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参考人(福島
美範君) 私が第一
明和の社長の福島でございます。
話が二、三横にそれた分もありますし、また、急所をついているところがあります。
調整金ということば自体、私は最初から使っておりませんし、私自身は難物処理費と言っており、ごねている
地主に対する別途の
取りまとめ料のことでありまして、実質は
土地代であります。領収書は、全部もらっている分もあるし、もらっていない分もあります。
るる御
説明申し上げますと長くなりますので例をあげますと、極端に申し上げますと、明治時代に借金した
土地に抵当権つけっぱなしで借金全部終わっている部分について、傷もののままでは
公団に売り渡すことができないから、包み金を出して抹消してもらう。
地主にしてみればそれすらも一つの種としていわゆる別途の抹消料が必要となる。本来なら当然地代の中に含まれるべきものを、別途に
取りまとめ料としてそういう資金がなければならない。こういう二十万坪の
団地のうちで、私
どもは
公団から、いわゆるいま
青井課長から申し上げたとおり、六千万のむずかしい難物処理費をくださいということで個々にお願い申し上げたわけでございますが、それをいきなり三千万に切られたことについて非常に不満に思っております。
それから司直の手をもって正式に調べると言われる前に、私は昨年十一月八日から一カ月間すでに
千葉県の司直の手で完全に調べられて、その点は十分こちらでもって手を尽くして調べ終わっているのですが、基本的問題は、二十一万坪の一番まん中の安いところと別
地区の高いところ、非常に格差があります、はっきり申しまして。その格差を是正するのが一応社会正義ということでもありましょうし、こういうところで問題になっているのがそもそもの基本であると思うのです。現在話の時点が横にそれてしまっております。千五百万円どこにいっても
説明できますし、一カ月間十分司直の手で納得できるように調べられておりますから、その点についてなおかつ疑問があるのでしたら、あらためて私は一カ月でも二カ月でもかければ完全に調べられると思いますし、その点は調べていただいてけっこうでございます。そもそもの問題が、私
どもが二十一万坪の一番まん中の安いところを直接担当いたしましたが、それが
花島部落の七万坪でありまして、いわゆる十年前に一千万円の井戸をこしらえて畑に水を流さなければ作物がとれない。井戸をこしらえても、落花生の収益程度ではなかなか井戸の借金の返済もおぼつかない状態でありまして、だからといって、不当に安く売るとか買うとかという問題でないのでありまして、その
地区を売りにいったとか、買いにいったとかは枝葉末節の問題と思います。あの当時私
どもが
公団に話をお願いに行く、私
どもははっきり申し上げましてお願いに行きました。
地元では売ってあげてもいいと、そういうことばが通用するとすればそれでもけっこうだと思うのですが、それは私に言わせますと枝葉末節なものです。まん中の一番安いところ、安くおさめなければおさまらない、
公団さんの予算の中でやらなければならないことで、非常にいまもって私
どもが担当した
中心部落は安い
値段で、しかもなお、
川口幹さんのところに
地主さんは一言も催促に行ってございません。常識から
考えていただきまして、
新聞は御存じのとおり
——新聞にも非常にミスがあると思うのですが、一万八千三百円
——同じ地続きで一万八千三百円、片や六千八百円でございます。この事実をどうお
考えになりますか。社会党で本来糾弾すべきがそういう
土地の
値段、もちろん東京都内におきましても、道路沿いとかど地一本入れば
値段の開きはあるといいながら、やはりかつては先祖代々の
土地でありますし、高く売りたいのはだれでも常識でございます。その
公団に持っていく前に、私
ども、
花島地区の方たちにどれくらいなら売ってくれるだろうかと、具体的に申しますと、五千二百円でございます。その五千二百円という数字をすでに
公団さんに行く前に聞いておりまして、これは
公団としては、まだまだそこまで
