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1968-03-26 第58回国会 参議院 文教委員会 第6号 公式Web版

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  1. 教育、文化及び学術に関する調査 (会議録情報)

    昭和四十三年三月二十六日(火曜日)    午前十一時二十五分開会     —————————————    委員異動  三月十四日     辞任         補欠選任      北畠 教真君     森部 隆輔君  三月十五日     辞任         補欠選任      森部 隆輔君     北畠 教真君  三月二十一日     辞任         補欠選任      久保 勘一君     青田源太郎君      中野 文門君     田村 賢作君      大谷藤之助君     山内 一郎君  三月二十二日     辞任         補欠選任      田村 賢作君     中野 文門君      山内 一郎君     大谷藤之助君      青田源太郎君     久保 勘一君  三月二十六日     辞任         補欠選任      吉江 勝保君     青田源太郎君      大谷藤之助君     山本  杉君     —————————————  出席者は左のとおり。    委員長          中村喜四郎君    理 事                 楠  正俊君                 佐藤  隆君                 小野  明君    委 員                 青田源太郎君                 近藤 鶴代君                 内藤誉三郎君                 中野 文門君                 山本  杉君                 岡  三郎君                 柏原 ヤス君    政府委員        警察庁警備局長  川島 広守君        公安調査庁次長  長谷 多郎君        文部政務次官   久保田円次君        文部大臣官房長  岩間英太郎君        文部省大学学術        局長       宮地  茂君    事務局側        常任委員会専門        員        渡辺  猛君    説明員        運輸省鉄道監督        局国有鉄道部業        務課長      高橋 顕詞君     —————————————   本日の会議に付した案件 ○教育文化及び学術に関する調査  (大学管理に関する件)     —————————————
  2. 委員長(中村喜四郎君)(中村喜四郎)

    委員長中村喜四郎君) それでは、ただいまから文教委員会を開会いたします。  議事に先立ち、三月十四日及び同月二十二日に行ないました視察につきまして、簡単に御報告いたします。  去る十四日、委員長佐藤、鈴木両理事及び千葉委員の四名は、先般陳情がありました埼玉県福岡町と東京教育大学付属桐丘養護学校及び整肢療護園視察いたしました。  福岡町については、御承知のとおり、大都市周辺における人口の社会増に伴う児童生徒の急増による学校不足の問題であり、その実情は先般の陳情のとおりでありました。特に、現在当町東上線西側地区小学校がないため、この地区の約千八百人の児童が、駅周辺の雑踏と陸橋を越え、狭い道路を車を避けながら長い行列をつくり、東側地区学校へ登校している状況を見まして、この地区に早急に小学校を設置する必要があることを感じました。ところが、この地区における昨今の地価は坪約八万円に達し、財政力の貧弱な当町としては、校地取得に非常に困難している旨を訴えておりました。したがいまして、当面国としても、起債特別交付税の配分などの面で、特段の財政的協力をなすべきであると考えます。なお、このような現象は、社会増地域の市町村にとって共通の問題であると思いますので、将来の課題として、何らかの恒久的な施策検討すべきであります。  次に、桐が丘養護学校及び整肢療護園におきましては、肢体不自由児が教職員の献身的な愛情と訓育のもとに、大きなハンディキャップを克復して、たいへん明るく元気に勉学に治療に励んでいる姿に接し、涙の出る思いでありました。そして、このような施設をさらに増設するよう努力するとともに、養護学校義務制を早急に実現しなければならないと痛感いたしました。  学校側及びPTAの父母から、介助員の配置、軽度の肢体不自由児のための特殊学級設置等について強い陳情がありましたことを申し添えます。  また、去る二十二日、委員長、楠、佐藤小野理事の四名は、NHK放送センター及び国立競技場の諸施設視察し、関係者と懇談いたしました。  放送センターにおいては、学校教育放送が大いに活用されている状況を承り、意を強くいたしました。  国立競技場においては、利用者観覧者見学者等を含め、本年度の入場者は約五百万人に達する由でありますが、施設現状から見て、将来年間千万人台にもっていきたいとのことであります。  なお、現在の神田体育館は狭くかつ老朽化しておりますので、これを廃止し、そのかわりに、北区の旧陸軍兵器補給廠あと約二万坪にサッカー場体育館アイスホッケー場等からなる総合競技場建設したいとの計画があり、目下その国有地の転用につき国有財産審議会において検討中とのことで、われわれに協力方要望されました。最後に、国立競技場としては、将来東京近郊に約五、六十万坪の土地を求め、体育施設レクリエーション施設等を総合した一大スポーツセンター建設したき旨の大きな希望が述べられたのであります。
  3. 委員長(中村喜四郎君)(中村喜四郎)

    委員長中村喜四郎君) 委員異動について御報告いたします。  本日、吉江勝保君、大谷藤之助君が委員辞任され、その補欠として、青田源太郎君、山本杉君がそれぞれ選任されました。
  4. 岡三郎君(岡三郎)

    岡三郎君 委員長、ちょっと報告書について希望があるわけですけれども。  いま委員長視察報告の中において、福岡町の学校校地取得の困難な問題について、当面起債なりあるいはその地の方法によって何とか学校建設を促進したいという意向、さらに、これを抜本的に、そういうふうな地域社会増地域として非常に広範な問題になっているということに対して、抜本的な検討をする必要があるんではないかと言われた報告書を聞いて、まことに私もそうだというふうに考えます。先般、ここに文部政務次官もおられますが、この問題について、私、決算の場において、当面する教育の大きな問題は、施設の問題、特に校地の問題である、この点について保利建設大臣に尋ねたところ、保利大臣は、土地の問題について自分は責任をしょっておる、しかし、教育の問題は、校舎の問題と土地の問題はこれは一体であるので、文部省においてやはり建築物に対して国庫負担制度というものが確立されている、したがって、土地の問題は、これは放置するわけにいかぬ緊急な問題であるということで、その点どうするのかと言うたところが、文部省のほうとしては、従来このような問題は自治省においてやっているということで、文部省自体は非常に問題が過重であるというふうな形で、どうしていいか、これから検討するということで、政務次官から御返答があったと思うのです。そういうふうに問題点が、大蔵省、それから自治省文部省、こういうところにわたってきておりまするので、でき得るならば、この問題に対してわれわれとしてはやはり抜本施策というものを社会増地帯に講じてもらいたい。これは過疎地帯の問題もあります。と同時に、この過密問題については、特に学校の問題にしわ寄せが来ているというので、この点についてひとつ鋭意やはり文教委員会として、この文教委員会中心になってこの問題を取り上げてもらうということで、でき得るならばこれは文教委員会に、いまの学校施設の問題について小委員会なり、これはひとつ提案ですがね、そういうものを持って、ひとつ緊急にその問題を煮詰めて、そうしてこれに対する一つ提案といいますか、提起をひとつしていくようにぜひお願いしたいと思うわけです。これはひとつ私のお願いですが、これ、あと委員長理事打合会検討していただいて、やっぱり社会増、急激な児童生徒の増加に伴う、中小都市だけではなくて大都市もそうですが、非常に校地取得に困難しているという現状にかんがみての問題の集約提起というものをぜひお願いしたい。これは要望です。
  5. 委員長(中村喜四郎君)(中村喜四郎)

    委員長中村喜四郎君) ただいま岡委員から御発言がございましたけれども、先般、視察の結果におきましても、各党理事ともそういう問題について非常に真剣な立場で検討すべきではなかろうかという話も出ておりましたので、後刻理事会でおはかりいたしまして、適当な方策を見つけてまいりたいと存じますが、御了承いただきたいと存じます。
  6. 委員長(中村喜四郎君)(中村喜四郎)

    委員長中村喜四郎君) 教育文化及び学術に関する調査中、大学管理に関する件を議題といたします。  これより質疑を行ないます。  なお、政府側より久保田文部政務次官宮地大学学術局長長谷公安調査庁次長川島警察庁警備局長出席いたしております。  質疑の申し出がございます。楠君。
  7. 楠正俊君(楠正俊)

    楠正俊君 一昨日の朝刊で知ったのでございますが、東大学長が、記者会見の、自宅でそれも行なっておるわけでございます、その記者会見内容で、明後日、二十八日に東大卒業式が行なわれるわけですが、その卒業式を、学生が何とか、しないように妨害するという動きがあると。これに対しては断固学校当局としては対処したいと。どうしても説得をしても聞かない場合には、警官導入もやむを得ないという、非常に緊急事態に立ち至っておるのでありますが、先ほども社会党の小野委員から理事会の席で、参考人として東大医学部長をお呼びしたいという話が出たのでございますが、その際聞くところによりますと、医学部長卒業前を控えて、非常な、先ほど申しましたような緊急事態である、学生がこれを阻止するというさなかでございますので、はなはだ申しわけないけれども出られないと。特にそのときに聞いたのでございますが、医学部長居所も不明であると。どこにおるかということを明らかにできないというようなそういった事態に立ち至っていると。これはもうたいへんなことでございまして、それの一番問題になっておりますのが、例の東大医学部学生処分をめぐっての事件でございます。  これははなはだけしからぬ学生動きをとっておる。大学構内事務局長を監禁したり、なお引き続き学士会館で、夜の八時ぐらいでございましたか、評議会をやっております中になだれ込んで、朝の五時ごろまで学長かん詰めにする、評議員かん詰めにする、しかも学長はプルス、脈搏が百五十まで上がったというような事件が起きているのでありますが、文部当局にお聞きしたいのでございますが、その学生処分をめぐって紛争が起きておりますその事件の全貌、学校構内で起こった事件と、それからその学士会館で行なわれた事件を、順を追って御説明願いたい。
  8. 政府委員(宮地茂君)(宮地茂)

