○玉置
委員 狭い国土の中に一億人が、しかも重要な基礎産業である石油あるいは鉄鋼その他ほとんど九割九分近くを海外に仰いで、その優秀な技術でもって差益をかせいで一億人の生活を
確保しておる、なおそれでもってお互いに生活を向上しておるのだということから見れば、日本の輸出というものは柱というよりは、もうほとんど日本の国是の前提条件であるというぐらいに私は考えたいと思います。そういう
意味におきまして、ひとつ先ほど御答弁になった諸点を前向きにお取り上げい
ただきまして御検討をお願い申し上げたい、さように思います。
そこで、先ほど大臣に御質問を申しておきました商工
金融でございますが、まず、
中小企業庁長官にお伺いしたいのですが、大臣にもお話を申し上げておったとおり、いまの
中小企業の定義では、経済の大型化に伴いまして、いよいよ税制、財政、
金融等のところに合致しないものも間々見受けられております。しかも、これをあまりに変革を急にすれば問題も起こると思いますけれども、業態ごとに徐々に変えていかなければならないのじゃないだろうかということも、これは事実でありますが、こういうものをひとつ前向きに御検討願えるかどうか。
第二点は、先ほど申しました中堅
企業金融であります。これは第三点の
中小企業金融公庫の貸し付け
限度の問題と同じでありますけれども、関連しますが、
中小企業金融公庫の三千万円
限度というものは、これはだいぶ以前の決定、三十八年度の決定でありまして、現状に合わないことは、これはもういろいろな事例でわれわれはぶつかっておるわけであります。こういう
意味で、これの
限度の引き上げ、少なくとも三千万円をとりあえずすみやかに五千万円くらいにはしなければ、産業振興の実情に合わないのではないか。環衛
団体並びに先般できました食糧の流通近代化資金、こういうものは、小売屋さんの店舗改造につきまして、それぞれ小売屋さん一軒ずつに一千万円を
限度とした貸し付けをすでに行なっておるのが現状であります。こういう点から見て、主として
制度金融であります
中小企業金融公庫の貸し付け
限度三千万というものは、だれが見ても均衡を失するのではないだろうか。来年度にもこの点改めてい
ただくようにお願いを申し上げたいと思います。
したがって、これと関連いたしますけれども、日本の、先ほど申しました自動車産業、機械産業もしくは造船業等の、実質七割を占めておると思われる関連産業の育成強化というものは非常に緊急の問題であります上に、この人
たちは、この三千万
限度の
中小企業金融公庫の
金融でもってしてはどうともなり得ないというのが現状でありまして、いわば日本の
中小企業のうちの中堅
企業と申しますか、こういう方々は、いま
制度金融からはある
意味ではほっておかれておるというような場所においでになるのじゃないだろうか、こういうように考えますが、中堅
企業金融としては、新しく設けるということにはまたいろいろな問題があると思いますから、とりあえず開銀にそういった別ワクを設けるということは、先ほどの食料店の流通近代化で
国民金融公庫に別ワクをやってい
ただいたのと同じような方式でありますけれども、一番手っとり早く、しかも効果があがるのではないか。いまの地方ワクの中では、ホテル業あるいは地方の産業基盤の整備等、幾多の中へ入っておるわけでありまして、ほんのわずかの協調
金融でしかあり得ないと思います。したがって、これを育成、助長するようなぐあいにはまいっておらない。それが現状でありますので、こういう点をぜひともすみやかに考えてい
ただかなければならないと思いますが、これは
乙竹長官並びに倉成
政務次官の御所見をひとつお伺いしたいと思います。
関連いたしまして、これと同じでありますのでついでにお伺いしておきます。
国民金融公庫でありますが、
限度額が三百万円であります。すでに食料品の小売り業者の流通近代化資金別ワクは、同じ
金融公庫取り扱いといたしまして、一千万円でありますから、これはどうしても一千万円と三百万円との差がありまして、あまりにも均衡を失する。しかも、諸般の
状況から、経済の大型化に伴いまして、三百万円という
限度もこれは少なくとも六百万円
程度まで上げざるを得ないんじゃないだろうか、こういうように考えますが、これについての御両者の御見解を伺い、時間の
関係がありますから、一瀉千里にこちらだけ飛ばしてしまいたいと思います。
倉成さんに、
国民金融公庫ですが、終戦のときにわれわれ引き揚げ者や、あるいは戦争遺族の方々等も、あるいは未亡人の方々も、
ほんとうに更生的にごやっかいになった金庫の名前でもあったわけでありますが、
ほんとうに
中小企業金融公庫は主として設備
金融をやっております。これは製造業をやっておることが実態であります。流通の小さい
金融は
国民金融公庫がやっていくようなイメージチェンジをだんだんとはかっていく必要があるんじゃないかということを、私はこのごろ各地を回りまして、具体的な事例に会いまして、そういうことを痛感するのであります。そしてその他の生業資金等の
関係は厚生省所管で厚生
金融公庫——環衛
金融公庫のことを言うとしかられますが、あれは一般の商工
金融だ、そして生業資金というようなものは厚生
金融公庫というような名前でお集めになっていくような方向にまとめていくということが望ましいんじゃないかというような感じがいたします。環衛のことまで
お答えは要りませんけれども、
国民金融公庫のイメージチェンジということについて、ひとつこの際前向きに御検討い
ただけぬかどうか。
それから商工中金でありますが、商工中金は、どこへ行きましても、
政府の金は二割だ、だからやかましく言うなといってしかられるのですが、それでもって
金融の金利が高いような感じを皆さんに抱かしていることは事実であります。よく見てみれば、決して出資その他財投等は少なくはないのでありますけれども、全般の金の運営は、商工債券まで利用いたしますれば、
政府の
関係のものは二〇%であるということも事実でありますので、出資金並びに財投を思い切ってお出しい
ただきまして、商工中金の
制度を御利用なさっておいでになる組合
金融の
関係者の御不満をひとつ解消してい
ただきたいということを御質問申し上げ、御
要請を申し上げる。
最後に、まだもう
一つ違う質問が簡単に残っているのですが……。