用地をほしがる、いわゆる一般の入居者がそこまでほしがるという時点ではないのじゃないかという点を妥協点として、それでは大きい
団地という向きになって、みな売りに行った買いに行ったとか言っておりますが、しょせんは、当時の景気刺激という情勢を反映しましてやっていったわけであります。
それからもう一つ、
値段に違いがあることについては、これは政治的な
——口はばったいことを言って申しわけないのでありますが、現在国の施策としても、社会党の施策としても、やはり安い
団地を入居者にということがうたい文句になっているはずでありますが、安く買わせるためには、どうしても
事前事前にということで、先行
買収というものが当然必要になってくると思いますが、そういう意味では
花島地区が、ちょうど地図の上で見ますと
中心になりますが、
柏井、天戸ということで始まっていったわけです。何せ隣が一万八千三百円という
値段、これこそほんとうに追及されなければならない根本的な問題じゃないかと思います。もちろんたいへん大手にまでいきまして、
土地の
値段が隣が高くて隣が安いということは当然あると思いますが、それが六千八百円、片や一万八千三百円、これは社会正義上許されるかどうか、この辺を問題にしたいと思います。それで大
地主で、しかもなお最高の、ごねどくということばを使わしていただけるとすれば、まさにそのものずばりということばが当てはまると思います。それでそれをこの
決算委員会で一番問題にするのが当然であるはずです。当時八億当社が不当利得をしたと言われましたが、あれから結局全部調べております。八億もの不当利得が私
どもにできるかできないか、私の顔を見て判断してください。
それから六千万円とか三千万円とか、煮詰めてみて、千四百万円という数字まで調べてみてください。はっきり申し上げますが、私
どもが資金繰りで調整つかなくなってきているのも、間接的にはそういう原因がございます。ここでぐちを述べる気持ちは毛頭ございません。一週間前に、
決算委員会で問題にするからどうなんだということで、
千葉におりましたから、いまでも連絡をとってやっておりますが、まあ私が直接
大森先生の秘書と称する方にお会いしたことはございませんので、それから先は第三者が言うことなんで、それ以上の
発言はできませんけれ
ども、とにかく一週間前に、そういうことについて云々という解決策ということ自体、すでにおかしいと思う。私としてはおかしいと思います。
それから
調整金につきましては、これはあくまでも
調整金ということば自体も、最初から
最後までは大きらいで、全然使っていません。便法上そういうことばを使ったとすれば、
事務手続上紙に書いたということで御理解いただきまして、よしんば、前に問題になって私知っておりますが、二百五十万円を
公団さんにお願いしますと言って、
公団さんがその承諾書をとるためにどうしても必要なんですからと言ったときに、二百五十万必ず本人には渡るということはないわけです。たとえば、私
どもが夜中に行ったら、かまで追っかけられます。そういう
地主さんのところが
団地の中にあるということになれば、一寸の虫にも三分の魂ということを言わしていただくとすれば、
業者としてのメンツがございまして、
千葉県内には十幾つの
団地がいまありますが、完全に
買収が終わっているところは、まず一カ所あるかないかということでございます。
あとは借地その他ということでございますが、私
どもがあの当時言われた
地主に対する供応云々ということは
——前後に隣の二十五万坪を
買収しております。これは
千葉県の
住宅供給公社であります。それで
千葉の大きな
団地といいますと、県それから公社それから大手の三井とか大手の
業者あたりが
一緒にやっております。そういうものすら完全
買収がなかなかできない。そこに私たちの
業者としての存在の根拠があろうかと、かってな理由をつけさしてもらっておるわけですけれ
ども、最終的に二十五万坪をまとめるには、
最後には、一カ月間十万円をうちの社員に持たして寝る間も寝ずにやってこいと言って、一カ月間とうとう社に帰らずに、毎日電話で報告だけやらしておる。寒いのに朝の五時から夜の二時、三時までねばらして、玄関前に、追いかけられてもいいから、殺されてもいいからやってこいというところまでやらなければならない場合があるわけであります。
