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1968-08-09 第59回国会 衆議院 文教委員会文化財保護に関する小委員会 第1号 公式Web版

  1. 会議録情報

    本小委員会昭和四十三年八月七日(水曜日)委 員会において、設置することに決した。 八月七日  本小委員委員会において、次の通り選任され  た。       有田 喜一君    久保田藤麿君       河野 洋平君    谷川 和穗君       中村庸一郎君    西岡 武夫君       小林 信一君    斉藤 正男君       長谷川正三君    鈴木  一君       有島 重武君 八月七日  中村庸一郎君が委員会において、小委員長に選  任された。 ————————————————————— 昭和四十三年八月九日(金曜日)     午後一時八分開議  出席小委員    小委員長 中村庸一郎君       有田 喜一君    久保田藤麿君       河野 洋平君    谷川 和穗君       西岡 武夫君    小林 信一君       長谷川正三君    鈴木  一君       有島 重武君  小委員外出席者         文化庁長官   今 日出海君         文化庁次長   安達 健二君         文化庁文化財保         護部長     内山  正君         文化庁文化財保         護部記念物課長 中西 貞夫君         専  門  員 田中  彰君     ————————————— 本日の会議に付した案件  文化財保護に関する件      ————◇—————
  2. 中村庸一郎

    ○中村小委員長 これより文化財保護に関する小委員会を開会いたします。  文化財保護に関する件について調査を進めます。  質疑の通告がありますので、これを許します。長谷川正三君。
  3. 長谷川正三

    長谷川(正)小委員 一昨日文教委員会の席で、文化庁が発足いたしまして初めて今長官のごあいさつをいただいたわけであります。私、非常な期待をもってお伺いをし、同感、感銘をいたしたところも多々ございますけれども、その中で二、三の点についてこの際長官に御所見を伺いたいと思います。  長官お話、いろいろございましたけれども一つは、文化庁が発足して、もちろんいままでの文化財保護委員会のしてきた仕事は踏襲するけれども、さらに大きい抱負を持たれてこれに取り組まれるという立場から、特に中央地方文化的格差というものをこの際ぜひ埋める努力をしたい、特に地方文化には非常にすぐれた特質があるにかかわらず、自信というようなものを持って積極的に地方文化を振興するというような点について、非常に足りない点があるように思うので、その保護育成ということに力を入れたい、そのためにまず基礎的な調査に取りかかりたい、こういうふうに承ったわけでございます。このことは、私もたいへん卓見であり、原則的には同感でございますけれども、ただ、この場合に、どういうふうに具体的に調査をされるのか、この点をもしお考えがありましたら——先般は単なるごあいさつの中でございましたので、少し明らかにしていただければありがたいと思います。まず、それをお伺いいたします。
  4. 今日出海

    ○今説明員 ただいまのところ、私の見るところでは、地方文化というものを、よきにつけあしきにつけと申すと語弊がございますが、そのようなものをやっている機関と申しますと、マスコミ以外にないのでございます。それで、マスコミ受け取り方というようなものも——私は講演旅行などで地方へ参りますと、そのような受け取り方というようなものもだいぶ中央とはあるいは大都会とは違った受け取り方をしている。あるいはいろいろな講演などいたしますと、どうも聴衆に、なるほどこういうところは受けるとか受けないとかというようなところから、こっちは力を入れて言っているところではあまり反響がなくて、実に少し退屈であろうと思うようなところを少しおもしろく話すと、そういうところだけに反響があるというような、非常に私個人的な見方であり、また私ども友人たちが全部そろってそのようなことを、地方へ行くとだいぶ違う、そういうようなこともございますが、そういうようなことは主観的な印象でございまして、地方の問題というものを調査するといっても、なかなか徹底的な調査というものがしにくいのでございます。いまのところ、私ども地方を主体にしたマスコミというものと、あるいは県庁の社会教育課というようなものも非常に規模が小さく手が足りないようでございますから、役所のほうから、本庁のほうから地方にできるだけ人を派遣して、そこの文化協会あるいは地方県単位新聞がございますが、そういう新聞との連絡、あるいは放送網というものの拠点が所々にございまして、そのようなところに連絡をして、こちらの調査員も参りますけれども、向こうのほうも非常に腹を打ち割って、地方文化振興というものにどうしたらいいだろう、どういうところに弱点があるか、欠点があるかというようなことを話し合うというようなことで、非常に徹底的なあるいは科学的な調査というようなものは、まだ整っておらないわけでございます。  それから少し芸術祭のようなものは威勢がよ過ぎるのですが、そういうようなことで少しでも地方人たちにひとつ刺激を与えて、あるいはその土地芸術祭というものを興こしてみたい。地方ブロック別くらいにいたしまして、地方文化協会というものと連携をとって芸術祭ども地方でやったほうがよいんじゃないかというようなことも考えて、それは一、二当たって具体化しようかとしておるところでございます。  私、文化庁が発足して二カ月でございますから、調査と申しましてもはなはだ不備で、御回答には不十分かと思いますが、いまそのようなことは着手はしております。
  5. 長谷川正三