    政府委員宮地茂君) 御質問にお答えいたします。  この東京大学医学部学生を主といたしました今回の騒ぎでございますが、この問題の発端は、医師法改正の問題についてのいろいろな問題が直接のきっかけになっておりますので、もっと根深いものがございますが、その辺から御説明いたします。  医師法改正に関連いたしまして、学生側といたしましては次のような要望をいたしております。まあいろいろございますが、おも立ったものを申し上げますと、今回の医師法改正では、大学付属病院と同時に、厚生省が指定いたします国立病院等指定病院臨床研修を行なう。その数はそれぞれ国立病院なり大学側できめて、研修生の受け入れをするということになっておりますが、それに対しまして、そうではなくて、自分らが好むところに自分らが自主的に調整した人数をそれぞれの大学なり国立病院で受け入れてほしいというのが一点でございます。  それから、そこで行なわれます臨床研修カリキュラムにつきましては、大学側がつくらなくて自分たちが自主的にカリキュラムをつくるのだ、そのつくったカリキュラムによって大学病院なりあるいは国立病院研修をすべきであるというのが第二点でございます。  それから次は、今回のような医師法改正案内容的によくないので、大学教授会としては反対をすべきである。したがって、外部に反対声明を出すべきである。  その他いろいろございますが、そういったような問題につきまして要望いたしております。これにつきまして、東大医学部長病院長等は、大体新しい臨床研修については研修の実を十分あげることができるように大学としても努力するので、いたずらに動揺することなく、良識をもって行動するということを望みますとか、また、臨床研修については、現在の段階では具体的なことは大学としてはきめかねる、これは政府において、厚生省中心でございますが、文部省も関与いたしておりますが、医師法改正提案しておるところで、したがって大学自身がこの研修について現段階で具体的なことを云々するということはできない、といったような回答をいたしておったわけですが、学生はこれを不満としまして、先ほど申し上げましたような要求を言い続けておりました。  これは東京大学に限りませんで、医科歯科大学もそうですし、新潟、京都、その他府立、公立大学等医学生も、大体学生で組織しております医学連略称医学連、それから臨床研修を行なうインターン生段階でございますが、それ以上のところでは、卒業生が青医連といったような団体を組織しておるようでございまして、一貫して、各大学で多少の相違はございますが、そういった学生側要望を掲げ、大学側といろいろなトラブルを起こしておるわけでございます。  そういうことで経過いたしまして、二月十九日の午後に東大病院長病院構内を歩いておりますときに、先ほどのような要望を持っておりました東大医学生等が、またそこで団体交渉をしようということで大ぜい来た。これは病院内のことでもございますので、病院長はそこで団交をすることを拒みまして、通り過ぎて行こうとしたわけですが、いろいろごたごたが起こりまして、その間、身分は助手でございますが、医局長というポストにおります助手に対していろいろ学生との間でトラブルがあったようでございますが、学生は、そのときに医局長学生暴行を働いたということで、その晩からあくる日の朝にかけまして医局長を監禁した。同時に、悪いことをいたしましたという謝罪文を無理無理書かせた。心ならずも、謝罪文を書かないと監禁して自由にさせてくれないので、医局長は心なく謝罪文を書いたということでございます。  この事件につきまして、大学当局は非常に重視いたしまして、三月十一日に直接そのとき医局長らに暴行を働いた学生に対して処分をいたしました。この中には学生もおりますし、またいわゆる無給医局員といったような名称で呼ばれております、卒業して医局におる者ですが、そういう者を含めまして十七名の処分をいたしました。  この処分理由は、当日そのような行動を病院内で行なった、病院内で相当の騒ぎをやり、報告によりますと、そこで相当なトラブルをやると同時に、何というのですか、シュプレヒコールというのですか、ワイワイやるようなこともやった。で、大学といたしましては、そのような行為が平静を守るべき病院内において行なわれたことはきわめて重大である、大学の中の病院秩序を乱したばかりでなく、病院内でそのようなことをやることは、もともと医学を学ぶ者として許しがたい行為である。医者になるためには学問も要りましょうし、技術も要ると思いますが、その前提として、病院におる患者のために、どのような考えがあろうとも、患者に迷惑のかかることをしないといったようなことが、まず学問なり技術前提としてそういう心がまえが要るのだ、にもかかわらずそういうことをやるということは、もう医学を学ぶ資格がないというくらいまでに判断したようでございます。したがって、退学とか停学とかいろいろな処分が行なわれたわけでございます。  で、この処分不満といたしまして——その処分は三月十一日に本人に通知すると同時に、三月十二日に学内告示大学はいたしました。十二日にこの告示を見ました学生たちが、不当処分である、処分撤回であるということで、今度は大学学長をはじめ医学部長等にまた交渉をしようということになりまして、で、安田講堂総長室がございますが、そこの窓ガラスをこわしたり、いろいろ乱暴を働きました。それから、十二日の晩学士会館大学評議会をやっておりますところへ、医学生が、東大学生が大部分のようでございますが、二百名ばかりが押しかけて、それから総長を十二日の晩から十三日の朝にかけてかん詰めにして、いわゆる一方的な団体交渉をやったというようなことでございます。  そのときに学生たちが申しますのは、その処分白紙撤回理由一つとして、処分された人の中に、その二月十九日の事件当日その場にいなかった、そのときは九州におった者が一人処分されておるのは不当である、これは事実誤認もはなはだしいといったような話があったようでございます。  そこで、総長といたしましては、そういうことはないと思うけれども、事実に誤認があったということであれば、それは十分調べてみてもよろしいという話し合いをしたので、三月十二日から十三日の朝にかけての総長等かん詰め事件は、そういうことでかん詰めが解かれたということでございます。  その後、総長とも話し合いをしたいということで、大学としても、人数を、そう何百人も押しかけてきたり、喧騒の間にお互いに話し合うことはできないから、人数は二十名ぐらいとかということで、静かに話し合おうということは申したようですが、そういう約束で話し合うというその日が来ますと、二十名ではなくて、それ以上の者が来ておる。それでは話が違う、あるいは学生のほうは、そういうことを了承した覚えはないというようなことで、それに似たようなことが今日まで続いておるわけでございますが、今日まで学生たちは、東大医学部校舎中央館と呼んでおる三階建ての三階に閉じこもりまして——閉じこもると申しますか、二、三十名がたむろしまして、その二階あたりにバリケードを築いて、ほかの者を寄せつけないということで騒いでおるようでございます。  以上が今日までの経緯でございますが、特に御質問の中にございました、総長が一両日前に記者会見をやったというその前提となります東京大学の意思が三月十六日に大学告示として出ておりますので、その要点をかいつまんで申し上げます。「三月十二日午後、ヘルメットを着用した他大学学生を含む百数十名の医学部学生ならびに研修生等が、暴力行為を行なった学生等処分撤回を要求して医学部中央館実力により不法侵入し、長期占拠の体勢をとり、同所を根拠として医学部本館、同附属病院さらに大学本部に示威を行ない、面会を強要し、医学部長室および安田講堂入口扉を破壊する挙に出た上、同日夜、この異常事態対策協議中の評議会に、制止を聞き入れず実力で乱入し、処分撤回を怒号し、翌払暁におよんだため評議会の続行は不可能に陥った。」云々ということで、その後学内施設不法占拠して大学警告を聞かないという現在、先ほど申しましたようなことは、これは不法学内施設占拠である、警告も聞かない、「かかる異常な状況のもとで、大学の研究・教育一般業務の正常な運営は著しく阻害されるに至った。」と。正常な運営が、大学自治で行なわれる正常運営が著しく阻害されるに至ったと。こういうようなことのため、「本学は、この異常な事態を収拾し、平静なる学園としての秩序と正しい大学自治を速かに回復したいと考える。このため、もし依然として説得警告にも応じない場合は、この不法勢力学内から排除するために、東京大学は重大な決意をせざるを得ない。」云々ということで、これはいま楠議員のおっしゃいましたこと、新聞等記者会見内容のもとをなすと思いますが、大学としては基本的にこういう観点で、この事件について毎日協議もこらしておるようでございますし、また、先ほど医学部長の問題に触れられましたが、私のほうもこの問題につきまして、医学部長自身から報告も受けておりますが、ともかく医学部長所在がはっきりすればそこへ押しかけて来るとかいうことで、心ならずも所在を明らかにし得ない。自宅に帰れば自宅へも押しかけますので、聞くところによりますと、自宅へも帰れないといったような状況でございます。  そこで、私どもも、小野委員から本日医学部長の御出席の御要望があるやにも承りましたので、できる限り出席していただいたらとも思いましたが、そういう事情で事実上不可能であろうというふうに感じておりました。それからまた、医学部長はそのように逃げ歩いておるわけじゃございませんで、そういう状況は、学生が押しかけてきて——押しかけてきても正常なる話し合いができきばいいんですが、できないという判断で、居所ははっきりいたしませんが、この問題については東大学長医学部長らが連日連夜対策について頭を悩ましておるというのが実情でございます。  以上、少し長くなりましたが……。
  9. 楠正俊君(楠正俊)

