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千葉千代世君 関連
質問。
森本長官にお尋ねいたします。私、
加瀬委員と一緒に
現地を見て回った。その
あとであまりに
被害がひどいので、これはひとつ
水産庁にも、みんなに見ていただいたらと、こう思いまして、お会いしたときに、
水産庁でいままでこういう
被害のあった場合には視察に行ったことがありますかと聞きましたら、そういうことはありませんと、県その他各セクションで調べたのをもとにして
対策を立てると、こういうことをおっしゃった。私も、そういう機構を知りませんから、なるほどそうかなと思って聞いておりました。しかし、きょう長官がお答えになったのを聞いておりまして、やはりこれは実際に見ていただかなければ、ほんとうのことはつかめないのだというようなことを
考えたわけです。これからこういう場合には視察に行く用意があるかどうかということ。
もう一つ、つけ加えますと、先ほどの御答弁の中で――まあ油のついたものは、
ノリを焼いてもすぐ燃えてしまうからだめだと
加瀬委員が
質問したのに対して、油がつけばたいていは使えなくなるとおっしゃったのですが、たいていどころか、ちょっとでもだめなんだそうです。私、
ノリのつくだ煮屋さんへ行って聞いたんです。これは焼き
ノリにならなければ、つくだ煮に少し混ぜたら使えるんじゃないでしょうかと言ったら、とんでもない、油がちょっとでもついておったら全体のつくだ煮が全然だめになってしまうんで、全然これは使えませんという、こういうことでした。そのものに油がついていなくっても、その周囲ににおいがついたものは――
ノリというものは、いわゆるかおりで食べるものですから、これはもう全部だめだといって――私、自分の無知を笑われたという、こういう実情でございます。そのように
考えていきますというと、やはりこの補償についても、
ノリの
被害の算定等については、十分な配慮がなされなきゃならないのであって、私
どもの行きました日には、もうすでに、これはどこからか、私確かめませんでしたが、外人の方が仲間をつれましてすぐ実地検証に来ておりました。そして海岸に上げられた
ノリの網を見ましても、網についておった
ノリが、青いままずっとありました、網ごと。油でく
さくて、そばに寄れないようになっておって、それから
さくの竹のところにも――
重油というものがあんなにひどいものとは思いませんでした。べっとりとなって、竹筒の中でも何でもすごいものなんです。油が波で寄せてきたのが波打ちぎわのところへきて、石のところヘべったりついたのが、これが全然取れないんだそうです。こうして、まあはっきり言えばくさいわけですね。それで、これは洗ったら使えるんでしょうと、私簡単に、しろうとだから申し上げましたら、いや、これは洗って取れるようなものじゃありません。これは使えません。
ノリや網は使えない。竹の
さくのごときは、間にゴムみたいな、何といいますか、私名前は忘れましたが、あの中にも油がしみ込んでしまってだめなんです。竹の
さくも使えない。それじゃ海をお掃除したらすぐ次、張れるんでしょう、こう言ったところが、これも私、幼稚な
質問で笑われたんですが、海を掃海しても今期はだめだ。今期というのは来年の春まででしょう。できないわけです。そうすると、その期間中の補償ということもまたあるんじゃなかろうかと
考えていけば、たいへん大きな損害をこうむっているわけです。しかも
ノリの値段については、県の申請を見ればそうなんだと言う。それじゃあなたは、それを認めるか、認めないかと言っても、私、聞き取れませんでしたけれ
ども、やっぱり確信を持って、自分
たちは見に行かないけれ
ども、県の調べられたものを信用して、それに基づいて、それを根拠として
対策を立てるとか、何かがなければ――何かいまだにあやふやで幾日たつとお思いになりますか、、ずいぶん長いわけなんです。それでは、その日の生活に困る漁民は浮かばれないわけです。
水産庁というところは、そういうことをなさるところではないんですか。別に国鉄にやれと言ってるわけじゃないんです。
加瀬さんは
水産庁に
ノリの
質問をしてるんだから。やっぱり水産物としてのきちっとした
対策がないんですか。一枚十七円とか言ってましたね、全国の
ノリの
平均の
価格。それから私、速記録をずっと全部見たんですが、和歌山の
ノリの
被害は外材の防虫剤のせいとか、ずいぶんありますね。そうした場合に、それじゃこの
ノリの
価格はどうなっている、
千葉県のはいままでどうだとか、今度の見通しはどうだとか、暑い寒いも
関係あるでしょうから。そういう
対策がいままで何も立てられていないのでしょうか。要点は、私は実際を見に行くといった手だてを講じてもらいたいということを――やる気持ちがあるのですか、ないのですかということ……。