○
政府委員(
西家正起君) ただいま先生の
お話ございました山はねにつきましての
お話でございますが、確かに両先生の御指摘のとおり、充てんでこれを防ぐという場合もございます。それからいろいろな、これはもともと岩盤の強度よりも強く圧力が上にかかりまして、それがそういうアンバランスの
状態で保たれておりますときに、何らかのショックによりまして、小さなショックでもこれは一気に上下から圧出をしてくるという
現象でございまして、なかなかこれの予知方法等につきましては非常にむずかしい問題が残されているわけでございます。御指摘のように、確かに同炭鉱で二月二十七日に山はねという
現象が四片
坑道の先のほうで起こっておりまして、一名の
死亡者を出しておるわけでございますが、この際も、この
災害直後に大学の先生、この山はねについて若干造詣の深い先生に北大から来ていただきまして、
調査なり今後の
対策につきまして、炭鉱のほうで実施をいたしておるようでございますが、結論といたしまして、なかなかむずかしいことであるようでございます。それで今後の問題につきましては、従来は確かに
現象としては、ほかの
災害に比べますと少なかったものでございますので、これを専門的に突っ込んだ
対策という点につきましては、ほかの
災害よりもおくれておったかと思うのですが、従来は、したがってそういう
災害があるたびに個別に学識経験者の御指導を仰いでおったというのが実情であったかと思いますが、今後はこれを全国的に十分造詣の深い先生方に集まっていただきまして、
委員会等をつくって、早急にこういう
究明をいたしたいと考えている次第でございます。しかしながら今回の
災害は、その山はねのほかに
坑内火災が
発生したということで、先ほど
政務次官の
お話にもございましたように、直接には
坑内火災がたくさんの
犠牲者を出したということにつながるものでございますので、
推定される山はね等からどうして
坑内火災が起こったか、この辺十分
現地のほうで
原因究明をしまして、かりに山はねという
現象が起こっても、
坑内火災の起こらないような方法につきまして十分研究する必要がある。かように考えているわけでございます。
なお、先生御指摘のように
労働者一人一人の声を十分反映するという点につきましては、十分そういうふうにわれわれといたしましても
努力をいたしたい。かように考えている次第でございます。
また三百人働いておられますが、こういう
災害により、その後の配置をどうするかという問題につきましては、実はまだ現在
災害の
原因調査等も終わっていない、
罹災者もまだ
救出されておらない
状態でございますので、その点につきましては、われわれといたしましてもまだめどが立っていないという現状でございます。