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島本委員 大臣の立場からいろいろ答弁がございました。それを私は理解した上に立って、ひとつこの点を申し上げておかなければなりません。
それは、
大臣は国民のためにいろいろ行政を施行する。そして昨年までの間に——いまもそうですけれども、電信電話に対しまして要求が一番多かったのは、加入区域と基本
料金がいわば不可分の
関係にあって、加入区域を同一行政区域内に合わせてこれを施行してもらいたい、こういうことであったわけでございます。しかし、やはり基本料は加入区域と不可分の
関係にある、この矛盾を毎年
国会で私どもが質問しておったのです。
大臣はそのときは
大臣ではございませんでしたけれども、それを修正する
考えをやはり公社も明らかにしておったようであります。しかし今回、仄聞するところによりますと、やはりランクの統合と
事務、住宅用の統一等、一般大衆に対しましての大幅な値上げを行なう、こういうようなことにして、いわゆる修正案を
考えておられるようであります。そうだとすると、やはり問題があるじゃございませんか。
加入者の不満というのは、まず現行加入区域の不合理を直してもらいたいということなんです。直上げせよと言っておるのじゃないのであります。だから、この点は十分
考えて実施しないといけないと思います。これは総裁も
大臣も十分
考えてもらわないといけません。通信サービスの
料金については、このサービス価値に応じて総括原価を配賦
決定するという原則に立つ、こうするならば、いま総裁が若干答弁されましたけれども、イギリスでこういうようなやり方を合理的に実施しているようであります。最近いろいろ問題になってきておりますところの私がいま申し上げました加入区域の統合と拡大の要求、これは大きいものがあるのです。しかしながらこれは大都市と地方都市、この間の通話区域の不平等、また、いろいろ市内通話にしてあるところと、してないところ、こういうようなものに対する
一つの不満なんです。この批判に対しては、ただ無原則にこれを統合や拡大してやる、こういうようなことでは何にもならないではありませんか。したがってこれは、あまりにも拡大し過ぎて、通話
料金の市内化、こういうようなことをやってやると、矛盾はまた一そう大きくなって、将来再び
料金の是正をせざるを得ない、こういうようなことになってしまう。したがって、これに対しては、合理的に
一つの案を十分
検討した上で実施しなければならない。いわゆる抜本的な、いまの制度にこだわらないで、
一つの再編成、もうこういうようなものを
考えないといけないことに相なっている
段階であります。そうなりますと、幾つかの収容局をまとめて、
東京なら
東京のような区域を
一つにして、またその同じようなグループをまとめて、そして幾つかのグループにして、いわばカメの甲型、こういうような
一つの方法もあるようでございますから、そういうふうにして、同一グループ及びその隣接グループ内の各局との通話を市内
料金並みにしてやる、そのほかは市外通話にしてやる、こういうふうにしてやる方法だってあるのであります。合理化というのは、やはりそういうような
考え方の上に立ってやるのでなければ、やってもまたすぐ値上げをせざるを得ないようなことになってしまう。これでは、行政あって政治なし、こういうようなことになってしまうわけであります。政治あって国民なし、こういうようなことになってしまったらたいへんなのであります。したがって、ここは
大臣、十分
検討してもらわなければならない。私はこれを聞きたかったのですけれども、
委員長は、もう時間だからやめろというそぶりが見えるので、ですから私は、自分で言って、それに対する賛意を求めざるを得ない。しかし、これは重要なことなんです、
大臣。これは大事なことなんですから、これもひとつ十分
検討願いたいわけです。
それともう
一つは、国務
大臣としても、総合開発に織り込んだ、これは加入者と地域住民の生活権及び地域経済の発展性、このことを
考えていまのような発想のもとにこれに対処していかなければならない、こういうふうに思うわけなんであります。私どももそういうような点からしてこの幾つかの試案もできておりますから、これを十分
検討した上で、現在
大臣が国民のために
考えるならば、いま実施しようとするこの案に対して、もう一回
考えて、そして、そのままに実施するのじゃなく、慎重に、もう一回
検討して、国民に合意されるような状態でこれを出す、こういうことにまで当然踏み切る時期であり、そういうような
考えが良識である、私はそう思うわけであります。
これは
委員長、
ほんとうに大事なことなんですよ。だけれども時間がないという。これはいまの私の
考え方が間違いでありましょうかどうか、
大臣と総裁の御
意見を伺っておきたいと思います。