    長谷川(正)小委員 いまの私の質問の点で、もし次長のほうから補足がありましたらお伺いいたします。
  6. 安達健二

    安達説明員 地方文化活動状況調査につきましては、毎年一定の規模によりましてそれを報告していただきまして、それをとりまとめて地方文化活動調査報告書というものをつくっておる。これは従来からもやっておることでございます。  それから将来の調査の計画といたしましては、たとえば先ほど長官から話がありました、地方新聞紙等にあらわれた文化に対する関心、あるいはその問題等地方紙を中心としまして収集するというようなことを計画いたしたいと思っております。  さらに、これは来年度の予算要求に間連いたしますけれども地方ブロックくらいで地方芸術文化活動をいかにして振興するかということについてのワークショップと申しますか、研究会を三日間ないし四日間くらい開きまして。そこへ中央からも参り、地方芸術関係団体その他文化人等が集まりまして、それぞれの地域において、いかにして振興するかという方策を検討する、こういうような試みをやりたい、かように考えております。
  7. 長谷川正三

    長谷川(正)小委員 大体長官並びに事務局のお考えになっておることもわかりました。  この際、私は長官の一昨日の御発言の発想はたいへんよろしいと思うのです。つまり、地方文化それぞれユニークなものがあるのを十分もっと自信を持って発展させるように育てたいというたしかお気持ちだったと思います。ところが、いまお伺いした調査なりデータなりが、いま長官の言われた方向で実っていけばよろしいのですが、私は特にこの文化庁——今後予算的にも大きくひとつ獲得をしまして事業を拡大していただくことを念願いたしますが、同時にそれが進みますと、よほど行政当局が気をつけませんと、地方文化振興あるいは発掘育成ということが、逆に中央からの文化統制、そういう方向にだんだん変貌してしまう、私はそういう心配をするわけであります。したがって、ぜひそういうことのないように、この御方針の御発想がほんとうに文字どおり実を結びますように、ひとつ今後の運営については特段の御配慮をいただきたいと思いますので、もう一度この点について長官の御決意なり御所見を伺いたいと思います。
  8. 今日出海

    ○今説明員 まことに、私もそのことを最もおそれておりまして、それについては十分私も戒心をいたしますし、庁内の者にも十分それは注意させますし、今後ともそのうなことがもし起こるようなことがあれば、私はやはり文化というものを傷つけるものだと思います。ことに文化育成を妨げる一番おそろしいところはそこにあると思います。まことに同感でありまして、われわれも気をつけなければならないことだと思います。
  9. 長谷川正三

