○大森創造君 私の
質問は、
通産省と、それから防衛
産業の問題について防衛庁のほうにお尋ねいたしますが、次回の
委員会で防衛庁の
審査がありますから、きょうの
質問は当然移行いたしますが、申し上げるまでもありませんけれども、私のほうでなるべく簡明に
質問を申し上げますから、お答えになるほうもわかりやすく、さればといって肝心のところを抜かさないように、要領よくお答えいただきたいと思うのであります。
まず、バッジの問題について御
質問いたします。これは衆議院の
予算委員会で楢崎弥之助君や大出俊君が、防衛庁長官や装備
局長などを相手にして質疑応答しましたことをしさいに検討いたしました。どうしても私は納得できないのです。
予算委員会の性格からいうて、この問題の究明は徹底的にはできないであろうとは思うのでありますけれども、われわれは参議院の
決算委員会でございますから、あくまでこの問題を究明して、問題の所在がどこにあるかということを
国民の前にただしたいと思います。
そこでヒューズ社と、リットン社と、GE社と三つございます。これについて、ヒューズ社がバッジの価格が百三十億であって、リットン社が百八十億、GE社が二百三億ということでございます。そこで、一番安い百三十億を提示したヒューズ社にきまったということであります。結果的に見ると、百二十三億の追加があって二百五十三億ということになっておる。約倍近くの価格になっておる。装備
局長の御答弁を検討しますると、それらしい理由はございますが、私は、きょうは時間がありませんので、この点については詰めて問答はいたしませんが、私は増田長官とともに納得いたしません。増田長官とともにまことに不愉快な話だと思っております。長官になられてからどのくらいになりますか、増田さんは、部内においてずいぶん議論をして、そうしてバッジはいつでき上がるのか、いつ引き取りができるのだろうか、
値段がだんだん上がっていくという説明が、部内において、ずいぶん長時間、何回も何回もなされたに違いないということを想像いたします。それがこの間の
予算委員会でもって大出俊君との問答で、全く珍妙な問答に終始しております。珍妙な問答は問答でけっこうでございますが問題の所在が明らかになればそれでよろしい。私は、問題の所在が明らかになっておりません。そこでどういうことかというと、この三社が同じベースでバッジを
日本政府、防衛庁から受注を受ける場合に、これほどの
値段の開きがあるということについて、これは私の想像では、完成品としての
値段ならば、ヒューズ社も、リットン社も、GE社も同じ完成品としての
値段を防衛庁に提示したであろう。装備
局長お答えのように、本体のみの
値段がヒューズ社は百三十億円であったけれども、リットンとGEのほうも、だいぶ
値段の開きはあるけれども、高いけれども、これはやっぱりヒューズ社と同じように本体の
値段を提示したものであるというふうに、大出俊君との問答では、答弁の中に出ておりまするけれども、私の推測では、そうでなかろう。ヒューズ社も、リットン社も、GE社も完成品なら完成品、本体のみなら本体のみの価格を提示したに違いない。そうしてその価格が、ヒェーズ社が百三十億円という価格を提示されて、これが一番安い。ところが、結果的に見ると、倍近くになって二百五十三億円になったんだから、この問にいま問題になっているような川崎一佐や為我井氏云々という黒い霧のいきさつができ上がっている。百三十億、これが一番安いからこれにいたしましょうといったところが、結果的に見ると、納期もおくれる、いつでき上がるのかわからない、
値段は二百五十三億、こうなっている。そこで私は、想像だが、おそらくリットン社も、GE社もでき上がり、完成品としての
値段をヒューズ社と同じように提示したに違いないと思う。これは断言いたしません。装備
局長のお答えが正しいならば、烱眼な増田長官との間にあれほど露骨な食い違いはないし、不愉快であるという表現を、社会党、野党側の
質問においてするという、ああいう
委員会の場面になるはずはなかったであろう。
委員長から二回も審議中断をされて、そして防衛庁内部の意思統一をしてごらんなさいというふうなことまで注意を受けている。そういう醜いところが露呈するであろうと私は推察する。そこで、装備
局長の答弁されるようなことがほんとうであるのか。ヒューズ社は百三十億であるが、当初からこれは本体の価格である。それからリットン社もGE社も二百三億などということをいうてだいぶ高いが、これは同じ本体のみの価格であるという、そういう前提に立ったということを、私は信用できないのであります。まあ、
あとでこの点について御答弁があれば承ってもけっこうでございますが、衆議院の
予算委員会で
相当長時間質疑応答がありましたし、それから、私がきょういまから三十分間この問題について議論をしても解決がつかない問題であると思います。衆議院の
予算委員会の問題は、問題の提起と質疑応答に終始していて、しからば真実は那辺にあるかということは、いまもって解明されておりません。しかし、きょうは参議院の
決算委員会でございますから、どうしても真実を求めたいと思う。そこで、私はお尋ねいたしますけれども、このヒューズ社に決定をしたということについて、これは皆さん方つとに御存じのように、
日本電気の合弁
会社であるところの
日本アビオトロニクスですね、ここと防衛庁との問に購入契約が行なわれた。そして、当初契約が百三十億であった。現在は、いろんなしさい、
事情があって二百五十三億にふくれ上がっている。そこでお伺いしたいのは、一体防衛庁に納入される時期はいつか。それから配備される時期はいつなのか。契約上はどういうふうにその内容ができていたものか。試運転の時期はいつなのか。期限、納期はいつなのか。これをひとつまず最初にお答えいただきたいと思います。