話が横道にそれましたけれ
ども、先ほど申し上げました二百五十万円、たとえばだれだれさんにという文書で、こういう難物処理費が必要なんですということで要求した場合に、私
どもが直接に行きますと、かまを持って追っかけられるような相手でも、その
団地の中に一つでも
公団さんの
土地にあるということになりますれば、私らとしては非常に、何というか、面目ない仕事でございまして、そういうことがあるとすれば、
業者としても手数料をもらう意味合いがなくなってしまうわけであります。そこでその方たちを手を尽くし品をかえ、
地元の有志、名士、その方たちが日夜足を運んだり、それからあの方をくどいてくださいということをお願いしまして、その方たちに金が流れる場合があります。まあ有志、名士というほどのことはありません。
土地のたとえば、あのおばあちゃんがどうしてもわからずで承諾書の判こをくれない、ひとつやってくれないかといえば、おばあちゃんの余生を世話しているそれの義理のいとことかなんとかという方のところへ足を運んで、少しこづかいを出すから何とかやってくださいよということになって、それでおばあちゃんのところには必ず、二百五十万という名前で出たとしても、それが必ず全額入るわけではないので、そういうものについて親戚一族一統から、そういう金がおばあちゃんのところにいかないで私がとったということになると、私としては孫子の代まで云々されるから、
明和は領収書を出しませんと、領収書を出さない分がございます。そういうものを司直の手でさえ税金
関係とあわせて全部調べが終わっておりますので、それから先は十分私としては
説明を、領収書を出さないという部分があるとすれば、その点についてのいわゆる責任をとらなくちゃならないと思うのです。
何せそういうふうなことで、その難物処理費をもらわなくてはならない。はっきり申し上げまして、私
どもの部落が一番広いのです。担当しておる部落が
中心部で一番広かったのでございます。広い部落で、しかもなお概算で
計算して一億二千五百万くらいの難物処理費が必要であるというふうな
計算でございます。これはある程度見越しでありましたので、しぼっていったわけでございますが、安ければ安いなりに、その
地主さんとしては不満が多いわけであります。はっきり申し上げて、この通路、この畑のくわ一本、道一本離れてないところのすぐ隣が九千円で買われているわけでございます。そうしますと、
皆さん——私の資産でありますれば売りませんわ。私たちそれを一カ月でも二カ月でも通い詰めてもらわなくてはならないという作業が行なわれておる。それがその熱意だけで世の中が通っていけるのでしたら、何も私たち
業者としての存在理由はないわけでございます。しかもそういうものをくどいて、判こをもらわなくちゃいけない。
調整金という名前でだいぶん
公団さんと私らがぐるになっているといわれます。私自身に言わせれば、逆に言わせれば、
公団さんにつぶされたとはっきり言いたい。その金を
事前に、たとえば承諾書を出したのだから、娘が嫁に行くのだけれ
ども、もう
公団さんに売られることはあなたの手を通じてわかっておるのだから、金を立てかえてくれないか、それからむすこが自動車で交通事故を起こした。この交通事故に対して金がいまうちにはないのだ、何とか貸してくれないかというふうなことが再三再四行なわれる。あれだけの
団地をつくって、いまも
青井さんが申し上げましたとおり、
土地のにわかでき合いの
業者さん
——業者というか、ものだけではとてもあれだけの
団地はできませんということを言ってもらったこと自体が、私は
公団さんから同情を買っているつもりはないし、何もないわけです。むしろ私のほうこそ、私は、
地主さんがその年の暮れ、
公団さんがあの
団地について支払ったのは年の暮れということで、再三再四
支払いをやっていたわけですが、承諾しない
地主がいるわけです。あの部落の
地主さんは非常におとなしくて何も言ってない。もちろん内心ではおもしろくないわけです、そういうこと自体が非常に……。