    長谷川(正)小委員 いまの御所見を伺って非常に力強く存じますが、長官の一昨日の御所見冒頭にも、やはり文化というものの本質から、文化行政に熱心なることが逆に文化を枯らすことになってはいけないというような意味のことも、そういうことばではなかったかもしれませんが、仰せられておりましたし、また文化人の中から特に長官が今度御就任になられた、いわゆる文部省のきっすいのお役人の中から出なかったという意味も、そういう点についての配慮がおそらくあったことだろうと私は思うのであります。しかし、これは文部省を非難するわけではないわけでありますけれども役所の機構、行政の実態というものの反省から、ともすればそういう方向に流れる危険を絶えず包蔵しているということを、くどくなりままけれども再度この際強調いたしまして、せっかく今長官就任でありますので、そういう点について大胆に、徹底した御指導を心からお願いをいたしたいと思います。  次にもう一つ、私先般のごあいさつを伺って実はちょっと心配になりましたことを申し上げたい。  それは、これからあと具体的な問題にも関連があるわけでありますけれども、こういうことを長官はおっしゃられたわけであります。文化財保護という問題と日本近代化という問題はしばしば相矛盾、衝突を起こす事態が考えられる、起こっておる。これは非常にやっかいな、めんどうな問題であっで、この問題についてはケースバイケース処置をしていきたい、こういうことばであったと思うのであります。おそらく長官は、こういう問題についてはやはり一般的原則だけではいかないので、具対的な問題については具体的な解決策をはかりたいという程度の意味でおっしゃったと思いますけれども、私どもがあえて衆議院の文教委員会の中に文化財保護に関する小委員会を設置して、鋭意文化財保護にいま力を注いでおりますゆえんのものは、ここ数年と申しますか十数年と申しますか、戦後日本経済の復興に伴い、国土開発があらゆる面にいま急速に進んでいる。しかし、ともしますとこれが経済優先開発、非常に深い文化的あるいは総合的施策ということより、目前の経済成長のために手っとり早く開発を進める。これは鉄道を敷く場合でも高速道路をつくる場合でも、あるいは今日窮迫している住宅問題解決のための大きな集団住宅を各所につくる場合でも、あるいはいわゆる新産都市であるとか工業都市であるとか、そういったものを地方開発をはかる場合でも、非常に経済性というものが優先をいたしまして、そうして長い文化的遺産をたくさん持っておる、過去において非常に平和を保ち、少なくとも国土が戦乱に荒らされることが比較的少なかったために非常に貴重な文化というもの、いわば東洋文化一つの集中的な遺産をたくさん持っておるともいえるようなそういう日本国土が、きわめて目先の経済だけの見方破壊が非常に進行している。このことは——もちろん文化財保護の問題は、なお非常に多方面のことがありますけれども、いま一番喫緊の問題としては、こういういろんな開発事業に伴う地上にあるもの、あるいは地下埋蔵文化、こういったものが次々に容赦なく破壊されていく。これはひとつ何とかしなければならないということで、この小委員会も置かれておりますし、文教委員会としてもしばしば文化財問題を真剣に審議してまいったわけであります。この文化財保護の問題につきましては、国の政治の中でもっと高い次元でこれがとらえられなければならないけれども、せっかく灘尾文部大臣も閣内では奮闘されておるようでありますけれども、残念ながら、国の政治全体の中でこの文化財保護という問題がもう少し高い次元に位置づけされるというところまでまだいっていない。予算だけを見ましても、それは端的にあらわれている。いまそういうような情勢の中にあるわけであります。特に今度文化財保護委員会が廃止になりまして支化庁が生まれたわけでありますが、これは一局削減というような、言うならば簡素化、ある意味では消極化の中で行なわれることでありますから、あまり大きな期待を持てないかもしれないということを私は前にも申し上げたのでありますけれども、しかし、文化庁は将来文化省になってもいいというくらいの気魄をもってこれはぜひ進まなければいけないのではないかと思うわけでありまして、そういう中で一昨日のごあいさつの中に、この文化財保護の問題と日本近代化との矛盾はむずかしい問題で、一つ原則だけで貫くというわけにはいかないであろうから、これはケースバイケースでいこうと思う、こういうお考えは、私ども多少神経過敏になり過ぎているかもしれませんが、今日文化財破壊進行しているということを痛切に感じて、何とかしなければ、これは国民に対しても申しわけない、あるいは大げさにいえば世界人類の学問、文化に対しても非常な犯罪を犯すようなことになるのではないか、このくらいに私どもは受け取っておるわけでありますけれども、そういう中で文化庁長官姿勢ケースバイケースということでは、私、端的にいいまして、これはむしろ経済優先立場から、いま文化財保護の問題があちらこちらで起こって、いわゆる開発事業やなんかときどきブレーキをかけられる、困ったことだ、これをひとつ解決するんだ、そういう逆の立場から長官が登場したのではないかというほどショックを受けたと申しては大げさかもしれませんが、私は危惧を持ったのであります。おそらく今長官は、冒頭私が申し上げたとおり、そんな意味でおっしゃったのではなくて、個々にはたいへんむずかしいので、個々によく診断をして処置していきたいという、軽いといってはいけませんけれども、ごく常識的なお気持ちでおっしゃったのではないかと思うのでありますけれども現状は非常になまやさしい状態ではない。そういうことでありますから、私はむしろ——たとえばローマにおきまして、どんな事業が行なわれていても、一たびこれが史跡というようなものに遭遇し、ぶつかった場合は一切その事業進行をストップする、そしてその文化遺産を残す、それをいつも優先させるという原則を確立しておるので、ローマにおきましてもあれだけのものが保存されておる。こういうようなことを考えますと、私は日本国土全体をローマの町と同じように考えろということはもちろん申しませんけれども、いまの現状は、少し極端なくらい文化庁長官は、過去の文化遺産等につきましてもこれを保護し、守る。いやしくも調査もろくろくしないでこれをぶちこわしてしまうというようなことは、もう今後は絶対許さないという、そのくらいの強い姿勢をぜひ打ち出していただきたいというふうに私は思っておりますので、私の感じ方が非常に取り越し苦労であれば幸いでありますけれども長官のおことばが足りなかったのではないかというふうにも考えますので、この点につきまして長官の御所信をぜひひとつこの際お尋ねしておきたいと思います。
  10. 今日出海

    ○今説明員 まことに先日の委員会で、そのような問題になりますと、ややことばが足りなかったかと思いますが、私はあの場合、文化財保護委員会というものの性格が、文化庁になりましてもいささかも変わることがないという意味で申し上げたのでございまして、私は、文化財保護というものに関しましては、文化財保護委員会時代と同様に少しも改変することもなく、また一そう私は文化財保護のためにある意味では大いに戦わなければならないという覚悟は持っております。ただ、御承知のごとくに、それぞれの問題がそれぞれまた違った破壊なり圧迫があったり、いろいろなことがございまして、一つの問題というものと次の問題というものは全く関連がなく、これはこれでまた心を引き締めて当たっていかなければならないという、われわれに当たってきます問題は実にケースが多いのでございまして、それぞれのケースごとに私どもは非常な覚悟決意を持って当たっております。その点では、まあひとつ結果はどうですか、なにですが、まず庁内心を一にして当たっておることは事実でございまして、また力の足りないところ、見そこなったところがございましたらどうぞびしびしと仰せくださるようにお願いいたします。
  11. 長谷川正三

