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斉藤(正)
委員 本部主催の研究会というのは、これは全国規模の研究会というように思うのですけれども、四十六都道府県から三人ないし四人あるいは五人という規模だと思うのですね。学校安全会なり文部省が主催、後援をする研究会としては、私はそう盛大な研究会ではないと思うのです。また、この行政管理庁の勧告の中にもありますように、「常に災害発生率の高い学校があるにかかわらず、市町村教育
委員会では、警察など関係機関との協力を要するような交通事故防止についても、これらと連けいしていないものや安全対策を講じていないものがある。」、あるいは「学校の休憩時間中の事故が、災害総件数中、小学校では四六%、中学校では三四%を占め、相当多いが、学校内において安全管理を担当する者が明確でないものがある。」というようなことが指摘をされておるわけでありますけれども、道徳教育とか国防教育の研究会というのはまだ聞いたことはありませんけれども、そういうものを文部省が主催でやるとか後援でやるとかいうことになると、国立教育会館があふれるばかりに集まってくると思うのです。しかるに学校安全については関心が少ない。これは設置者である地方教育
委員会の責任だとか、あるいは都道府県教育
委員会の責任だといって放置できる問題ではない。重大な学童あるいは生徒、学生の生命に関係する問題であるわけであります。これに関心が薄くて、全国規模の研究会を開いて、そこに二百人そこそこしか集まらないというようなていたらくは、これは断じて許されない思うのです。もっとやはり人の命を預かる、人の命をはぐくむ、行政機関の責任者なりあるいは現場の責任者なり担当教師の関心は深くなければならぬというように思うわけでありますけれども、文部省の指導が適切であるかどうか、きわめて疑問に思わざるを得ない。体力を増強し、健康を増進するという積極的な保健対策もあります。しかし一方では、消極的には見えますけれども、万全の措置をし、万全の対策を立てて、学童、生徒の生命を守るということも、当然車の両輪のように考えなければ完全な学校教育というものは進まないというように思うわけであります。どうもやはり全国規模の研究集会に二百人集まりましたというようなことでは、その成果があがったとはいえない。どこかに欠陥があるというように思うのですけれども、局長、その辺をどのように把握されておりますか。