    楠正俊君 大学当局からの概要はよくわかりましたが、学士会館学長かん詰めになった事件につきまして、今度は警察庁からお伺いしたいんですが、何しろ学長が十時間以上にわたってかん詰めになって、脈搏は百五十、あのくらいの年の方で正常の脈搏というのは七十から八〇というのが正常のようでございますが、その倍近い脈搏に達するまで長時間かん詰めになったという事件につきまして、一一〇番に会館当局が電話して、あそこは神田警察だと思いますが、機動隊百名ほど出動したということを聞いておるのですが、警察当局会館のまわりを警備しただけで会館の中には入らなかった。ところが、会館の中で何が行なわれたかというと、学生が、評議会をやっておりますその会議の席上に乱入しているんですね。  その乱入したときのことばがまた大時代的なことばで、「問答無用」と言って、あすこのボーイがこれを阻止したにもかかわらず、「問答無用」と言って、頭突きボーイのみぞおちを突っついた。それから、ボーイが二人おったが、その足をけ飛ばして、私は見ましたけれども、この足のところに黒くはれあがっているところがある。一番無抵抗であるボーイさん、それを一番良識を持つべき医者の卵がそういったひどい挙動に出たということは、これは許しがたいことであって、警察当局がそれにとった処置、これについてお聞きしたい。
  10. 政府委員(川島広守君)(川島広守)

    政府委員川島広守君) ただいまのお尋ねでございますが、学士会館において評議会が開かれておりますことについては、東大庶務部長から十二日の午後の八時半ごろに一一〇番で連絡がございまして、学生を排除してもらいたいという連絡を受けたわけでございます。直ちに警視庁といたしましては、機動隊を百名学士会館出動させたわけでございます。  現場へ到着しましたときに、先ほどの要請をされました庶務部長から、現在学生話し合いをしているので、警察官の出動をしばらく待ってもらいたいというふうな連絡を受けましたので、付近に、いまお話しのとおりに、出動したまま待機をしておったわけでございます。  そのうちにまた後続の学生が三十名ほど学生会館へやってまいりまして、学士会館のへいを乗り越えて中へ入ろうという気がまえがございまして、学士会館事務局長から連絡がございまして、これまた排除してもらいたいというふうなこと。したがって、現場におりました機動隊が直ちにうしろに回りまして、へいを乗り越えました五名の者を建造物侵入現行犯で逮捕したわけでございます。  その後、いまお話しのとおり、翌日十三日の午前五時半、おおむね六時ごろまで、四十四名の先生方学生の間に、彼らのことばでいう大衆団交が続いておった。こういう状態のまま推移したわけでございます。その間何ら大学側のほうからは出動要請その他全然ございませんでした。そういうようなことで、警察としましては、十三日の午前六時に出動を解除したわけでございます。  その後直ちに医学部長庶務部長その他の方々に事情を詳細承ったわけでございますが、それは責任者の方々のお話では、われわれ教授のほうは出入りもきわめて自由であったし、何ら拘束されているという状態ではなかったということをはっきり、それぞれの事情をお聞きした段階お話しになっておりますので、したがって、事件として問題にしないまま今日に至っているわけでございます。  なお、ただいまのお話でございますので、学士会館の従業員の方々につきましても、十分ただいまからでも事情を聴取をして捜査をしてまいりたい、こういうふうに考える次第でございます。
  11. 楠正俊君(楠正俊)

    楠正俊君 いま、ただいまからボーイを呼んで事情を聴取したいとおっしゃいましたけれども、それをそのときなぜやらなかったのか。どうも後手後手に回っているような気がするんだけれども、たとえばきょうの新聞に出ておりますが、東大の教養学部の中でぼやが起こった。警官が中へ入って実地検証しようと思ったら、学生が出てきてそれを阻止する。こんなばかなことはないのであって、実地検証するのは警察当局が当然やるべきことなんだ。それでもう警察官が帰っちゃったということが新聞に出ている。どうも手ぬるい感じがするんです。あのときも、ボーイに聞いたら、警察官から事情は聞かれている、こう言っている。それはどうなんですか。
  12. 政府委員(川島広守君)(川島広守)

    政府委員川島広守君) 私も、いまのお話で、従業員から当時どういうふうな事情を聞いたか、実は詳細存じておらないわけでございますが、いずれにしましても、いま委員お話しのとおりでございますれば、参考人聴取なり、あるいは被害調書をとっておると思います。そうなりますれば、当時あそこに参りました学生につきましては、大学当局の側でも相当数の氏名も当然御承知だろうと思いまするし、そういう意味から申しますれば、現在捜査は続けておるというふうに私は判断をいたしております。  ただいままた、新聞に出ました検証の問題でございますが、われわれ警察といたしましては、御案内のとおり、学内はもちろん大学といえども治外法権の場でないことは言うまでもございません。したがって、生命、身体に危害が及んだり、あるいはまた財産に重大な侵害が及ぶおそれのある場合には、それは治安維持の責任を有する警察でございますから、要請のあるなしにかかわらず学内に立ち入ることは、原則として立ち入ります。ただ、大学自治を尊重するというたてまえは従来からとっておるわけでございまするし、その基本的な方針はもちろん今後ともとってまいるつもりでございます。要請を待つことなく入ります場合でも、あとう限り事前に大学当局連絡するというたてまえは今後ともとってまいりたい。ただ、いま委員からの御指摘でございますが、そういうことで昨日の東大教養学部の検証の問題につきましても、どういう事情であったか、まだ詳細は聞いておりませんが、さらに、お話のようなことがどういう事情でそうなったのか、よく事情を調査してまいりたいと思いますが、原則としてはいま申したような方針でやってまいりたい、こういうふうに考えております。
  13. 楠正俊君(楠正俊)

    楠正俊君 それから、かん詰め総長がなっておりますときに、脈搏は百五十になった。それで、そこに医学部長もおったのですから、医学部長はもちろんお医者さんじゃないかと思う。ドクターストップというのはどういうのかよくわからないけれども、拳闘とかレスリングで非常に事態が悪くなると、ドクターストップをかける。お医者さんがおるのですから、百五十にもプルスがなったら、当然ドクターストップを宣言してやるべきだと思うのですね。そうすれば、来ているのはみんな医者の卵なんですから、それでもなおかつかん詰めにしたということになれば、これは非常な社会的な責任を彼らはとらなくちゃいけないのだが、そういうことをやったかやらないか。これは文部当局にお伺いしたい。  それから、いま一つ医者を呼んだけれども、医者がはいれなかったということで、薬だけを窓から落として、学長に飲ました、ということが事実なのか。それとも、三月十三日の東京新聞朝刊に、「学生と押し問答ののち、学生らをかきわけながら会館内へ……東大保健センター本郷支所長の佐々木医師が救急箱を持って……学長たちに」、学長だけではないんでしょう、「学長たちに疲労回復のための注射などを行なった。」と書いてあるけれども、どっちがほんとうなのか。
  14. 政府委員(宮地茂君)(宮地茂)

    政府委員宮地茂君) 私のほうが報告を受けたところによりますと、東大の保健センターの所長が薬を持ってきた。一方において、大河内学長は当日までかぜを引いておられて、若干微熱もあるしといった、まあかぜ引きでからだのぐあいがよくなかったようでございますが、それで保健センターの所長が薬と、それから血圧をはかる道具がございますが、それを持ってきた。ただそれを医学生は快く入れなかったということで、やむなく窓から入れたということのようでございます。  それから、学長としましては、血圧もあるし、からだも不快だから、早くそれをやめたいとは思いましたけれども、東大学長としては、当日疲れて、そのうしろにいすかソファーがありまして、そこで休んでおったという時間もあるようでございます。そういう実情であったようでございます。
  15. 楠正俊君(楠正俊)

    楠正俊君 いずれにしましても、医学生として全く恥ずべき行為の連続といってもいいのであって、これは単なる医師法の一部改正といったことが彼らの闘争の目標じゃなくて、何かもっと根の深いものがあるということを感ずるのですが、全医連というのか、医学連、両方あって、医学連のほうがおもにこれをやったのじゃないかと思うのだが、その医学連と全学連との関連、これはどういうことになっておるのでしょうか。
  16. 政府委員(宮地茂君)(宮地茂)

    政府委員宮地茂君) 全学連と医学連との間に正式に、全学連がその上位団体であって医学連のほうがその下位団体であるといったような形式的なものは私ども承知いたしておりません。しかし、実態におきましては、いわゆる社学同系のもの——全学連の三派の中に社学同という一派がございますが、医学連はその社学同系の色彩が強いというふうに聞いてもおりますし、こうした問題、たまたま東京大学医学部の問題は、これはこうした活動の表面に出ている中心的な理由医師法改正にからんでのものでございますが、まあ考え方あるいはやり方、それに実質的に社学同系のものが中心になっておる。医学連のやり方は三派全学連の行動と大同小異であって、これはたまたま医師法の問題でございますが、そのほか、羽田の事件にしましても、あるいはいろいろな、大学の学寮、学生会館管理につきましての紛争を見ましても、それぞれの具体的な事件は違いますけれども、公約数的には同じ考え方でこういう一連の紛争が行なわれておるというふうに見ざるを得ないのじゃないかというふうに考えております。
  17. 楠正俊君(楠正俊)

