよりも、やはりコストということを一番
考えて出している点に問題があるわけです。あなたのほうは、安全という観点から指摘していただかなければならないわけですけれども、そういう点が全然表面に出てこない、こういう点に問題があると思うわけです。ですから、下請の問題は
通産省の
関係であると言うかわかりませんけれども、欠陥そのものを十分指摘して、これをチェックしていってやっていただかなければならないわけです。こういう点は十分に検討を加えていただいてやっていただかなければならない。それには公表をどんどんやっていって、結果について
運輸省が厳重な態度で臨んでいく、こういうことにもなってくると思うのです。
そこで、この点については
あとでお
伺いいたしますけれども、この間もコニーの問題をお
伺いいたしましたけれども、まだほかの車でも室内にガス漏れがあって、ガスのにおいがするということを大ぜいの人から聞いております。ですから、こういう内容がたくさんあるのですが、こういう
事故が高速道路上で起きた場合にどういう事態が起きてくるか。ガス漏れが起きて、運転者は脳神経が麻痺してきて、ハンドルをとられて
事故が起きる。ところが、高速道路の上は目撃者もいないから大惨事になるわけです。運転者は死亡している、車はめちゃくちゃになっているから、
事故の
原因の
調べようがない。ところが、いままでの交通
事故の調査というのは、車の欠陥ということを指摘されたものは案外少ない。ほとんど前方不注意あるいはわき見運転、あるいは無理な追い越しであるとか、あるいは居眠りであるとか、こういうことが交通
事故を起こしている大きな指摘の重点になっているわけです。
——警察庁からお見えでございますか。
——そういう点について、いままで車の欠陥による交通
事故があったという点を御指摘になったことがありますか。