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木村美智男君 時間がないからあれなんですがね。それはいま
局長言ったように、扱う主体が、
免許の場合はとにかく国だということ。そして条件には合っておっても、
需給の
関係がだめならば
許可できないというのがこれは
免許の根本的な性格だと思うんです。同時に、運賃の定額、保持できるかどうかということもこれは
免許か
許可かという問題にたいへんなやっぱり要件になると思うのですよ。これはそのことがなければ別に
免許なんといってやかましいことを言わぬでもいいわけなんです。だから、さらにつけ加えるなら、いわゆる
大臣の好きな
サービスという面で、
サービスが守れるか守れないかという問題は、
免許と
許可の
関係では大いに出てきますよ。そういうことを考えて、実はなぜ、
免許と
許可の論争をしようと思って聞いたんじゃない。
ほんとうの言いたいところはほかにあるんですがね。これは最近、
大臣、衆議院の
予算委員会で何か質問を受けて、そしてどうも私は、いろいろとやっているんですけれども、
大臣の大体答えている点は、私、まあ、いいと思っているんです。その質問者はどういうことを言っているかというと、大体
許認可事務は
民間や地方自治体に極力移管さしていくというような方向になっておるけれども、あれは
大臣も何かそれらしきことを言ったようだけれども一体どう考えているんだと、こう言われて、
大臣は、第一に、たとえばいま質問してきたような
免許に類するような車検登録事務といったような問題、これは国がやるべきだ、こう答えられた。で、
大臣は安全
基準の確保その他国家的な統一を要するような技術水準とか安全
基準といったような問題に
関係のある問題は、これも国がやるべきだ、こう言っているんですが、ここまではいいんですよ。ところがちょっと気になるのは、地方的な道路運送
行政、たとえばバスのタイムテーブルの問題であるとか、こういうことについては、地方に委譲してもいいと、こう言っているんだが、そうすると、ちょっと気になってきた。これはタイムテーブルとは一体何かというと、これはやっぱりきわめて安全
基準あるいはここに言うやはり統一的な問題、路線バスを取り上げてみてもそうだし、そういうことで簡単にタイムテーブルというようなことを言われると、相当部分のいわば今日
免許に類するようなことまでもあるいは考えているのかどうかという疑問を持つ。そこで私は、これは
大臣のたとえ方がちょっと適当でなかったのじゃないかなというふうに読めるわけですけれども、そこら辺について実は伺いたい。なぜかというと、最近、地方
行政委員会等で盛んに三十八年度の臨時
行政調査会の答申をもとにして、いまの
陸運行政について
免許許可並びに、言ってみれば車検等まで含めて地方委譲ということを盛んに言っている。その
運輸行政を中心に議論をすべき
運輸委員会では、まるっきり逆に
——何回かわれわれが
委員会で決議をしてきたように、
許認可事務については地方委譲はやらない、こういう方針できているわけです。そういう
状態をやっぱりこれは国会全体としてもある程度統一をしていく必要があると思うので、ここはあまり中途半端で済ますことができないというふうに思うものですから、
行政管理庁は、その後四十一年にあらためてこの
実態調査の上に立った勧告を出しているわけですね。その趣旨から言っても、大体
運輸委員会がいままでとってきた態度というものが、ほとんど何というか勧告の中に生かされてきているという
状態なので、私はやっぱりこの
許認可問題に手をつける以上は、もう少し統合的な交通政策というものがまず確立をされ、これが先行されて、したがってこの部分については地方に移してもよろしい、これは依然として国が握っていなければならぬという、こういう性格のものが、それを全然抜きにして、
許認可問題を単なる地方自治の何というか
権限拡大みたいな、自治性の拡大みたいな形でこの問題を扱われるならば、いまのようなきわめて道路事情の悪い、交通混乱、交通地獄と言われる事態の中では、これはまことにもってうまくない結果になってくるということを心配するから、
大臣に特に、まあ筋道としては大体
大臣がそうわれわれの考えにはずれたようなことを言っているわけじゃないとしていたんですが、ちょっとタイムテーブルという
ことばが出たものだから少し気になったので、ここをひとつ
大臣明確にこの際答えていただいて、そうしてそれによって、もし私がいま申し上げたようなことで大体よろしいということならば、国会の各
委員会を通して
大臣はその態度をひとつ貫いてもらいたい。そういう気持ちがあるかどうか、そこまでひとつ答えてもらいたい。