    楠正俊君 私はやはり全学連と青医連、特に社青同と非常に深い関係があって、その一連の動きであるというように見ておるのですが、東大病院の前に大きな立て看板が出ておる。これはいまだに撤去されていないようですが、一体何日ぐらいあんな大きな立て看板が出ておるのか。大体病院というところは非常に心理的な影響を受ける患者さんが出入りするところである。それをきたない大きな看板をいつまでも立てておくという大学当局のずさんさというか、怠慢というか——それは張ってありますよ。これはすぐ撤去しろということは、こんな小さい紙が張ってあるだけで、あんなの通りすがりに見たって見えない。撤去してはすぐまた学生がそれを出す、また撤去する、イタチごっこをやっているとはいいながらも、あの大きな立て看板は、相当長い間雨風にさらされた感じですから、相当長い期間あそこに立てかかっておると私は見ているのです。  その立て看板の中にこういうことが書いてある。ずっと文章がありまして、これは短いあれですから全部言いますと、「十一名の卒業試験受験者へ」と呼びかけて、「全学大会及びM4クラス会の決定に反し、卒業試験を受けている十一名は、受験をやめ、自己批判をして、クラス会に復帰せよ。さもなくば教授会の手先となってストライキの破壊行為を行なっているものとして、全国の医学生及び青年医師にその氏名を明らかにし、青医連の組織より除名し、一切の学内活動の場及び青医連の活動の場より排除することを通告する。一九六八年三月十日、全学共闘会議」と。これは非常に村八分にするぞという脅迫文ですね、これは。将来ともおまえたちがお医者さんになってもおまえたちとつき合わぬぞと、こういうふうに良識の最もあると世間で思っておる学生が大きな看板を出しておる。しかも、それが病院のまん前である。こういうことに対して大学当局が、これを早く撤去せよという紙を張るだけでなく、もっと徹底した処置をとるべきだと私は思うんですが、文部省でどう考えておられるか。
  18. 政府委員(宮地茂君)(宮地茂)

    政府委員宮地茂君) 御質問の文章につきましては、私そういう張り紙を直接見ておりませんが、まあそういう問題の張り紙のほかにも、大学学生のいろんなサークルの名におきましていろいろ目に余る張り紙がなされておる学校が少なくございません。教育基本法には学校の政治的中立性ということがございますが、これはその中には学生は入らないという説をなさる方もありますが、それはそれとしても、学校がそのような政治的中立性を侵すような張り紙を見過ごしておるということは、これは学校自身政治的中立性を守ることに忠実さが若干欠けるというふうにも受け取れますので、かねてこういう問題につきましては、私どもも国立大学協会にはお話もしてありますし、国立大学協会としてもこのような、小さい問題かもしれないが、大学内でいろんな張り紙があるということは好ましくない。これは大学が小さい問題だというふうに見過ごすことなく、勇気を持って学生に撤回を命ずるなり、それを聞かなければ学校みずからが撤回すべきであるといったようなことが、国大協の第三常置委員会でも話し合われ、またそれに似たようなものが出されております。  で、これは話がちょっとそれますが、佐賀大学におきましては、そうした学生の、これは寮の管理をめぐっての学生の一方的な張り紙でございますが、これを撤去したということがきっかけになって、また最近騒ぎが非常に大きくなり、御承知のように、入学試験のときに罪のない受験生にいやがらせをするような事態も起こっております。それにいまの御質問は似たような問題であろうかと思いますが、私、直接その張り紙を見ておりませんが、おっしゃるようなことであれば、これは目的のためには、自分らの目的のためには手段を選ばないという考え方でございますし、その考え方自身がよくないことはもちろんですが、またそういう張り紙を、御指摘のように大学が形式的に張り紙を撤去せよと書いただけでなく、それを聞かなければ大学としてこれは撤去すべきものと考えます。  ただ、大学におきましてもいろいろ事情もございましょうし、先ほど申しました佐賀大学のようなトラブルもそれをきっかけに起こるわけでございまして、トラブルが起こるからそれをしないということではなくって、トラブルが起こることによってのいろんな影響、また東大としては二十八日の卒業試験ということもあるのかもしれません。いずれにせよ、一がいには申せませんが、一口に申せば、大学として勇気を持ってそのようなことは排除すべきであろうというふうに考えます。
  19. 楠正俊君(楠正俊)

    楠正俊君 いま局長が言われたように、目的のためには手段を選ばない、学生としてはちょっと見られない、いわゆる暴徒ときめつめて差しつかえないほどの動きを各所でとっておる。しかも、静かであるべき学園の中を張り紙があちこちに張ってある、ヘルメットをかぶってぶらぶら歩いておる。全く学問の自由——学問の自由を守るために自治というものが存在するのであって、いまのは学問の自由とは関係なく彼らは自治を主張し、あばれ回っておるわけですね。  そこで、警察庁のほうにお伺いしますが、質問は前に戻りますが、この今度の医学生動きと全学連の動き警察当局ではどう見ておられるか、簡単に御説明願います。
  20. 政府委員(川島広守君)(川島広守)

    政府委員川島広守君) 警察の基本的な立場につきましては、いまさら申し上げるまでもございませんが、治安の維持を責務としておる警察といたしましては、その動機、理由がいかなるものでございましょうとも、暴力というものは絶対に許されないという基本的立場を強く貫いておるわけでございます。いまお尋ねがございました、特に昨年の砂川あるいは羽田事件を契機にいたしまして、暴走の一途をたどっておりますいわゆる全学連所属の学生の行動につきましては、従来もそうでございますが、このような暴力行為は断じて許すわけにはまいらない、そういうふうな基本的な立場で、それぞれの現場におきまして大量検挙でこれを処置をするということをたてまえとしてやってきておるわけでございます。  申すまでもございませんが、大学自治は、いまもお話がございましたように、学問の研究ということとその成果を教授するということが外部から何ら制肘を受けないで自主的に行なわれる、これが大学自治である、こういうふうに考えておるわけでございますけれども、先ほどもお答えいたしましたように、さればといって、大学が治外法権の場ではないということだけは、これはきわめて明白でございます。そういう意味におきまして、今後も学園の秩序というものを破壊するいま申しました一連の全学連の学生につきましては、大学当局とも十分なる連絡をとりつつ暴力行為の絶滅を期してまいりたい、これが警察の立場でございます。
  21. 楠正俊君(楠正俊)

    楠正俊君 これはどこで手に入れたのか私もよく覚えていないけれども、検挙者数ですね、それを書いた表があるのですけれども、それを見ますと、ずっといろいろ、砂川事件から羽田事件、それから王子事件、成田事件と、こうあるわけですね、ずっと表になって。上が動員数、検挙人員、負傷者、警察側の負傷者、学生側の負傷者、第三者と、こういうふうになっておるわけです。動員数と比較しまして、あれだけの事件が起こっておるにもかかわらず、案外検挙人員が少ない。たいへんけっこうなことかもわかりませんが、いまの暴徒ですからね、相手が。これはどういうわけでこう少ないのか。  たとえば第二羽田事件を見ましても、動員数が三千三百名、検挙人員は三百四十五名、それから王子の野戦病院の開設阻止闘争で、三月八日、千五百五十名の動員で百五十七名の検挙人員、動員に対して検挙人員が非常に少ないということ。しかも、角材を持ち、竹やりまで持っておった。農薬までひっかけた。新聞では非常な大暴動のように私らは印象づけられておるのだが、案外検挙人員が少ない。  それから、警察官の負傷も、学生の負傷の数に比べますと、砂川事件のときの警官百三十九名に対して学生は十八名、それから第一次の羽田事件のときには、警官の負傷が八百四十名、学生は五十一名、うち死亡が一人、それから第二の羽田事件のときには、警官の負傷が五百六十四名に対して学生八十四名、それから成田のときには、警官の負傷が七百十八名に対して学生は四十三名、こういったように非常に警官ばっかりけがしちゃって、学生はあれだけひどくあばれておって、わりあい負傷していないということなんですが、これはどういうことなんでしょう。
  22. 政府委員(川島広守君)(川島広守)

    政府委員川島広守君) お尋ねの点の、まず第一点の検挙者が少ないのではないかというお尋ねでございますが、確かに動員数全体に比べて、事件一つ一つをとってみますれば、少ないというような感じがいたすのもございます。これは御案内のとおりに、現在おおむね検挙をしております罪穂別に申しますと、公務執行妨害罪あるいは傷害というようなものが大部分でございます。これも個別の個々の公務執行妨害で検挙しておるわけでございます。それから、飯田橋事件を契機にいたしまして、いわゆる兇器準備集合罪、これを適用して検挙しておるのが相当数に及んでおりますが、いずれにいたしましても、これらの検挙につきましては、先ほどもお答えいたしましたように、大量検挙ということを基本にしてやっておるわけでございますが、なかなか——いわゆる騒擾罪というようなことで、付和随行その他一切そこにおった者を全員検挙するというような罰条も刑法にはあるわけでございますけれども、今日までのところは、いま申しましたように、個別犯で検挙しておる。そういうようなことで、検挙数が動員数に比べて比較的少ないという御指摘が部分的には当たる点もあろうかと思います。しかしながら、先ほども申しましたように、将来に向かいましても、大量検挙という基本的な計画でやってまいりたい、こう思っております。  それから、警察官の負傷が非常に多いというお話でございますが、これはお話のとおりでございまして、これはもう特に、砂川事件まではそうではなかったのでございますけれども、羽田事件を契機にいたしまして、いわゆる学生が使いますところの兇器と申しますような、角材でございますとか、あるいは路傍の敷き石を割って使う石でございますとか、あるいはコンクリートの破片でございますとか、いわゆる普通の子供の頭の大きさくらいのもので、ほとんどいわゆる投石によるけが、負傷というものが非常に多うございます。したがいまして、われわれといたしましても、警察官の受傷防止のために、いろいろの装備の開発にも実はつとめておるわけでございます。この点につきましては御指摘のとおりでございまして、今後とも警察官の受傷防止につきましては、装備の開発とあわせまして警備措置等につきましても、在来の経験をさらに深めまして、負傷者を一名でも少なくしてまいりたい、こういうふうに実は考えておるわけでございます。
  23. 楠正俊君(楠正俊)

