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華山委員 ないということはないと思います。ありますよ。
一般の
職員とか技術
職員とか、事務
職員が足りないから
臨時の人を入れて、そしてこれでやっていく。これはもう昔からなんです。どこの省だってありますよ。特に現場
職員は、これは昔からですよ。明治百年といいますけれ
ども、明治時代からなんです。これを称してはかま人夫、こういうのです。はかま人夫というのは事業費の人夫賃から金を払う。
仕事は人夫の
仕事をしておりません。昔ですから、はかまをはいて机で
仕事をしていた。これをはかま人夫といっていた。そういうふうなものが至るところにある。しかも、これが、その省の首脳部にはわからないうちに行なわれている。たとえば、庁費というものにおきまして、使い方はその部局なりそういうふうなものにまかしてありますから、そうしますと、その部局は庁費でもって人を雇って
仕事をやらせる。これが
一般的の傾向だと私は思うのです。
それで、これは私の経験を申し上げて恐縮ですけれ
ども、本庁の
仕事につきましてはそういうことにあまり感じませんけれ
ども、地方庁に参りますと、とにかくそういうふうな、知事なり総務部長なり
人事課長が知らないうちにどんどんふえていくのです。こういう
職員、日々雇いの
職員がどんどんふえてくる。これは、私、聞いた話ですから真偽はわかりませんけれ
ども、福島県庁を建てたときに、建てたとたんに手狭になった。なぜか。そういう
職員がべらぼうに多いからなんです。そういう
職員を表に出して、これで大きさをつくって、それによって起債の
承認を求めることができない。正規の
職員だけである。建ったときには、いざというときには狭くなったという話が、真実かどうかわかりませんけれ
ども、あるくらいなんです。そういうふうなものですから、自治省は手に余ってしまって、
経理の
混乱を来たすということから、定員の
増加を勧奨してこれらの
職員を、できるだけ経験に基づくような試験のやり方をやって正規の
職員に繰り入れた。これが自治省の方針だった。こういうふうなことが、私は国においてもあると思う。
この点は気をつけなければいけないと思うのでございますが、行政
管理庁に私は申し上げたい。あなたのほうは人を減らすことに一生懸命のようでございますね。このごろ人を減らすことで一生懸命なんです。たとえば三年間に五%減らす、こう言った。それは減る。減った場合にこういうふうな日々雇いの
職員、こういうものがどんどんしりのほうからふえていくということを覚悟しなければいけない。これが、むしろ無
責任な
職員がここにあらわれたように、きわめて重要な金の出し入れに
関係のあることまでやってしまう。
印紙のような、有価証券をごまかすような
仕事までやらせる。こういうことが起きますから、行政
管理庁は気をつけてもらいたい。人を減らすだけが能じゃないのです。やらなくちゃならぬ
仕事はきまっているのですから……。いま
一般国家公務員は、私は遊んでいるとは思わない。それを減らす。減らせば何といったってしりのほうからまたどこかに抜け穴ができる。その抜け穴というものは
省庁の幹部は知らない。そこに、ここにあらわれたような日々雇いの無
責任の者が
不正事件を働く、こういうことが出てくることを私はおそれるのです。その点は行政
管理庁、よほど気をつけてもらいたい。行政
管理庁、所見どうなんですか。その点ひとつ伺っておきたい。そういうところまでお考えになっておりますかどうか。