    長谷川(正)小委員 私の心配は杞憂であって、決してこの文化財保護はめんどうなことばかり言うから建設事業を進めるほうの側に立って、これはまあある程度整理をしていくんだというようなお考えでは毛頭ないということがいまのおことばで私はくみ取れると思いますので、ひとつせっかく今後——なかなかなまやさしいことではない。巨大な力でいま日本文化遺産あるいは貴重な文化史跡、そういったものがともすればブルドーザーの下に破壊し尽くされるというような状況があることをぜひひとつ今後とも具体的に御認識いただきまして、その保護に向かって御努力いただきたいと思います。  長官に対しましては、以上多少失礼にわたる点があったかもしれませんが、文化を愛する情熱から出たものとしてお許しをいただきまして、以上で長官への質問は一応打ち切らしていただきますので、もしお時間がございましたら、その節はどうぞ御退席願ってけっこうでございます。  次に、具体的な問題に入りたいと思いますが、一つは、これは非常に緊密な問題でございますが、岡山市の津島にあります県営総合グラウンド遺跡についてであります。ここには非常に今日学者の間でも第一級の重要な遺跡として確認をされております繩文時代の晩期から弥生時代にかけて移り変わっていく非常なプロセスを示す住居あとあるいは農耕のやり方のあとなどがきわめて完全な形で残っている。そういうことはもう明らかになっておるのでありますけれども、たまたまこれが県営グラウンド敷地内であった。ところが県知事さんの非常な肝いり、御熱意で武道館がここに建てられる。できれば明治百年記念事業として間に合わせたいというようなことで突貫工事に取りかかるというような状況も出てまいりまして、地元考古学者あるいはこうした文化遺産遺跡関心を持つ住民の問から非常な保存の運動が起こりまして、これにつきましては文部省専門委員あるいは調査官等を派遣されて、一応その工事についてはその後進行をとめておるやに聞いておりますけれども、この問題の経緯と現状と今後の方針についてひとつ伺いたいと思います。
  12. 安達健二

    安達説明員 ただいま御指摘になりましたのは、岡山市のいずみ町、岡山大学のすぐ前のところでございますが、御指摘のとおりこの一帯弥生時代の大規模な集落の遺跡であるということになっておるわけでございますが、岡山県は今年度になりまして総合グラウンド内に武道館を建設したいということで、五月の十日に工事着手をしたのでございますが、同敷地内から弥生式の土器が、遺物が出てまいったわけでございます。このことを知りました当時文化財保護委員会時代でございますが、五月の二十二日に、一時工事を中止してもらいたい、それから発掘調査を行なった上もしも重要な遺構が発見された場合には、設計変更等も考慮してもらいたい、こういうことを指示いたしますとともに、係官を派遣いたしたわけでございます。その結果、この指示に基づきまして五月の二十五日から工事を停止しておるわけでございます。その間、岡山県の教育委員会埋蔵文化財関係調査員によりまして発掘を実施してきたわけでございますが、大体遺跡の概要が推測できるような段階になりましたので、六月の二十六日に従来の文化財専門審議会委員である明治大学の杉原先生に現地に行っていただきまして、状況調査していただいたわけでございます。杉原先生はこの時代遺跡等についての考古学の専門家でございます。その杉原委員の御報告によりますと、武道館の主道場——サブと主と両方ございますが、主道場建設予定地からは弥生時代後期住居あとや貯蔵の穴あるいはみぞあとなどが発見されております。特に敷地西北部に当たりますところに弥生時代前期、またしかもその前期前半の縦穴やみぞなどの遺構があるということがわかったわけでございまして、この弥生時代でも、前期になりまするとわりあいに遺構が少ないそうでございますが、学術的にも重要と考えられるけれども、具体的な措置考えるにあたっては、現在発掘されたその弥生式時代前期前半遺構遺跡全体の中のどの部分に当たるか、つまりその発見された部分はおそらくはもう少し大きい一帯の中の一部であろう、こういうことがわかるわけでございまして、したがってそのどういう措置をするかについては、まず全体というものを調べてみて、その中でこれがどういう地位を占めておるかということを調査する必要があるだろう、このところだけではなおこの措置を判断するにはどうであろうか、こういうお話でございました。  そこでこの報告に基づきまして、文化庁では七月の十三日付で、武道館敷地内のみならず、敷地外をも含めまして、すでに調査地区と同じ遺跡群の存在が予想される範囲についてさらに発掘調査をしてもらいたいということを言ったわけでございます。そうしましたところ、折り返し県のほうからは、調査の万全を期し、またこの遺跡重要性からいたしまして、単に地方だけの調査でなくて、中央からの専門家もあっせんしてもらいたい、こういう依頼がございました。そこで文化財保護審議会専門委員である杉原先生とともに、この方面の最高権威である八幡一郎先生、このお二人にひとつ調査をお手伝いを願うようにお願いをいたしたわけでございます。そこで県では、この両氏に地元岡山大学の教授、助教授等のほか県内の専門家を加えまして調査委員会を結成いたしまして、八月の五日と六日に第一回の会合を開きまして、来週の八月六日から四十日間の予定発掘を行なうことに決定をいたしたわけでございます。この発掘に要する経費はおよそ三百万円ほどかかるわけでございますが、その半額は国で補助をいたしたいということでございます。そこでこの遺跡保存なりあるいはこの武道館設立問題等につきましては、遺跡全体を調査した上において、その部分がどのような意義を有するかということを判断し、その上において学術的調査の結果をまって正当に判断をいたしたい、こういうような状況になっておるわけでございます。
  13. 長谷川正三