    楠正俊君 警察当局の、相手が学生であるという非常に遠慮がまだあるのじゃないかと思うのですね。したがって、そういうような、いま言ったような結果も出ておるのじゃないかと思うのですが、これは要望としましても、もう少し私は強力にやってもいいと思う、これは暴徒なんですから、非常に社会に迷惑をかけているのですから。ただそれだけでこの問題が解決するとは私は思わないが、やはり両々相まって、大学管理とそれから警察当局がもっときびしく取り締まっていく。  大体、もっと取り締まってきびしくやっておれば、全学連があの数でいくと壊滅しているはずなんだけれども、たった二日間拘置されて出てくる、長くても二十日間で出てきてしまう。この間角材を持っておったやつが、ひっくくられたと思ったら、また次の事件に出てきて暴力をふるっておる、これの繰り返しだ。こういうことじゃ、一体、ますます学生動きというものは激しくなるのですから、極端にラジカルになって、一九七〇年に向かってわれわれはその先兵になるのだ、こういうような気持ちでやっているのですから、よほど今後警察当局も考えてきびしくやっていただきたいということを要望しておきます。
  24. 佐藤隆君(佐藤隆)

    佐藤隆君 関連して。時間もあまりないようでございますので、関連として二、三質問さしていただきたいと思います。  実は半年くらい前から、昨年の十月八日の第一次羽田事件以来、第二次羽田あるいは佐世保、成田と、この一連の学生運動というか、彼らの暴力行為、これを学生自体の問題と見るかどうか。私は、絶対もう学生問題じゃなくて社会問題だと思うのです。おそらく皆さん方も社会問題だと、こう考えておられると思います。  そこで、社会問題としてこれを取り上げて、これに対する措置を一体どうするか。いろいろいままで新聞に出てきた事柄やいまお聞きしていることから考えて、事が学生のことでありますから、どうも学生に対して多少の警察当局は遠慮がある。あるいは文部省は、あるいは大学当局はどうも警察ぎらいで——警察を好きになれとは言いませんけれども、どうもその辺の横の連絡がないのじゃないか、私はそう思うのです。たとえば佐世保に参るときの国鉄の無賃乗車の問題とかいろいろありました、いままで。じゃ、国鉄当局と警察当局文部省、こうした一連の横の連絡はどうなっているのか、この点をひとつお伺いいたしたいと思います。
  25. 政府委員(川島広守君)(川島広守)

    政府委員川島広守君) 先ほどもお答えいたしましたように、警察の基本的立場といたしましては、それは学生運動にその端を発しておりましょうとなかろうと、暴力行為があればこれは放置しないというのが基本的な立場でございます。しかしながら、事柄が、いまお話しのとおりに羽田事件の場合におきましても、佐世保事件の場合におきましても、いずれも集団的な暴力不法行為が行なわれまして、その拠点となりましたのはいずれも学内でございます。そういう意味合いで、在来もそうでございますが、文部省当局とは常々十分なる連絡をとっておりまするし、さらにまた国鉄その他とも、予想されます事案がございます場合には、あらかじめ相寄りましていろいろと情報を交換したり、あるいは関係機関においてとり得る処置について事前に打ち合わせをやっておるのが実情でございます。
  26. 政府委員(宮地茂君)(宮地茂)

    政府委員宮地茂君) 大学と警察との関係でございますが、これはたびたび言われておることでございますが、大学は治外法権の場ではございませんし、ただ、従来から学問の自由ということで、警察との関係におきましては、特に慣行として、警察の出動要請するときは大学がまず要請していったような慣行ができております。しかしながら、大学施設管理等いろんな面におきまして実力というものがございません。したがいまして、ただ警察を毛ぎらいするだけではなくて、過去のいろんな沿革はございますが、現在の社会制度、法律制度のもとにおける警察は、過去の警察とは違いますから、ただいたずらに昔のその不幸な時代を、いまだに世の中変わった現在も持ち続けるというようなことなく、当然治安維持に当たる警察に対して大学が十分協力し、協力態勢でこういう治安の問題は当たるべきである、これは申し上げるまでもないことでございます。そういうことで文部省も考えておりますし、大学もそうした態度でおると思います。  ただ、具体的に一々の問題につきましては、いま私が申しました一応の考え方、これは個々具体的な問題としてはいろいろ問題があるだろうかと思いますので、良識ある大学の処置を文部省としては期待しておるというのが文部省の態度でございます。
  27. 佐藤隆君(佐藤隆)

    佐藤隆君 国鉄の公安の御意見も、実は横の連絡がどうなっておるかということについて聞きたいと思いましたが、まだ来ておられないそうでございますので、また次の機会に譲りますが、こうして社会秩序を混乱する事態が次から次に起こっておる。私は、学生さん気の毒だという母親の意見もわかります。気持ちもわかる。しかし、学生と同じ年代にある警察官、その母親たちは、じゃ、何を考えておるか。私は、もっときびしく取り締まれ、こういう意見を言うと、おまえはウルトラだとかあるいは右翼だと言われるかもしれませんけれども、私の心配する点は、ほんとうにこの治安を維持する警察官なりが、自分の職場というものに、自分の使命というものに不審を持つ、不安を持つ、それが広がっていって政治不信というような声が起き上がって、たいへんな事態になりはせぬかという実は懸念をするのです。むしろ私はウルトラ何とかだとか右翼じゃなくて、ウルトラ何とかだとか右翼というものを挑発しかねないこの情勢、これをどう解決をしていかれるか。私は、やはり破防法の適用の問題とか、騒擾罪の問題とか、そうした問題を徹底的にこれはもう措置していくことが必要だと思うのです、それが。ところが、どうも、新聞記事も出ておりまするけれども、政府はどうも慎重に扱うとかあるいは社会問題を起こしかねないから慎重に破防法の適用は考えなければいかぬと。冗談じゃないですよ。社会問題がすでに起きているのです。ですから、私は冒頭に社会問題と見ますか、見ますでしょうねということを申し上げておる。社会問題を起こしておる今日、破防法の適用がなぜできないのか。  私は公安当局にお聞きいたしたいのでございますが、破防法の適用の是非については私もいろいろ承っております。その効果の点についてもいろいろ問題があることもある程度は承知しておりますけれども、適用してみて効果がなければ、あるいはいろいろ問題があるならば、適用して逐次それを改正をしていって、そうして国民が安心をして治安維持というものを、ああそうか、こうなっているのだなということを理解できるような、国民にそういう気持ちを与えるためにも即刻適用すべきだ、私はこう考えるのです。公安当局、いかがですか。
  28. 政府委員(長谷多郎君)(長谷多郎)

    政府委員長谷多郎君) お説の点につきまして、御意見まことにごもっともだと思います。私どものほうの現在の考え方の概略を申し上げますと、質問の御趣旨があるいは多少取り違えておるかもしれませんが、私どもはあの羽田以降の一連の三派全学連の動きを見まして、学生運動であると同時に社会問題として注目すべきものである、かように考えております。私どものほうの調査のこれに対する経過は、羽田事件と佐世保事件等について証拠の収集は一応終わっております。現在は、これらの事件が破防法四条の一項二号のリなどに当たると、かような見解で事実と証拠の検討を続けますほか、法律問題もいろいろ検討して、訴訟に十分たえ、できるだけ法律適用の効果もあげ得るということを考えながら、慎重な準備を続けておるわけでございます。  で、なお御承知のように、実は破防法の団体規制の規定を適用いたしますためには、過去のそれだけの事件があっただけでは要件を満たしませんので、なお破壊活動団体が将来継続反復して同種の破壊活動を行なうということが明らかに認められるという要件をなお満たさなければならぬ、かような点から、一応資料の整備を続けるとともに、その後の成田、王子等御指摘の一連の事件につきましてもいろいろと調査を遂げ、これらの点も吟味を加えまして、また、再び予想される今月末の三派全学連の闘争の推移、これなども十分考え合わせた上で適切な措置をとりたいと考えております。ただ、必要な適正な執行にあたりまして、みだりにおくれるというようなことはないよう、御趣旨を十分含みまして、最終の判断に備えたいと、かように考えております。
  29. 佐藤隆君(佐藤隆)

    佐藤隆君 あまりおくれないようにと言われておりますが、もうすでにおくれているんです。去年の十月八日からもう半年たっているのです。国民感情はどうかというと、何をやっているんだということですよ。政府は何をやっているかと。一部佐世保では警察の行き過ぎ等の問題がマスコミをちょっとにぎわしたこともございましたけれども、とにかくあの一連の事件に対する、羽田事件から考えても、一体どれだけあの破壊活動が行なわれているか。公安当局でいまおっしゃるように、学生問題であると同時に社会問題である。しかし、もう学生問題であると同時になんというものじゃないですよ。その事実認識の上に立って、もっと手きびしい態度、前向きな姿勢、これはどうしてもひとつ積極的に取り組んでいただきたい。見通しはどうですか、見通しは。国民はみんな待っているのですよ。その見通しはこうだ、いや実は検討中でございますというのじゃ、もう済まされないのですよ。事態はどうなるか。私はある警官の母親を知っております。自分の子供が警官として治安維持のために、国のためにということで、その使命を果たそうとしているときに、学生問題としてこれは解決できると思いますか。いつになったらこれが具体化するんですか。効果がないなら、効果あらしめるようになぜ法改正を手がけないのですか。もう一度お答え願いたい。
  30. 政府委員(長谷多郎君)(長谷多郎)

