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横川正市君 もう全然、私は、結果的に効果のあらわれる
姿勢というものをどうして
政府がとれないのかという、非常に疑問を持つのですよ。四十年前のイギリスで、いまのように日本の
政治体制と同じだったものが、いまのような
政治体制に変わったのは何かというと、これはもう
自治省のお役人さんだって、あなたのほうの
政党の中だって、これはみな論議して知っているわけです。しかも、日本は先進国である。工業立国であって、近代国家であって、
民主主義の国である。看板だけはいいけれ
ども、
政治は十八世紀だと、これはだれが言ったかというと、朝海大使がアメリカから帰って、日本の
政治は十八世紀だ、そういうように言われている
政治の
体質というものをどうやったらいいかということを真剣に
考える時期に来て、いま
大臣の言われるようなことでは、実は私もこれは了解できない。ほんとうは、こんなものは二時間あればつくりますよ、
選挙局長は。どういうふうにやれば一番いい
選挙立法ができるかということは。それができないのは、今日的
政治の
体質があるからでしょうが、ところが、
体質に押されて
選挙法の
改正ができないということでは困る。それが去年の一月の解散ですよ。それを受けて、
国民の
世論というものを受けて、いま
改正に立っているのに、命がけで
自治大臣がひとつ取り組もうというのなら、
自治大臣、あなたはやめたらどうですか、それだけの気概があったらば。いまは日本の
政治の危機だ。
民主主義の危機だ。ここにもいろいろ資料を持っておりますが、地方
選挙というものは腐敗堕落の極ですよ、いまの状態では。しかも、この中には、
選挙ブローカーというものは、日本の各地区においても全部存在しておりますよ。中村さんの文章、本をお読みになったでしょう。まず第一に、だれが新人になって
選挙に出るか、
選挙ブローカーを金で押えていくのだ、そういうことがやられている、そういう
体質を少しも解決しない。これを解決しないで、
一体、どういう漸進的な前進を求めるのか、私はどうも解せないわけです。いいチャンスだと思うのです。だから、佐藤さんが大骨どころか小骨一本抜かないと言ったときに、今度はできるだろうと実は
期待したわけです。
法律をつくるのなら、いまからでも
政府委員を入れてやりなさい。二時間か三時間で
法律ができますよ。そういう
法律をつくって
議会にかけて、あなたのほうの良識と私のほうと精力的にやって、
国会で通したらいいじゃないですか。金を使わなければ
選挙に当選できない代議士さんが
反対しているのだったら、それはおいていったらいいじゃないですか。それくらいの
考え方も持たないで
選挙法というものはつくれないですよ。権力をどうするかという問題まで発展するのですよ、
選挙法というやつは。だから、権力はどうなるかということを思っていれば、やっぱり権力を守るためにどう
法律をつくるか、どういう金の使い方をやるか、こういうふうに出してくるのは当然なことじゃないですか。それを私
どもはどうやったらいいかということを真剣に
考えているときに、いま言ったような
姿勢で
一体、
法律というものはできるのだろうかと思うのはあたりまえだと思うのです、実際に。
私は、刑事局長さんが来ているから、刑事局長さんにもお聞きをいたしたいと思っているのは、
取り締まりの原則が出ておるわけです。たとえば、三十五万通出した郵便というものは
事前活動です。この中には、私は全国区から地方区へ移りますからよろしくお願いしますと書いてある。三十五万通出した。これは本人の名前が書いてありますから、
第三者がやったものだとは絶対とれません。だれが証明しますか。ところが、七十何歳の年寄りがいま事前運動として書類送検された、こういう事実がありますね。ところが、片一方のほうでは、二百枚か三百枚書いたやつは、たとえば全国区はだれです、地方区はだれですといったものは、これは
事前活動をやったと、書類送検された。同じ形が出ていますよ。これが
一体、今日の
政治の大本を直していく
取り締まりかどうかと、私たちは実にふしぎに思うのです。ふしぎな国ですよ、日本の国の
法律というやつは。そういうことを私
どもはどうやったら直るだろうかと、これを
考えているのです。たとえば、文書関係については、金のあるものはかってなことをするかもしれぬ。金のあるものがかってなことをするのは、あなたのほうの
政党じゃないですか。それをなぜ
規制するだけの
考え方を党として持てないのですか。そういう点をもっと
考えて、私は、もう大本としては
取り締まりをして、公民権がとまどいをするような
選挙法はつくってもらいたくない。もう正々堂々愉快になって
選挙をするという
かっこうにしてもらいたいと思う。何でもない方にちょっと来いと言って自殺者を出すような、そういうべらぼうな
法律は今度はやめてもらいたい。そうして全部が同じような
立場に立ってやって、公正に政策が判断をされて、良い悪いが決定される、
選挙をそういうふうにしてもらいたい。しかし、
実質犯で物品の供与とか金銭とか、そういったもので
選挙をやることは、これはもう厳重に、後退する問題ですから、取り締まってもらいたい。その二つをかみ合わせた
法律をつくり、なおかつ、
取り締まりの最後の判断というのは、公民権停止ということでまとめてもらいたいと、この三つを私は今度の
法律改正の柱にしてもらいたいと思うのですよ。いわゆる
選挙は大幅に
自由化する、
実質犯は厳罰にする、
罰則は公民権停止である。これは私は
民主主義の国ではあたりまえだと思うのです、姿とすれば。私
どもは、今日地方のいろいろな
政治を見ていますと、残念でしかたがないですよ、やり方を見ていますと、いまのままで
内容は。だから、これはもう
法律で
規制するということは必ずしも歓迎すべきことじゃないけれ
ども、しかし、しかたがない。やるとすれば、いまの三つの柱を立ててもらいたい。これはぜひひとつ、
大臣、職を賭してやってもらいたい。その
答弁をもらった上で私の
質問を終わりたいと思います。