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木村美智男君 質問に入る前に
委員会の皆さまにお礼を申し上げたいと思います。五月十三日には大へんお忙しいところを、
松澤委員長をはじめ各
先生方には、わざわざ現地までおいでになり、グランドハイツの汚水処理場の
施設を視察いただきまして、まことにありがとうございました。
防衛施設庁長官にお伺いしたいわけですけれ
ども、園田さん、いい機会に来ておられますので、こういう
実情もあるという
意味で、ちょっと大臣にも聞いていただきたいのですが、きょう実はお伺いする問題は、東京の練馬にグランドハイツというのがありまして、
アメリカの駐留軍の兵士の家族を主体にして、約五千人ばかり、従業員も含めて居住をしておるわけであります。これらの便所の
関係やら、洗濯やらの汚水の処理場がその近くにあるわけであります。その処理の
施設が非常に老朽化してまいりまして、それは二十二年当時できたものでありますが、散布ろ床方式と申しまして、散水式にあの汚水が処理されるものですから、まず悪臭がある。それから、ろ床から当然こまかなハエが何万何億と数多く発生をして、きわめて大きな実は公害問題になっておりまして、本
委員会でおとりあげをいただいたわけですが、十三日に
松澤委員長をはじめ、
先生方に現地を視察していただきましたので、
実情についてはできるだけ省略をしていただきたいと思いますが、視察の段階で米側のあのグランドハイツの
責任者、それから立川基地の
施設関係の
責任者の代理
——双方とも少佐で、陸軍少佐、航空少佐でありますが、これを相手に私
ども懇談をいたしまして、いろいろ
お話をしましたが、ハエや悪臭については、米側も当然
責任は感じておるということではあります。どうしたら食いとめられるかということで苦慮しておって、まあ周辺に木も植えたのだ、こう言っておりますが、実際見ましたら、このくらいのヒノキでありまして、まだ苗木です。全然用はなさないのですが、気持ちはわかるような気はしますけれ
ども……そういうことであります。で、
施設改善についてむしろわれわれのほうの
意見を聞かしてほしいという、そういう態度でありまして、要するに、あそこの現地としては、あれを処理する権限というものを持ち合わしていないというのが、どうも
実態であります。したがいまして、こちらからもざっくばらんに申し上げましたら、向こうも同意されたことは、日米合同
委員会にひとつ持ち出してくれということでありましたので、まあそういう懇談で一応帰りました。その後、現地を視察して、住民の皆さんの声も聞いてまいりましたが、とにかくハエをなくしてほしい、何とかできたらこのにおいのほうも消してほしいというような、強い要望でありましたので、そういう点からひとつ
——防衛
施設庁
関係も同行されましたので、その後若干の
検討はされたと思いますから、一、二お伺いして、できればこの際方向づけをお願いしたいというふうに思うわけであります。
まず第一番に
——あの日は、皆さんが行かれるというので、ちょうどうまいこと消毒をして、たいへんきれいにされておったものですが、ほんとうは、私が行ったときのほうがはるかに
実情はひどかったのですけれ
ども、それでもやはり
先生方も、これはこのままではうまくないという皆さんの御
意見でございました。まず第一に、いま月に二回ぐらいハエをなくすために水をはったり、あるいは薬をまいたりということをやっているようですが、これではやはり回数が足りないので、どれくらいの回数がいいのか、それはひとつ実際問題として御
検討いただいてけっこうだと思うのですが、もっとひんぱんにひとつハエを駆除するための、水をはったり、あるいは薬をまいたりということをやってもらうことができないかどうか。これは区その他の予算の
関係ではできないと言う。七十万
程度の予算を組んであるようですが、それでは間に合わないということでありますので、この点が
一つ。
技術的には週に何回やったらいいのかということは、ハエが出ないような
限度の中で、ひとつそういう措置をとっていただければいいわけでありますから、これはおまかせしたいと思う。
それから二番目には、やはりあそこにおおいをかける必要があるのじゃないかという点も、これはまた
委員の皆さんのほうからも伺っているわけであります。そうして、ときには、やはり風を入れなければなりませんから、そういう
意味で、ある
程度はずしたり、あるいは閉じたりすることを可能にする
関係で、鉄さくか何かつくってビニールのおおいをすることをひとつ
検討してみてもらえぬだろうか、これが当面の対策の二つ目。米側も権限がないと言われておりますので、ぜひひとつ日米合同
委員会の議題に持ち上げていただきたい。その中でやはりどうも、いまの散布ろ床方式では旧式な
施設なんでありますから、これをやはり活性汚泥方式という新しいものにかえることを、ひとつ御
検討をいただきたい。それで、これは相手のあることでありますから、合同
委員会で考慮をしていただいて、最終的に米側がだめだというのなら、これはやはり
一つの大きな公害問題として、防衛
施設庁として腹をきめていただきたい。みずからの手でこれをやり遂げるということを
——この際、費用にしましても、大体基礎工事を除けば、機械設備は約五千万前後じゃなかろうかというふうに言われておりますし、あるいは基礎工事を含めても、まず七、八千万円で何とかなるのじゃないかというふうに言われておりますから、具体的なことは私、専門家でございませんのでわかりませんが、その辺で何かひとつ腹をきめていただいて、とにかく近い将来に、
施設改善の問題を具体的に
検討するという立場に立っていただけないかということが、二番目であります。
三番目は、きょうせっかく建設省のほうから見えられておりますから、お伺いをしたいのでありますが、あの地域は、いま上水道の幹のほうだけがようやくここ二、三カ月前にできたばかりで、そういう環境の悪いところでありながら、まだ上水道すら完備してないのですから、下水道という問題は
現実的な問題としては多少問題はあろうと思うのですけれ
ども、下水道を通すことによって、たとえば、あそこで汚水処理場の
施設をくぐらずに流していっても、これは
一般の東京都内における家庭と同じだから、私問題ないと思うのですが、その点は問題があるのかないのか。ないとすれば、大体あそこは下水道を早く敷くことについて、特殊な事情でありますから、
関係の東京都とも、ひとつ具体的な協議をしていただく、そういう措置がとれないかどうか。こういう三点をお伺いしたいわけであります。
施設庁長官のほうからひとつ。