○原田立君 ちょっと関連。いまこの監査ですか、
監督、その点でお話があったけれ
ども、整備をさせたその
あとの
検査をやっているというようなお話がいまちょっとあったけれ
ども、それは一番最良の
状態を
検査するということであって、ちょっとこうおかしいんじゃないか。それで以前から
炭鉱のこういう
災害、これは起きるたびにいろいろ問題にされるのが抜き打ち
検査ですよ。これをやらなきゃいけないということをさんざん言われておるにもかかわらず、それがはっきりしていない。言ってみれば底抜けだ。何か
監督官が行くとなると、二日前とか三日前に、それがどういうかげんか、通報されているようだ。そのためにほんとうならば、普通の
状態ならば
事故が
発生する危険が多分にあるのだけれ
ども、そこのところはあわてて直してしまう、そういうふうにやっているんじゃないかという疑問が非常に大きいわけなんです。
それで局長に聞きたいのですけれ
ども、そういう
災害というのはやはり最良の
状態で起きるんじゃなくて最悪の
状態で起きるわけです。常時ずっと仕事をやっていて、そうしていろいろ故障ができて、それで
事故が起きる。だから
検査をやって装備をちゃんとやらせてその
あと監督するなんていうのじゃなくて、むしろもっと抜き打ち
検査、
監督、これをもっと強化しなきゃいけないんじゃないか、私はそう思うのです。ところが、その抜き打ち監査がどうも底抜けじゃないかというような批判が非常に大きいんです。ただ私たちがしろうとで聞いているというのではない。そういうふうになっている、底抜けになっていると。そこら辺からもう少し鉱山
保安局としても姿勢を正してやっていかなかったならば、今後どんどんこういうふうな類似した
事故というものが続発するんじゃないか、こう私思うのですよ。ですから
保安行政の立場からいってもそういう抜き打ち監査、これをもっと姿勢を厳重にすべきじゃないか、こう思うのですが、この点は一体どうなのか、それが
一つです。
それから労働
大臣もお見えですから、この際あわせてお伺いしたいんですけれ
ども、
炭鉱の
災害はいまに始まったことじゃない。毎年一年間で起きないことはありやしない。ずっと続いている。こんなことが今後もあるとしたら、これは人命軽視ですよ。労働省は一体何のためにあるのかなんて言われても、それは甘受しなければいけないのではないか。そうあっちゃならない。鉱山
関係については
通産省でちゃんと責任を持ってやっているんだろうが、そういう人命尊重の立場から言っても、労働省としてはもっと強い勧告というものか、あるいは
現場に立ち入っての
監督というのか、そういうものがもっとあってしかるべきじゃないのか。そうでなければ、いつまでたってもこんな
事故が続発する。被災者にとってみれば、痛ましい事件だと思うんですよ。今後の生活のことな
ども考えてみれば、残った家族の人たちが非常に苦労なさるだろうと、こう思うわけです。ですから、いわゆる労働行政という立場からいっても、今回の問題を軽く見ちゃいないだろうと思いますけれ
ども、もっと重要視して、
炭鉱が再びこういう
事故が起きないような強力な施策といいますか、それをここではっきりと打ち立てるべきじゃないか。かつて大牟田の三池があれほどの
災害があって当時世の中を騒がした。そのときも、
大臣は違っておりましたけれ
ども、こういう
事故が再び起こらないように努力しますというようなお話もあった。だけれ
ども、その後相次いで起こるので、こういう
保安というものについて、ただ鉱山
保安局
通産省のほうにまかしておくだけでなしに、労働省としても、人命尊重の立場から、これをもっと強力に打ち出していくべきではないか、これが
二つです。あわせて御回答願いたいと思います。