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政府委員(
鐘江士郎君) ただいま御質問のありました電波障害に関するところの
委員会における
議事録を提出してもらいたいという御要求でございますが、遺憾ながらこの
合同委員会の
議事録なるものは、ひとつの外交文書でございまして、これを
国会に提出した例もございませんし、この点はひとつ御了承願いたいと思います。
次に、本牧一号
住宅地区の移設でございますが、これはくどくど申し上げるまでもなく、当該地区は臨海工業地帯開発
計画が横浜市としてある。それと現在提供しておる
土地が、民有地がありまして、この
土地の所有者の皆さまが経済的、精神的に耐えられないということで、かねてから早急にこれをひとつどこかへ移転してくれないかというような御要求がございまして、この問題と三十九年度以来取り組んでまいったわけでございます。私どもの方針といたしましては、特に関東地区におきましては、
相当現在全国に百四十五の米軍に提供しておる
施設区域がございますが、そのうち半分以上が関東地区にある、特に神奈川県が多い。そこで私どものほうといたしましては、こういう米軍の
施設を極力一カ所に集約移転すれば、
地域の開発にも資するところがあるのではないかということで、この本牧一号
住宅地区の移転につきましては、そういう方針で米側と折衝してまいってきたわけでございます。そこで、なぜただいま先生がおくれたかという御質問の点でございますが、そういうわけで私どものほうといたしましては、現に提供しておる
施設のほうに本牧一号
住宅地区の
施設を押し込む、具体的に申し上げますと、横須賀の
施設あるいは長井
住宅施設、さらに遠くは厚木の
施設、こういうところに押し込める。要するに移転して集約するということが、まあこの際当面とれるところの一番いい
方法ではないかということで米側と折衝してまいりました。ところが米側といたしましては、初めはそういう案でいこうかということでしたけれども、最近になりまして情勢が変化してきたということで、この問題が移転先地の問題が一とんざを来たしたわけでございますが、で、私どものほうとしましては、それでは困るということで、さらに移転先地について、協議を進めてきたわけでございますが、実は米側としましては、久里浜
住宅地区、これがどうだというような意見もございました。しかしこの久里浜
住宅地区は、先生も御承知のとおり、横須賀市当局ではそこを早期に返還してもらって、あそこに工場を誘致したいという
計画も持っておられるようでございますので、久里浜
住宅地区にこの海浜一号
住宅地区を移転することは、ちょっと
日本政府側としては応諾できないということで、この米側の要求に対しまして、一応断わっております。そこでさらに最近に至りまして、横浜市にございますところの富岡倉庫地区、ここが若干山間部であるから、そこを切り開いて
宅地造成をして、そこに
相当部分を移転するという案はどうだということで、これも
相当突っ込んだ現地調査もやりまして、米側と折衝いたしましたのですが、やはりこれも依然として米側は全域使用する
計画があるから、遺憾ながら
施設庁の要求にこたえられないということで、この案も一応たな上げになっております。米側は最近に至りまして、横須賀海軍
施設内に、ブリックス湾という入江がございますが、そこをひとつ
日本政府の経費で埋め立てをやって、そこに移設してもらえんものだろうかという新たな案を提案をしてまいっております。で、この案につきましても、私ども内々、これから調査してみたいと思いますが、
相当の
面積ではあり、技術的に、はたして可能であるかどうかという点もございますので、まあ
相当これは慎重に検討していかなければならぬと思いますが、いずれにいたしましても、私どもの現在
計画しておりますのは、提供をしておる
施設及び区域の中に集約移転するという方針でございますので、そういうことの
ために、現在まで米側の折衝が長引いているというのが現状でございますので、その点、ひとつ御了承願いたいと思います。