    政府委員長谷多郎君) 御趣旨の気持ちはよくわかります。われわれもいま積極的な適用をめどに、全力をあげてあらゆる角度から検討いたしておりますので、その点もひとつお含みの上、趣旨のあるところをおくみ願いたいと思います。
  31. 佐藤隆君(佐藤隆)

    佐藤隆君 もう時間もございませんから、一つだけ、国鉄当局がおいでになりましたので、先ほどの私の質問で。運輸省ですか。学生のただ乗り事件、こうした問題についてどう考えておられるか。あわせて、いま学生のことではございますが、社会問題であると。しかし、これはまあ関係各省が横の連絡をとらなきゃうまく効果は発揮できない、こう思うものですから、すぐ手を打つということができないと思うものですから、横の連絡について先ほど実は質問したわけでございます。そこで、文部当局警察当局、公安当局、あるいは運輸省、国鉄の問題になりますと、ただ乗り事件になると運輸省、これがどういう横の連絡が事前事後においてとられているんだということについてお聞きをしたい。
  32. 説明員(高橋顕詞君)(高橋顕詞)

    説明員(高橋顕詞君) まず一般的には、この種の事件といいますか、それにつきましては、国鉄の公安本部と警察当局との間で協定ができておりまして、どういうふうに処理するかという一般原則ができております。それから、具体的にここで起こりました一連の学生の鉄道関係の問題、これは大体数十名ないし数百名の者が改札口をたとえば無札で強行突破したり、あるいは最短区間の乗車券でおりるところを突破したり、大体こういったものに限られるわけですが、こういう動きがあるということは事前にある程度察知できますので、そのつど具体的に警察当局と緊密な連絡をとりまして、まず集団的な暴力に対する警備の関係は、これは鉄道公安官では、数からいいましても、またその組織からいいましても、鉄道公安官限りでは客観的に対処いたしかねますので、そういう予想がありますときは、あらかじめ警察当局と十分にそのつど協議相談して対処しております。
  33. 佐藤隆君(佐藤隆)

    佐藤隆君 私、関連がちょっと長くなりましたけれども、とにかく関係各省庁においてひとつ前向きの姿勢で、十分横の連絡をとって措置をしないと、これは右翼を挑発してしまうというようなことを危惧するのあまりに申し上げておりますので、重ねて積極的に前向きに取り組んでもらいたいことを要望いたしまして、私の関連を終わります。
  34. 楠正俊君(楠正俊)

    楠正俊君 この学生運動を突き詰めてまいりますと、各大学自治会の問題、これにどうしても行き当たってくる。各学部にできている自治会が全学連を構成しておる。その自治会には、学生が入学すると任意に入る場合と、それから自動的に入ってしまう場合と、両方あるわけでしょう。その自動的に入った場合は、月謝と一緒に取られるのです、自治会の金を。しかも、自分の意思に反して、全学連がその自治会の負担金で意に反した暴徒としての行動をとっている、こういったところに非常に問題がある。私は、この自治会について、きょうは時間がございませんからお聞きしませんが、自治会の規約、そういったものを二、三そろえてもらいたい。それから、全学連の規約、これはどうなっているのか。そういったことを資料として提出してもらいたい。文部省、それできますか。
  35. 政府委員(宮地茂君)(宮地茂)

    政府委員宮地茂君) 大学自治会の、二、三の著名な大学につきましての資料は提出できると思います。また、全学連の規約ということでおっしゃいましたが、多少、これは学外団体でございますので、私のほうで入手できれば提出したいと思います。
  36. 小野明君(小野明)

    小野明君 非常に勇ましい議論を聞きまして、昔の治安維持法を復活するんじゃないかというような錯覚をさえ起こしかねないような気持ちになったのでありまするが、警察庁と公安調査庁のほうにお尋ねをいたしたいと思うのですが、前向きに解釈ですか、前向きに検討するという御答弁であったように思いますけれども、この全学連の問題ですか、これについて破防法を適用するという準備を進めておられると、こういうふうにお聞きをしたのでありますが、そのとおりですかどうですか。もちろんこの破防法については、この第二条において、この適用については必要最小限云々と、いろんな規制がなされておるのでありますが、この点は御承知のとおりであろうと思う。その点を、それにもかかわらず破防法適用ということを考えておられるかどうか、その点をひとつお尋ねをしておきたいと思うのです。
  37. 政府委員(長谷多郎君)(長谷多郎)

    政府委員長谷多郎君) お答えいたします。  第一点、前向きというのは、すぐ何でもかんでも破防法を適用するという意味であるのかという御質問につきましては、適正な適用を考えておる、かような意味で、それを含めて前向きである、かようにお答えいたしておるつもりでございます。  で、いま適用する気でいるかというお問いに対しましては、先ほど申し上げましたように、羽田事件等は破壊活動防止法に当たるという疑いがきわめて強いので、そのためにこの適用をめどに一応調査を進めておるという実情を申し上げたのでございまして、現在の時点では、これを適用する時期その他がきまったと、するかしないかを含めて何がきまったということはまだ申し上げられない段階でございまして、それを含めて慎重な検討、準備を続けておるところであると、かようにお答えしたつもりでございますから、さようお聞き取り願いたいと思います。
  38. 岡三郎君(岡三郎)

    岡三郎君 いまその問題、もう一ぺん進めますがね、そうすると、いまの答弁でいうと、次の成田における全学連の行動というものをいま見詰めているわけだ。したがって、次の成田国際空港の問題における全学連の行動によってその法の発動ということを考えておるというふうに聞いたのですが、そうですが。これは警察庁のほうも答えてください。
  39. 政府委員(川島広守君)(川島広守)

    政府委員川島広守君) 破防法の適用につきましては、私のほうは所管でございませんので、私のほうから意見を申し上げることはできません。
  40. 政府委員(長谷多郎君)(長谷多郎)

    政府委員長谷多郎君) お答え申し上げます。  先ほどの羽田事件以後の経過について、成田事件を、また近く予想される三・三一の成田闘争等を含めて推移を注目しておると申し上げましたのは、それはことばどおりでございまして、その推移だけですぐどちらかにきまるということになるかならないかは、これまた将来の実際を見ないと何ともお答え申し上げかねる、かような関係でございます。判断といたしましては、先ほど来御説明した全体をひっくるめましていろいろな角度から検討して最終の結論をきめたいと、かように私どもは考えておるわけでございます。
  41. 岡三郎君(岡三郎)

    岡三郎君 部分的になりましたがね、いまの答弁を聞くというと、先ほど小野君が質問したように、積極的に前向きに破防法の適用をいま資料を収集中で、その準備を進めておると、その答弁の段階において、三月三十一日の成田における全学連の行動というものは非常に注目しているような答弁があったわけです。そういうものとの連関の中において前向きに進めておるが、いまのところではまだ政府首脳自体においてもそこの点がちゅうちょされておるようなところがある。しかし、三月三十一日の時点において同様なことが繰り返されるならば、破防法適用に踏み切るというふうな一つのニュアンスがあったわけですよ。それはどうなんですか。これはこの前の法務委員会においてもそういうふうなニュアンスの答弁があったわけですがね。この点、もうちょっと正直に答えてください。
  42. 政府委員(長谷多郎君)(長谷多郎)

    政府委員長谷多郎君) 来たるべき成田闘争の推移自体で処分を決定すると、かようには決定的に決して申し上げたつもりではございません。全体を総合判断し、あらゆる角度から練っている中でやはり考慮すべき大きな問題であると、かようには考えます。しかしながら、その推移がどの程度になれば適用し、どの程度になれば適用しないと、かようなことは現在なお考えておりません。
  43. 岡三郎君(岡三郎)