    長谷川(正)小委員 非常に適切な処置を次々にとられて、いま非常に広範な範囲にわたっての調査の体制も整ってそれに着手されるということでありますので、ひとまず安心をいたしました。  ただここで私はもう一つ疑問に思いますのは、ここに県が工事にかかってしまった時点であとからいろいろなものが出てきて騒ぎが大きくなったわけですけれども、現在の文化財保護法からいいましても、そこに違法ということばは言い過ぎかどうかわかりませんが、厳密にいいますと、届け出等を怠ってかってに県がとりかかったというようなそういう事実があったのではないかというふうに思いますけれども、この点は私は、いま県当局を糾弾するとかいう意味でなしに、そういうことは現在の文化財保護認識度合いの中から各地で出がちなことでありますけれども、この岡山県でもそういうことがあったのではないか。その点ひとつ正確にお知らせをいただきたいと思います。
  14. 安達健二

    安達説明員 現在の文化財保護法の第五十七条の二の規定によりますと、「土木工事その他埋蔵文化財調査以外の目的で、貝づか、古墳その他埋蔵文化財を包蔵する土地として周知されている土地発掘しようとする場合には、前条第一項の規定を準用する。」というのは、三十日前までに文化庁長官にその届け出をしなければならない、こういう規定がございます。ところで、今度問題になっておりますいずみ町の総合グラウンド一帯につきましては、文化財保護委員会が刊行いたしました全国遺跡地図というのには登載されておるわけでございます。その意味におきましては法律の五十七条の二による周知の遺跡というものに該当するかどうか、少なくともそういうものに近いということだけは言い得るところでございます。したがいまして、県がそのことについて届け出を怠ったのではないかという問題が生ずるわけでございます。  実際の事実から申しますと、現在の岡山県の教育委員会文化財、特に古墳等の遺跡保護については非常に熱心で全国的にも模範県であるわけでございます。ところが、今度の工事は実は県の教育委員会でない県知事当局と申しますか、県当局のほうからの話でございまして、したがって、県の教育委員会が当然知事当局のほうに言うべきところを怠っておったということもあるいはあろうかと思うわけでございまして、そういう意味におきまして、今回の岡山県のとられた措置につきましては、少なくともその届け出をしないでやられたということについてはたいへん遺憾なことであるというように考えておるわけでございます。その点も十分県のほうに注意を喚起いたしまして、そこで県のほうでもこちらの中止の指示に従って直ちに工事を中止し、また、それにのっとった調査をされておるようなわけでございまして、その出発点においては遺憾であったけれども、それを正すべく努力をされておるものと、こういうように私どもは把握しておるわけでございます。
  15. 長谷川正三

