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大森創造君 私のほうにはたくさんの苦情がきているのですよ、アウトサイダーに
なりたいという苦情が。そこで私はね、こうじゃないかと思うのですよ。なるほど形式上は、
食糧庁のほうでそういう
倉庫業者のほうから申請があったので、全国の保管
協会というものをつくったという形式にはなっているけれども、そうではなかろう。この
食糧保管協会の所在地が東京都港区新橋一の十八番地十五号で、代表者、会長が浜川友十郎という人であります。この人は民間の人だろうと思います。そこで役員がだれか。理事長が藤澤真苗、
食糧庁の総務部の
調査課長であった人です。それから常務理事の井原稔という人、この入は
食糧庁の総務部の検査
課長であった。したがって、理事長の藤澤さんと、常務理事の井原さんという人が
食糧庁の役人であった人で、そこでこういう人が退職をされて天下ったので、
食糧保管協会というものをつくる、そしてこの
食糧保管協会なるものに
保管料の代理業をするような業務を与えて、相当高い
——先ほど申し上げました
保管料の千分の七とか千分の六とかいう
手数料を取って、そうすると、年間三千万とか、四千万という
金額に
なりますが、そういうものを何といいますかね、このお二人の
食糧庁の職員であった人の救済のために、こういう
食糧保管協会なるものをつくって、そうしてこの五百八十八社の
倉庫業者に働きかけて、
食糧庁のほうに、
食糧保管協会なるものはこれこれの事情によって必要であるという申請を出させたということではなかろうか。いま
大口長官が言われましたように、必要があったからこれができたということでございますが、私が聞いている範囲ではそういうことではないのです。こういうものは必要ないということです。で、私は千分の七、千分の六というコストを、
手数料を払うということは、よけいなことであろうと思うのです。それから事務的にも、
食糧庁のほうで一人でやっているということでございますが、それならば、現実に、中間の
手数料が四千万円
なり三千万円
なり取られているのですから、きょうも、いまでも。その十分の一だって、四百万円、三百万円ございますから、二人か三人、あるいは五人、十人の人を頼んでこれだけの業務をやらせたらどうであろうか。
幾らでもできますよ、この程度の事務は。私はこの
食糧保管協会なるものを
設立した意味がわからないのです。これはあなたのほうからちょうだいした
資料によりますと、こう書いてあります。「
食糧保管協会が食糧
保管料を
代理受領する理由」として、「
政府所有食糧等を保管する
倉庫業者は、資金繰りの
関係から
保管料等の代金を出来るだけ早く受領することを切望し、その結果大多数の
倉庫業者が
食糧庁に対する
保管料等の一括代理請求、受領を
食糧保管協会に
委任し、中間事務の簡素化と時間的節減をはかり、」云々と書いてございますが、これでは全然私は中間事務の簡素化と、時間的節減をはかることにはならなくて、中間事務が複雑になって、それから時間的に非賞にロスが多いと思うのです。これはここでやりとりしても始まりませんが、私は断言してもいいと思うのです。
倉庫業者から食糧事務所長にいって、それから
食糧庁へいって、それからダイレクトに
業者のほうに金が流れる毛のを、わざわざ
食糧保管協会、こういったものをつくったがために、
倉庫業者から食糧事務所長、その次、今度
食糧保管協会、その次、
食糧庁、それからまた
食糧保管協会へいって、それから
業者に流れるという作業は、最初のいわゆるアウトサイダーに比べてみて、
手数料を千分の七、千分の六取られながら、時間的にはロス、金の受領はずっとおくれるというふうに断言できると思います。どうしてこういう
食糧保管協会なるものをつくったか。それは私が先ほど申し上げましたように、
食糧庁の職員であった人の救済措置であって、ほんとうは必要でないものをつくってしまった。そしてその必要でないものを、手間ひまかけて、時間をかけて、それから事務的にもロスが非常にあって、しかもリスクがある。これは万一事故があったらどうしますかね。数十億円の
保管料を
食糧保管協会という
人格なき
社団法人、出資金もない、机と腰かけがあるだけ、固定
資産が四十八万円あるだけ、そういうたよりない
団体に、数十億の
保管料を
代理受領させるということ、事故があったらどうしますかね、これ。私はそのリスクが非常に多いのじゃないかと思います。時間のロス、それから大きな危険があるということ、事務的にもずっと繁雑であるということ。ここでやりとりしても始まりません。
大口長官や
田中次長は、絶対にこの
団体が必要であるというもっともらしい理屈を言うはずです。
〔
委員長退席、理事竹田現照君着席〕
しかし、それは理屈にならぬと思うのです。先ほど申し上げましたように、こういうものに三千五百万円とか、四千万円とかいうような
手数料を支払うことならば、四百万円
——食管会計の赤字ということが問題になっておりますから、そのうちの四百万円でも
人件費に使ったならば、りっぱに消化できる。食糧事務所長から全国
団体にいって、保管
協会にいって、ここで一時チェックをして、それから今度
食糧庁へいって、またチェックをして、そしてまた
食糧保管協会のほうへいって、それから
業者へいく。時間のロス、事務の繁雑、しかも危険が多い。どうしてこういうものをつくったか。私が
説明を申し上げましたが、当たらずといえども遠からずというところではありませんか。