    岡三郎君 いや、答弁が、そのニュアンスが、非常に質問によってあなたの答弁が変わってくるから、私言っているのですよ。要するに、注目すべきものである、三月三十一日が。で、その前、全体としてこれは検討しているんだ。しかし、いますでに資料というものを収集して、破防法の適用についていま具体的に調査をし、そうしていまこの適用について検討している。そこに三月三十一日の成田の今後の行動というものを照らし合わして、全体としてこの問題についてさらに検討を深めていくんだというふうに答えているという意味は、やはりいまの条件においては政府首脳自体においてもちゅうちょの色が見える。いまあなたがきめるのじゃないから、あなたのほうは材料をそろえて出すんでしょうけれども、そういうふうな点について、事務当局自体というものが、やはり前向きの姿勢でどうだこうだ、それはあなたらの職掌柄やられることはいいわけです。ただ、問題は、きょうの質問の中においてわれわれが言うことは、現実の問題として、破防法の適用ということについてはすでに大きく政治問題化しているわけですよ。これは佐藤総理においても、木村官房長官においても、この問題についてはいろいろ世間的においても発言をしているわけなんです。したがって、事務当局自体として、本委員会において、いまそういう政治問題になってきている問題について、軽々に事務当局側がそういうことについてどうだこうだという時期じゃ私はないと思う、実際問題として。  そういう点について私は一言言いたかったんですが、根本的にいうて、全学連の行為そのものについて、とにかく暴力行為はいかぬ、これは国民全体がそういうふうに思っているといっても、いまの政治不信、教育不信という社会情勢というものを一体どう把握するのだ。ただこれをきめつけてやっつけるのはできるでしょう。権力によってできるでしょう。法によって規制することはできるでしょう。しかし、法によって規制すべき問題が一ぱいある。そういう現実の社会情勢というものをわきまえもしないで、ただそこに起こってくる現象だけで、こう薬ばりのいわゆる対策をやるということに私は問題点があるというふうに当局は考えなきゃいかぬと思っているのですよ、実際。いいですか。基本的にいって。  いまの政治資金規制法を出すと国会で言いながら、共和製糖問題が天下の問題になってくると、出すと国民に言明しておきながら、ずるずると出しもしないいまの政治の姿勢。教育というものは裏口入学ばかりやっている。いいですか。私立大学なんていうのは裏口がおもだ。これはもう特筆大書すべきもので、この間新聞その他に出ました。三年で何千万円なんという話が出ている、私立学校で。しかも、いまや国立学校小学校においても裏口入学をさして、ばく大な金を父兄から取り上げているという、こういう国立大学における現象。いいですか、神聖なる教育の場においてもそういうふうなことをやっていることについて、いままで文部省というものは見て見ぬふりをしてきたのかどうか。これは福岡大学の付属小学校の問題にとどまらぬというふうに私は考えてみたいと思う。大なり小なりそういう風潮というものはいまの社会を席巻している。  こういう具体的な政治、教育に対するいわゆる不信、そういうものは、半面に暴力はいけないといいながらも、今度の医学連の問題を見てもわかるように、インターン制から登録制に変わってくる、ただで学生を使う、そういうふうなことに対して、登録問題についても非常におこっているという学生の心情、こういうものをどうキャッチするのか。したがって、いま厚生大臣の園田さんは、医師法改正という問題について、やはりこういう学生動きを考えたときに、何とかこれを修正しなければならぬという意見まで言っているじゃないですか。これがやはり為政者の一つの考え方ですよ。みずからやっていることを恥じずして、そうして人を罰することにのみ急では、天下の治安というものは私は保たれぬと思う。そういうことでは、幾らこう薬ばりをしたって、抜本塞源的に政治姿勢というものに対する不信を取り除く、教育的な問題についても取り除く、そういう根幹的なものがない限り、いま言ったようなものは砂上に桜閣をかくような論争になるという心配を私は持っている。それは取り締まり当局が取り締まりをすることはいいですよ。もちろんやりなさい、あなた方の職務だから。私は政治という舞台を考えますときに、それは政治の舞台は内閣自体の問題になってきているわけです、国民全体の問題だから。破防法というものを適用することについては、私は自民党と見解が違って、われわれは暴力を否定するけれども、いまの国民感情は、相当多数の者が、政治、教育に対するいまの施策について国民的な不満がある。そういうものに対して全学連の学生が、暴徒呼ばわりをされても、とにかく何とかやっているということに対して、国民の一部においては、こういうものに対してぬぐい切れない一つのやったなという気持ちというものが潜在的にあることは否定し得ないと思う。そういう点で非常にこんがらがっている。もちろん、東大の場合において卒業式を混乱させるというようなことは言語道断な問題だから、そういうものは始末していかなければならぬというふうに考えるけれども、根本的な政治姿勢というものをどう考えるかについて、文部政務次官はひとつこれについて文部当局としてお答え願いたいと思う。
  44. 政府委員(久保田円次君)(久保田円次)

    政府委員久保田円次君) まず二点あると思います。一点に対しましては、それぞれの学生に対しましていかに指導するかという問題、それからその後におきまして、いろいろの法の秩序を乱すとかあるいはその他社会問題を引き起こすごとき行為をした学生に対しましてはどう処分するか、こういうふうに二つに考えてみたいと思うわけでありますが、もちろん学生指導に対しましては、いま岡委員が御指摘されましたとおりに、いろいろ問題のあるところは是正しなくちゃなりません。しかしながら、たまたま今回東大におきましてのああいう不祥事件の起きた、これを一体どうするか。これは一つの例でありますが、私はこう考えるわけでありますが、昔よりも、一部学生の行動だからいいという、そういう甘やかし行動では非常に危険が生ずる。なぜなら、かつて伝染病患者が一人あったから、一人ぐらいならいいだろうというのでこれを放置したことによって、その原因というものが非常に社会問題を引き起こした、こういう例はたまたまあるわけであります。
  45. 岡三郎君(岡三郎)

    岡三郎君 ちょっと待ってください。そんなことを聞いているのじゃない。
  46. 政府委員(久保田円次君)(久保田円次)

    政府委員久保田円次君) そういう観点からいたしまして、この問題につきましては、文部省といたしましても当然処置すべきものは処置する。たとえば今回の東大事件でありますけれども、私はこちらに参るときに、一体奨学資金を受けておってこういうふうな問題に対して率先して飛び上がった行動をしている者はあるかないかというところまで聞いたのであります。かような観点におきまして、この点につきましては、すでに処分されたところのいわゆる……
  47. 岡三郎君(岡三郎)

    岡三郎君 答弁が全然違っている。政務次官、私の聞いているのは政治姿勢です。
  48. 政府委員(久保田円次君)(久保田円次)

    政府委員久保田円次君) いまひとつ考えるのは、退学者が二人ある、こういうふうな問題もあるわけであります。したがって、われわれといたしましては、当然やるべきところの学生の指導というものは根本的に真剣にやはりこれは考えて、しかし、でき上がったところのやはり飛び上がったそういうふうな学生問題につきましては、厳重なひとつ態度で臨む、こういう考え方であります。
  49. 岡三郎君(岡三郎)

    岡三郎君 答弁になっておらぬですよ。私が言ったように、そういう問題について事務当局が仕事を進め、そうして学内においての統制を乱すということは、学長なり総長自体が責任を持ってやる。その中において、いま言ったような卒業式を妨害するなんという問題は言語道断だと言っているわけです。そういう問題については、きちっと整理してやるべきことはやりなさい。しかし、私が言っているのは、それでは問題が片づかないということを言っているのです。いまの政治不信とか教育不信というものに対して、文部当局として一体多くの全国の学生生徒に対してどういうふうにものを考えて把握しているのか、その点をお聞きしているわけです。  政治不信とか教育に対する不信とか、そういうものを根本的に排除しなくて、ただ法の適用適用ということだけで問題処理ができない。それでは抜本塞源的な解決にはならないのじゃないか。だから、いま言ったような現象的な問題について適切なる措置を大学連絡をとってやるということについては、何も否定はしておらない。ただ、根本的な問題をどう文部省としては考えているかということをお尋ねしているわけですよ。お答え願いたい。
  50. 委員長(中村喜四郎君)(中村喜四郎)

    委員長中村喜四郎君) 宮地君。
  51. 岡三郎君(岡三郎)

    岡三郎君 いや、宮地君に聞いているのじゃない。政務次官、大臣の代理だから。
  52. 政府委員(久保田円次君)(久保田円次)

    政府委員久保田円次君) これは岡委員の御指摘のとおりです。改めるべきものは当然改めていかなければならない、こういうふうに考えます。
  53. 岡三郎君(岡三郎)

    岡三郎君 いや、口の先で改めるべきものは改めると言うのじゃなくて、具体的に文部当局の責任として、いまの政治不信、教育に対する不信、そういう一般社会全体に対する不信というものを学生生徒が持っているわけですよ。高等学校の生徒までみんな持っていますよ。そういう問題について一体文部省はどういうふうにして対処するのか。あばれたから、それに対して取り締まり法を適用する、そんなことは教育問題じゃないですよ、根本的に。だから、そういう点について具体的にどうするのかということを聞いているわけです。その裏づけがなくして、ただ単に破防法適用とか、そんなことで学生の行動そのものを鎮静化することなんかできませんよ。もうちょっと根本的な対策を具体的に答弁してもらいたい。そのことを抜きにして、そんなこと聞いちゃいられない。
  54. 政府委員(久保田円次君)(久保田円次)

    政府委員久保田円次君) 私は、いま政治不信という岡委員の御指摘でございますが、これはやはり政治不信というものは政治家が要するにこれは改むべき問題だろうと思います。したがって、学生に対する問題は、学内におきましてそれぞれの秩序があるはずであります。そのもとにおいて要するに指導をすべき問題であろう、こういうふうに考えるわけでございます。
  55. 岡三郎君(岡三郎)

    岡三郎君 教育不信に対しては。
  56. 政府委員(久保田円次君)(久保田円次)

    政府委員久保田円次君) 政治不信というのは具体的にはどういうふうな意味でありますか。
  57. 岡三郎君(岡三郎)

    岡三郎君 いや、教育不信。私の聞いているのと違うのだよ。
  58. 政府委員(久保田円次君)(久保田円次)

    政府委員久保田円次君) 教育不信とは、具体的にはではどういうふうな意味でございますか。
  59. 岡三郎君(岡三郎)

    岡三郎君 教育に対して非常に信頼感が失われているということですよ。それはいまも言ったように、先ほど私は具体的に福岡大学の付属小学校の裏口入学、私立大学にもかなりある。その他一般的にもそういう風潮が一ぱいある。しかも、それが国立大学にまで波及して、白昼公然とこういうことが行なわれておる。こういうふうなことの事例について、しかも全体的に教育という問題について、立身出世教育みたいなものばかりあおって、人間陶冶なんて形骸化されている。こういう国民自体が持っている教育に対する不信感というものをどう是正していくかということです。  いまの大学のマスプロ教育にしてもそうですよ。学生と教師との人間的な話し合いなんかできる状態に置かれておりませんよ。いいですか。しかも、定員の何倍もとらして、それが急増対策であると。内容的なものは全然放置しておいて、ただ形だけをつくっているというだけにすぎないんじゃないですか。要するに教育全体について、もう裏口入学というものはびまんしているのじゃないですか。こういうことに対して国民は非常な不信を持っております。それがしかも国立大学までいっているということについて、全然そういうことは考えていないような顔をしているのでは、私は教育にならぬと思うんです。そういうことですよ。
  60. 委員長(中村喜四郎君)(中村喜四郎)