    長谷川(正)小委員 率直な御答弁で納得がいきました。事実そういうことであったと思うのですが、直ちにそれを正されたことはたいへんよかったと思います。ただ、民間の宅地業者等がとかく法を無視して、注意されるまではどんどん仕事を先に進めるというような風潮が各地に見られます。ですから、そういう際これを監督する責任のある県当局、直接は教育委員会、そういうところが県知事であるために遠慮したのかどうかわかりませんけれども、あるいは行政のたて割り組織の弊で、連絡が密にいってないうちに片方の建築関係のほうがどんどん進めてしまった、教育委員会のほうが気がつくのがおそかった。こういうことではなかろうかと思いますけれども、いずれにせよ県がそういう前例を見せますと、今後民間にいろいろそういう問題が起こったときに、私は県知事も教育長も示しがきかぬと思うのですよ。県だってあんなことをやっているじゃないか、法律にあることもほおかぶりしてどんどんやったじゃないか。ですから、私はこの問題はたまたま岡山でこういったことがあって、しかも文化財保護で非常に熱心なところだというところでなおこんなようなことが起こったということを考えますと、やはりこれはよほど注意していただかなければならない。そういう意味で今後こういうことが絶対ないように十分御指導いただきたいと思います。  私は、加藤知事は個人的にも多少存じ上げておりまして、そんな乱暴なことをどんどん、おれの方針に従えということで強引に押すような方でないと存じております。幸いいまのところ手おくれにはならなかったと思うのです、こわしてしまったわけではありませんから。かなり進みかけたところで気がついて、これはストップになり、全面調査というところまでいったのはいいのですけれども、なお私は心配するのは、結局知事が計画したことだから、調査だけは十分やったけれども、何とか結論を保存しなくてもいいというように無理に持っていって、そしてそこのところだけは建ててもいいというような方向で、結局、結論としてはそこへ建ってしまうという結果になるのではないか。そうすると、これはやはり非常にあと味の悪いものが残るという気がいたします。しかし、いまの御答弁で、慎重な調査をしてということですから、これは調査の結果、学問的判断がどう出るかによっては、あるいはそれはもう保存の必要なしという結論が出ないとも限らないような気が一部するわけであります。しかし、杉原先生も、これは非常に重要な文化財であるということだけは御確認になっておるように聞いておりますので、でき得れば、いまのような経過もあることでありますから、調査調査として十分にやるとともに、県当局においては武道館敷地についてはすみやかに他に候補地を求めて、そっちの仕事はそっちの仕事で広げて、ここは完全に保存するか、公園化するか、それはわかりませんけれども、ともかくよりよい保存あるいは遺跡の学問的価値のものが明らかになる、そういう実が十分結ぶように御指導を願いたい。一まつの危惧を感じます。  それからもう一つ、私はこれは特に重大だと思いますことは、山陽新幹線がいま着々計画をされ、いずれ実施に移されると、この岡山県も当然通る。そういう際にもこれが一つの例になって、結局、文化財にぶつかっても調査だけすればいいんだ、こういうような悪例になってはたいへん困ると思うのです。ですから、そういう今後の問題を考えましても、これは特に県の事業であるだけに、公の事業であるだけに、この裁きは一点の疑義のない方向にひとつ進めていただきたいということを強く要望し、これについての御所見を承りたいと思います。
  16. 安達健二

    安達説明員 この岡山県の津島遺跡の問題、県の武道館設立の問題につきましては、先ほど申しました学術調査の結果にまちたい、それに従いたいということでございますので、いま予断を持ってどうこうするという態度ではございませんことを申し上げたいと思います。したがって、現段階におきましてはその調査のほうに主体を置きまして、武道館をそこに建てるかどうかについては、それの結果にまつということだけにいたしたいとわれわれはいまのところは考えておるわけでございます。  それから、御指摘のとおり山陽新幹線の問題につきましては、今後こういう問題がなるべく起こらないようにするために分布調査というのをやっておりまして、これは詳しい調査ではなくて、この辺にはありそうであるとか、そういうようなことの分布調査をいたしておりまして、そういう分布調査の結果によっていろいろな今後の新幹線の計画を立てていただくことができますように事前の調査をやっておる、こういうことを申し上げたいと思います。
  17. 長谷川正三

    長谷川(正)小委員 岡山の話が出ましたのでちょっと私思い出しましたので、あるいはこれは質問の条項に詳しく御通告申し上げておかなかったので、お答えができなければあとでまたお聞きしてもよろしいのですけれども岡山県の総社市にいわゆる総社古墳群というのがありまして、ここへゴルフ場をつくるということで、この古墳群はやはり非常に貴重な遺跡であるからこれは残すというようなことが何か文書交換等されまして、そうしてゴルフ場設置が許可になったやに聞いておるのでありますけれども、その後一ぺんそういう了解ができますと、ゴルフ場をつくる業者のほうはブルドーザーをもってもうすでに約束にかかわらず二十基も古墳を破壊してしまっている。一体こういうものは取り締まりの方法はないのかというようなことを私仄聞しておるのでありますけれども、せっかく文化財保護に熱心な岡山県で、なお一方にそういう事例があるというようなことでありますので、この際あわせてちょっとわかっておりましたらお聞かせいただきたいと思うのです。
  18. 安達健二

