○堀
分科員 国鉄もそういうことで、確かに利権とかいろいろな問題がありますから簡単だとは私も思いませんが、しかし
考え方によって、利権の問題は防ぎようはまた別途あろうかと私は思うのです。ですから、やはりいま私が申し上げたように、土地の有効
利用ということを何とかもう少し真剣に
考えてみて
——早い話が、私、東海道新幹線にしょっちゅう乗っていて思うのですが、これの横にずっと、ともかく三十メートルなり五十メートル幅の道がついていたらこれはずいぶん便利なことだろうなあ、こういう気がするのですね。いま全然別途に東名
道路というのをえっちらおっちらやっているのが新幹線から見えるわけですけれども、何か、東名
道路もいいでしょうけれども、ああいうようにせっかくあそこをこうやって
——工事をするためにはやはり
道路がなければ工事ができないわけで、その
道路をちょっと広げてそれが使えるものになっていれば、また今後の
日本の輸送の問題としてはたいへん有効
利用ができることで、おそらくあれをつくるために、
道路なしに
仕事ができるわけではありませんから、その
道路をもう少し幅を広げてあとで有効に使うことになることが私が前段に申し上げたことだと思いますので、ぜひこれは
政府においてもひとつ取り上げていただいて、現在行なっておる新大阪−岡山間についても、
建設省側としてもそれを少し有効に使って
道路を
考えようという点も再
検討してみていただく余地もあるんじゃないか、私はこう思いますので、その点も含めて、ひとつ
建設大臣に善処方をお願いをしたいと思うのです。これが第一点であります。
第二点に、実はこの新幹線が通るのは、さっき国鉄の理事から
お話しのありましたように、神がかり的に実は路線がきまってくるものですから、そこで私どもの居住しております阪神間で、私どもはあの線が六甲山の北を通って行くほうが効率的だと
考えていたのですが、どういう
考えですか、六甲山の南側に駅をつくってもらいたいということを神戸市が強く主張したために、いま六甲山トンネルというものを縦にぶち抜きつつあるわけです。これはたいへんな工事でして、いまの現状ならば、六甲山の中にドライブウエーが幾らもあるのですから、横浜だって、横浜の駅にくっついているのではないし、かなり北のほうにあるのですから、将来はあれはちゃんとした横浜の駅になるようになると思うのですが、私はあんな六甲山をぶち抜かなくてもよかったんではないかと思うのですが、実は結果としてぶち抜きつつあるわけです。それがたいへんむずかしい工事で、水がふき出して非常に問題が起きて、いま国鉄工事は難航しておるようです。そういうコースをとるために、実は西宮市の非常に閑静な
住宅地帯、静かな文教地帯といわれる
住宅地帯のまん中を新幹線が通る、こういうことが起きてきたわけです。この地域の住民の皆さんはたいへん驚いて、いろいろな意味でいま反対が非常にやかましいのですが、いまこの問題については一番みな
心配しておりますのはやはり公害なんですね。
この新幹線、現在のは大体二百キロですか、そのくらいで走っているわけですね。ところが、今度の山陽新幹線というのは二百五十キロで走るんだということになっているんですね、もっと早く走るんだということ、そうしてこれが延長されてくると、だんだん今度は夜も走る。いまは夜も走りますが、大体十二時には終わりになるようですね。だんだん延長されると、将来は夜中も走る、こういうことになるようであります。そうすると、夜中にあのすごいやつが通ったら近所はたいへんなことで、これはもう公害の新しい問題になると思うのです。
そこで、実は地元の諸君は地下鉄にしてくれ、こういう議論が出てきたのですが、全部地下鉄にするなどということはたいへんな費用で、これは私も政治家としてそういうことには賛成できません。路線も変更はとてもできないとなれば、最小限、要するにそういう公害を取り除くために、積極的な意味を含めて、ひとつその新幹線の通る道の両わきにグリーンベルトをつけたらどうだろうかということを実は提案をしてきておるわけです。
そこで、現在の
都市公園法という
法律があって、ここでは、要するに「地方公共団体が設置する公園若しくは緑地又は同法第三条の規定により決定された
都市計画の
施設である公園若しくは緑地で地方公共団体が設置するものを」
都市公園、こう言うんだ、こういうことになっているわけでありますが、私はいま国鉄に、どっちにしたって、工事をするためには
道路が必要なんだから、両わきに、
道路分はひとつ国鉄で
考えなさい、その外側に地方自治体がひとつ
都市計画法に基づいて
都市公園を
都市計画審議会にかけてそこにつくりなさい、そしてそれを緑地にする、そうすれば、それはただ単に公害に対する騒音防止とかその他だけではなくて、
都市における緑地化という積極的な面も含めて、そうして災害なりいろいろな問題のときもそういう緑地地帯があることはたいへん有効でもありますから、そういう意味で
都市公園を
考えたらどうか、こういうことを提案をして、住民もそういう形で処置がされるんならば自分たちも納得いたしましょう、こういうところに実はきておるわけです。
そこで
建設大臣にお伺いしたいのは、なるほど現在の
都市公園の補助金というものは必ずしもそんなに十分なものがついておるわけではありませんから、これは新しい観点から
考えていただかなければ、単にいまの
都市公園についての補助金という形では問題は解決しないと思いますけれども、地方自治体がそういう意味で
負担をして、また県もそれなりの
負担をして
都市公園をそういうことでつくっていこうという場合には、私は、この
都市公園法に基づいて
建設省もひとつ
協力をしてもらいたい、こう
考えるわけですが、その点についての
建設大臣のお
考えをひとつ承りたい。