    委員長中村喜四郎君) 久保政務次官、簡潔にお願いします。
  61. 政府委員(久保田円次君)(久保田円次)

    政府委員久保田円次君) いま御指摘の点が事実あるといたしますれば、こういうふうな問題は改むべき問題であろうと思います。
  62. 岡三郎君(岡三郎)

    岡三郎君 そんな答弁ないですよ。事実あるとすればなんて、これはどういうことなんです。事実ないと思っているのですか、久保田さんは。政務次官
  63. 政府委員(宮地茂君)(宮地茂)

  64. 岡三郎君(岡三郎)

    岡三郎君 あんたに聞いているんじゃないよ。
  65. 政府委員(宮地茂君)(宮地茂)

    政府委員宮地茂君) 具体的な問題ですから。
  66. 委員長(中村喜四郎君)(中村喜四郎)

  67. 岡三郎君(岡三郎)

    岡三郎君 あんたに聞いているんじゃないよ。事務的じゃなくて、福岡大学の事例というものはないのかどうか、政務次官に聞いているんです。
  68. 政府委員(宮地茂君)(宮地茂)

    政府委員宮地茂君) 具体的な例をお出しになったから、私から。具体的なあれでやっていますから。
  69. 岡三郎君(岡三郎)

    岡三郎君 一つの例としてあげたんですよ。
  70. 政府委員(宮地茂君)(宮地茂)

    政府委員宮地茂君) 一つの例についてだけお答えさしていただきます。
  71. 岡三郎君(岡三郎)

    岡三郎君 それは事実かどうか。
  72. 委員長(中村喜四郎君)(中村喜四郎)

    委員長中村喜四郎君) 議事を進めていただきます。御答弁願います。
  73. 政府委員(宮地茂君)(宮地茂)

    政府委員宮地茂君) 福岡大学の付属小学校大学局の所管でございますので、具体的な問題ですから、私からお答え申し上げます。  福岡大学の付属小学校におきまして、入学試験に関連して数名の教官が、付属の教官が贈収賄の疑いがあるということで、司直の手によっていま問題にされているということは新聞でも御承知のとおりでございます。これは事実そういう問題がございます。私どもはまことに遺憾なことと思っております。ただ、これによりまして不正入学かどうか、収贈賄の問題か、したがってそのために不正に入学さしたかどうかという点は、別の問題として重要でございますので、この点は調査をさしております。また、私立大学等の裏口入学と世に伝えられるもの、これはまことに遺憾でございますけれども、そういう事実があるようでございます。これにつきましては十分な効果があがっていないということは、まことに申しわけなく思っております。  ただ、言いわけではございませんが、私どものほうといたしましては、年々、こういう事態に対しまして大学当局も集め、自粛自戒を促しておりますし、また付属の問題は入学試験もこういう問題によって災いされないように、入学試験のあり方も検討するとか、一連の問題につきまして指導すべきもの、あるいは文部省検討すべきもの、これは両々相まって検討いたしておりますが、しかしながら、結果的にはあるいは御指摘のような点があとを断たないことはまことに遺憾でございますし、今後も努力を重ねていきたいと思います。
  74. 小野明君(小野明)

    小野明君 私は関連ですからね、簡潔に局長にお尋ねしたいのだが、この東大医学部事件は、最初にあなたが説明をされましたように、七〇年問題とか何とかということではなくて、これは例の登録医制度、医師法の一部改正に関連して起こった事件ですね。いいですね。それで、重ねてまあお尋ねしたいのだが、あなたのほうと、文部省大学当局との関係というのは、あくまでも指導、助言と、これをまあ基本にしなければならぬと思うのですね。これもまあ御異議がないと思うのですが、東大の今回の処分について事実誤認があったと。実際あるわけですけれども、事実誤認がありとすれば、どのような措置をおとりになるのか、これをひとつお尋ねしておきたいと思います。
  75. 政府委員(宮地茂君)(宮地茂)

    政府委員宮地茂君) これは大学といたしまして、学生処分学長の責任においてするわけでございます。したがいまして、文部省といたしましては、これについて必要があれば、協力を求められれば指導、助言はいたしますが、また、求められなくても、あまりにも不公正であるとか、法の趣旨に反するような処分問題があるとすれば、これは指導、助言いたしますが、いまの事実誤認問題につきましても、これはそれに基づいて、はたして事実誤認であったとするならば、大学自体が処置する問題と考えます。したがいまして、文部省がそれによって直接どうこうする問題ではございません。  ただ、この事実誤認の問題は、これは私は直接聞きませんでしたが、東大といたしましては、学生はそのように言っておる。これは具体的に、名前は粒良何がしという学生でございますので、その学生側が言っておる事実誤認ということについては、大学としては事実誤認と思っていない。それを立証する人もいる。しかしながら、こういうような事件につきましては、先ほども楠先生でしたかおっしゃいましたが、たとえば卒業試験を受けるという者に対しては、いわゆる仲間からはずれていくようなそういう行為はとめるといったような、いろいろ私憤と申しますか、リンチといっては語弊があるかもしれませんが、そういったようなことが行なわれるおそれがある。したがって、いま何のたれべえが事実それをこの目で見て知っているとかという証人を出すということは、必要があれば出してもいい。したがって、大学としては事実誤認と思っていない。しかしながら、いろいろのことがあるので、協力してくれる人の名前を出すとその人にいろいろ迷惑がかかっても恐縮だから、今後これが裁判の問題にでもなれば証人として出しましょうというような考え方を、大学は私どものほうに報告もしてきております。ですから、先生のおっしゃいました事実誤認ということにつきましては、はっきりいたしませんが、学生が言っていること、大学が言っていること、これが違っております。ただ、それを事実誤認があったと一応仮定をするならば、それについての処置ということは直接は東大がおやりになることでございます。文部省としても、東大の措置を信頼いたしますので、それについて特にどうしろという指導はいたしてもおりませんし、現在の段階では指導するつもりはございません。
  76. 小野明君(小野明)

    小野明君 この処分の事由書をあなたお読みになったでしょうね。これと明らかに背馳しておる。明らかに食い違っておる。そういう証拠も私は持っているわけですが、それが明らかになった場合も、あなたのほうは何もしない——学生運動を弾圧するほうにはえらくあなたのほうは熱心だが、一人の学生、参加をしていないのにその行動に参加をしたと断定されておる、これがくつがえされた場合にも、あなたは何ともしない、これは知りません、こういうふうにおやりになるつもりですか。
  77. 政府委員(宮地茂君)(宮地茂)

    政府委員宮地茂君) 小野先生は、学生側の古い分が正しいという前提お話しになっておられる。あるいはそうかもしれませんが、それに対しまして、大学はそうではないという報告を私どものほうにしてきておる。したがって、私はいま先生がおっしゃいます事実だとか事実でないとか、そういう反駁は別にいたしまして、一応先生のおっしゃいますことを仮定として事実であったということであれば、それに基づいての処置は、大学処分権者ですから大学がいたします。ところで、現段階においては文部省東大のおやりになることに対して信頼を置いておりますから、現段階でどうしろうしろというつもりはございません、そういうことを申し上げておるわけです。
  78. 小野明君(小野明)

    小野明君 これは最後ですが、事実でないものを処分しておいて、それは私はこちらが正しいと思うと、そういう言い方というのは、あまりにもかってに過ぎると思うんですね。まあこれは長くなるから……。私はあながち学生にばかり味方しておって学校は間違っておるという前提に立っておらぬですよ。どちらの言い分が正しいかと。あるいは大学が正しいかもしれぬ。しかし、逆に私は学生の言い分が正しいと立証——証人もおるわけですね。こういった場合に、この学生は不当な処分ということになるわけでしょう、この処分事由書と食い違っておるから。その場合にもあなたのほうは何もしない、こういう態度で指導、助言の任に当たるというようなことが言えるかどうか、再度その点を明らかにしておきたいと思うんです。
  79. 政府委員(宮地茂君)(宮地茂)

    政府委員宮地茂君) 私は、事実であるとかないとか申し上げていないんです。しかし、それは先生は事実だという前提お話しになっておられるとすれば、大学側は、先ほど申しましたように、必要があれば、裁判になれば証人を出しましょうと。したがって、大学としては、事実だというふうに言っておるということでございますので、先生が事実だということを信じないとか信ずるとかいら問題ではなくて、先生がおっしゃいますことに対して反駁がございますので、一応その問題はそういうことだけ申し上げて、それは別にして、だから仮定の問題として事実誤認であったらどうするかという問題であれば、それは当然大学が処置するでございましょうと。いまの段階で、事実誤認であったら前の処分を撤回しろとか、あるいはこのくらいにせよとかいったようなことを、いまの段階で私のほうでは東大に言うつもりはございません。いまの段階では東大を信頼しております。今後の状態の推移によってまた指導をするなり、あるいは向こうが相談をしてくるなりということは、また別問題でございます。
  80. 委員長(中村喜四郎君)(中村喜四郎)

    委員長中村喜四郎君) 本件に対する本日の質疑はこの程度にいたします。  本日はこれにて散会いたします。    午後一時十四分散会      —————・—————