    安達説明員 この問題ちょっと用意しておりませんので、記念物課長でよろしゅうございますか。
  19. 中西貞夫

    ○中西説明員 この問題につきましては、ゴルフ場をつくるときに県の教育委員会等と業者とゴルフ場の経営者とが入りまして古墳を残すということではっきりと約束ができていたわけでございますけれども、私どもとしましてはそういう約束がございますので、当然それはそのままゴルフ場の中に取り入れて残すというふうに思っておりましたところ、五月の末でございましたか六月でございましたか、突然こわしたという話がございまして非常に憤慨しておるわけでございます。現在のところ、法律的には特に史跡とか指定地以外につきましてはなかなか規定がないわけでございますけれども、しかし、話し合いによって残していきたい、そういうことでやっておりますのにこわされてしまったことについては、非常に向こう側の真意といいますか誠意というものを疑っておるわけでございます。そういう状態でございまして、非常に遺憾に思っておるところでございます。
  20. 長谷川正三

    長谷川(正)小委員 そういうような事態がいままでもあったし、今後も相当続発するおそれがあると思うのですが、これらに対してももうちょっときちっと保護されるような方向——これは法律改正まで必要であるか、あるいは行政指導でこういうふうにすればできるということになりますか、そういう点について、これはほうっておけない事例でありますからお考えを聞かしていただきたいと思います。
  21. 安達健二

    安達説明員 現在の文化財保護法によりますると、先ほど申し上げました文化財保護法の第五十七条の二によりまして届け出がある、届け出があった場合の指示権というものが法律上の指示権から申しますと、発掘について必要な事項を指示するということで、それ以上の権限がないわけであります。したがって、そういう点につきましては先ほど記念物課長から申し上げましたように、この重要性等を十分納得していただき、またそういうような手だてを考えなければ現行体制ではできないということでございます。一つはやはり文化庁発足にあたりまして文化財に対する尊重の思想を今後十分普及徹底すると同時に、法律の改正なども真剣に検討していかなければならない問題であると考えておるわけでございます。
  22. 長谷川正三

    長谷川(正)小委員 ぜひひとついまの御答弁の趣旨に沿って強力にこういうことの起こらないように、もちろんこれは単なる法律をつくっただけではだめなことでありまして、文化財保護の国民的な認識というものを十分進めることが先行しなければならぬと思いますけれども、ぜひひとつ御努力を願いたい。本小委員会が置かれた意義も、そうした法律改正一つを生み出せば私は一つの大きな業績になると思いますので、われわれもひとつ大いに力を合わせましてそういう方向に進めたいということを申し上げてその点は終わります。  二時から次の文教委員会になりますのでもう時間がありませんが、あと項目だけちょっと一、二あげて、その御報告をいただいて私の質問を終わりたいと思います。  一つは、先般問題にいたしました横浜市の金沢八景のところにあります金沢文庫ないし称名寺の遺跡につきまして、県あるいは市そして文化財保護委員会さらにまたあそこの事業を行なっておる西武ですか、話し合ってかなりいい方向に行くやの御答弁をいただいておったのですが、その後私まだ行ってみませんが、ずいぶんむざんに日向山の方向はこわされ、くずされてしまっておる。もうあれでは海風がどんどん入ってたちまち腐蝕が進んでしまうのではないかということを聞いておりますが、その後どうなっておるか、その点を御報告願いたいということが一つ。  それからもう一つは、私がこの小委員会で御質問申し上げました鎌倉の和賀江島の史跡でありますが、あれも空中写真等をとって御検討いただいたと思いますが、当時の事務局長の答弁では、私が指摘した点は史跡に入っておらないので、史跡に入っておるところは鎌倉側で、逗子側のほうはそこは埋め立ててもやむを得ないという御答弁で、事実そこはもうすでに埋め立てられたようであります。これは私現地に行ってみまして、どうもわれわれしろうと考えでありますけれども、あそこの地形を見ますと、そういう判断はどうも成り立たないのではないか、もう少し資料等を深く検討してみると、あそこのところは史跡になっておるのではないかというような感じもいたしましたけれども、空中写真等で御判断になった結果、これはどうなっておるかということが一つ。  それから鎌倉の問題でありますけれども、鎌倉におきまして史跡、あるいはこれは文化財保護委員会あるいは今度の文化庁の問題とはちょっと関係がありませんが、歴史的古都保存法とか、あるいは緑地保全法とか、こういったような問題とも関連するのですが、鎌倉がいま宅地業者によって非常に荒されている。名目的に史跡指定のところを残すようになっていても、実質的には、その周辺を破壊することによって、そのものもこわしてしまう。このような状態が、鎌倉に行きますと、あちらこちらに見えますけれども、この鎌倉について、いま文化庁としてはどういう認識を持たれておるか、この二点だけちょっとお伺いしまして、きょうは問題指摘だけにとどめますけれども、私の質問はこれで終わりたいと思います。
  23. 安達健二

    安達説明員 それでは、御指摘の問題につきまして、できるだけ簡単に、その後の経過を御報告さしていただきます。  第一番目は、称名寺、金沢文庫あと一円の保護の問題でございます。現在史跡として指定されておりますのは、御案内のとおり称名寺の山門内の諸伽藍と金沢文庫等のいわゆる内界に限られておるわけでございます。それともう一つ、その伽藍の背後にございます実時の墓、それから開山の審海上人らの墓が飛び地として付属指定をされておる。いま御指摘になりました問題は、指定地ではない。現在は指定地外になっておりますところの称名寺の周辺の日向山、稲荷山、金沢山の三山を含む地域という問題でございます。これは現在西武鉄道が所有いたしておるところでございます。昭和四十三年五月八日に、市の建築局は種々検討の結果、西武鉄道不動産部に対しまして、宅地造成の許可をいたしたのでございますが、この案では、日向山の大幅な削り取りというものは免れはいたしましたが、三山の稜線の確保という方針を十分生かしてないということと、それから、日向山については許可の範囲が不明確であるというようなことでございまして、問題が出てまいったということが一つ。それから、実時の墓のところは指定になっておりますが、その伽藍と墓との間に道路をつくりたい、こういうような計画も出てまいったわけでございます。そこで、県、それから市の教育委員会文化庁と打ち合わせまして、西武鉄道の不動産部とたびたび交渉をいたしておりまして、その許可範囲を修正、あるいは未確定的なところを確定するよう建築局に申し入れ、建築局のほうもこの線に沿って再三西部と交渉をいたしまして、日向山については、削り取らないような範囲を多少修正拡大することで了解に達したようでございますが、六月に入りまして、再び稜線が切りくずされるのではないかというような問題も起こりましたので、文化庁からも専門家に行っていただきまして、各関係者と検討いたしまして、ほぼ修正の確定線が出されたわけでございます。その基本となる考え方は、現在、三山の稜線は、技術上多少の修正はあるだろうけれども、なるべくこれを確保するということ、それから実時の墓と伽藍との間の道路は中止することとして、もっとうしろのほうを回す。それから境内の中に多少土砂が入ってきておりますが、それは原状に復帰せしめるというようなことでだんだん方針を出してきたわけでございますが、それが成立するまでは一応現状を凍結する、手を加えないということで、市の教育委員会はその区域に立ち入らないように仮ぐいや繩張りを行なった。こういうようなことでございまして、これにつきまして西武のほうでは、そういうこともわかるけれども、それについてはひとつ土地の買い上げ等をやってもらいたいとか、あるいは工事の損失補償金をくれとかいろような条件が出されてはおるわけでございますけれども、先ほど申しました稜線をおおむね確保するということと、墓の前の両飛び塚との間を区切るような道路はつくらないというような基本線は、おおむね了解に達したというようなことでございまして、あと土地の買い上げとかその他の大きな問題が控えておりまするが、その個々の方法等については、おおむね線が確定してきたのではないだろうか、かように考えておるところでございます。  それから和賀江島の問題でございますが、これにつきましていま御指摘になっておりまするところは、逗子側はやはり昔の和賀江島ではないのではないだろうかということについては、大体考えが一致してまいっておるように考えるわけでございます。そうして現在まだ指定の対象になっておる鎌倉側につきましては、精密な実測図の作所が可能になりましたので、八月中には準備を終わりまして、九月には史跡の指定の告示をいたしたい、かように考えておるところでございます。  それから第三の鎌倉史跡保存の問題でございまして、現在史跡に指定しておりますものにつきましては、法華堂跡とか日野俊基の墓とかあるいは源頼朝の墓とか稲村ケ崎とか、そういうようなのはすでにずっと前から指定をしておったわけでございますけれども、御指摘のように最近首都圏の開発等によりまして、鎌倉でも土地造成等が相次いで行なわれるようになってまいったというような状態にあたりまして、その歴史的風土と史跡保存というものについては、この際抜本的な対策の樹立の必要が、各民間、地元でも叫ばれまするし、私どももそういう必要性を感じまして、昭和三十九年に鎌倉の史跡の指定を急ぐという方針で、四十年の三月以降今日まで、鎌倉五山、それから鎌倉七口のうち六カ所、鶴岡八幡宮、覚園寺、和賀江島、永福寺等を指定してまいったわけでございます。同時に、これは文化財保護史跡の指定の問題だけでは片づかない問題があるわけでございまして、こういう点につきましては、古都保存法の運用とも相まって、今後両方相まちまして、一方では、文化庁のほうでは、史跡の指定についてさらにこれを進めるような方向で研究をいたしたい。同時に、その周辺全体のことについては古都保存法の運用の円滑を期してまいりたい、かように考えておるところでございます。
  24. 長谷川正三

    長谷川(正)小委員 時間がまいりましたので、鎌倉の問題について、いま大きい御方針を出されましたが、これはぜひひとつ推進していただきたい。また、具体的な問題につきましては、今後また機会を見ましてこの小委員会でさらに取り上げてまいりたいと思いますので、本日はこれで終わります。
  25. 中村庸一郎

    ○中村小委員長 本日はこの程度にとどめ、散会いたします。    午後二時九分散会