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1968-04-04 第58回国会 衆議院 内閣委員会 第9号 公式Web版

  1. 会議録情報

    昭和四十三年四月四日(木曜日)    午前十時五十二分開議  出席委員    委員長 三池  信君    理事 井原 岸高君 理事 上村千一郎君    理事 浦野 幸男君 理事 塚田  徹君    理事 松澤 雄藏君 理事 大出  俊君    理事 木原  実君 理事 受田 新吉君       内海 英男君    桂木 鉄夫君       菊池 義郎君    佐藤 文生君       塩谷 一夫君    藤尾 正行君       浜田 光人君    安井 吉典君      米内山義一郎君    伊藤惣助丸君       鈴切 康雄君  出席国務大臣         国 務 大 臣         (行政管理庁長         官)      木村 武雄君  出席政府委員         行政管理政務次         官       森部 隆輔君         行政管理庁行政         管理局長    大国  彰君  委員外出席者         専  門  員 茨木 純一君     ————————————— 本日の会議に付した案件  行政機構簡素化等のための総理府設置法等の  一部を改正する法律案内閣提出第一〇号)  行政機関職員定員に関する法律案内閣提  出第一一号)      ————◇—————
  2. 三池信

    ○三池委員長 これより会議を開きます。  行政機構簡素化等のための総理府設置法等の一部を改正する法律案及び行政機関職員定員に関する法律案、両案を一括議題とし審査を進めます。  質疑の申し出がありますのでこれを許します。藤尾正行君。
  3. 藤尾正行

    藤尾委員 今回行政機構簡素化等のための総理府設置法等の一部を改正する法律案並びに行政機関職員定員に関する法律案というような非常に大きな法案が出てまいったわけであります。  この提案理由拝見をいたしておりますと、政府行政簡素化能率化をはかるためにこれをやるんだというようなことが書いてありまして、総理府を入れますと十八省庁に及ぶ各省一局削減というものを中心にする機構改革案でありまして、私ども非常に驚くのでありますけれども、まず政府行政簡素化という問題と能率化という問題と一体どちらに重点を置いてこの問題をお取り上げになったのか、それをひとつお伺いいたしたい。
  4. 木村武雄

    木村(武)国務大臣 簡素化能率化とどっちに重点を置いたかと言われますと、やはり能率をあげることが最初じゃないか。そのための簡素化、こういうことになるだろうと思っております。
  5. 藤尾正行

    藤尾委員 ただいまの大臣の御答弁によりますと、能率化ということが重点であって、能率化するために簡素化が必要なんだ、こういうことでございます。そうしますと、これから御質問をいたします各省庁のいろいろな機構改革の諸問題はすべて能率化ということから問題を考えていってよろしい、かように思うのでありますが、それでよろしゅうございますね。
  6. 木村武雄

    木村(武)国務大臣 やはり簡素、能率化であります。能率があがれば簡素化しなくてもいいのかということになりますと、そうではない、簡素、能率化であります。
  7. 藤尾正行

    藤尾委員 また話がきわめてあいまいになってまいったわけでありますけれども、この点はおそらくこの委員会を通じて非常に大きな問題になると私は思います。そこではっきりとこの点をここで明らかにしてくれと私は言いたいところでございますけれども、これは他の委員諸兄も、この問題についておそらく非常に熱心に御質問なさると思いますので、その間十二分に御検討いただくということにいたしまして、時間もございますので、話を他の問題に移して進めていきたいと思います。  大体、各行政省庁が、今回整理統合というようなことで出してまいりました案を拝見をいたしておりますと、それぞれそれをつくりますときには、これは絶対に必要なんだということでおつくりになったはずであります。しかも、極端な話をいたしますと、総理府のごときは、昨年つくりました青少年局というようなものを今回改廃をするという対象にあげておる。まことに驚くべきことでございまして、たとえてみれば、ただいまの総理府青少年局の問題にだけ問題をしぼりましても、この青少年局は第五十八国会提案をされておる行政機構簡素化等のための総理府設置法等の一部を改正する法律案によれば、総理府について一局削減対象とされているのは青少年局である。この青少年局は、第五十一国会において成立をいたしました総理府設置法及び青少年問題協議会設置法の一部を改正する法律というものによって、これは新しく四十一年度に新設をされております。こういった提案理由というようなものを見ましても、国の施策として、次代をになう青少年健全育成ということが、これは国家的な非常に重要課題であって、政府としては不退転の問題なんだということで、これを各省庁に所管いたしておりましたものを、この際一括して青少年局をつくるということが不可欠なんだという説明で、当委員会におきまする熱心な御討議におきましても、そういった趣旨といいまするものを貫いておられるのであります。それが突如として一省について一局削減をさせるというような、私に言わせればこれはこれなりに理由があると思いますけれども、非常に機械的な思いつき的な一つ考え方によって整理削減をせられるというようなことになりますと、政府国会に対する態度といいまするもの、国民に対する態度といいまするものを私は疑わざるを得ない。これは当委員会並びに国会に対する重大な侮べつである。私はかように申し上げてもいいと思うのであります。こういった点について一体大臣はどのようにお考えになっておられるか、まずお伺いをいたしたい。
  8. 木村武雄

    木村(武)国務大臣 藤尾委員のおっしゃるとおり、歴史をたずねますると、おしかりは非常にごもっともだと思います。この問題を取り上げまするときの経過を概略申し上げますると、各省庁に対して、一局削減の問題については内政干渉は一切しない、全部自主的にどの局を廃止する。廃止しないの問題をおきめ願いたい、こういう方針であります。私のほうでは、青少年局が廃止されるものやら、恩給局が廃止されるものやら、何が廃止されるものやら少しもわからなかったのであります。ところがずいぶん苦労されたと思いまするが、各省庁のほうでいろいろな具体案を出しておいでになった。中でも総理本府のほうは非常におそかったのであります。そこの経過から見ましても、非常に苦労されたのだろうと思います。その点では総務長官に御同情申し上げておるのでございまするが、そのときに私、総務長官といろいろな話しをいたしまして、大体概略苦心された内容と、それから、これからの方針などについてお聞きいたしましたところが、結論から申し上げますると、なるほど機構そのものは縮小するけれども、それだけに青少年対策使命の重大さに生きる、こういう方針でこの問題を取り上げ青少年局をやめることにしたのだというような話をるると申し述べられておったようであります。それだけでなく、この青少年局ができまして、いろいろな点で考えてみますると、非常に使命重大性を発揮していくということよりも、事務化した傾向がある、この際やはり一歩後退して、その事務化した内容から脱却して、より以上青少年対策重要性を生かすという意味合いからもこのほうがいいのじゃないかというような話をされたものですから、私はそれをすなおに受け取りまして、青少年局を廃止して青少年対策本部とする、こういうことに御賛成申し上げた次第であります。
  9. 藤尾正行

    藤尾委員 いまの問題一つ取り上げましても、まあいろいろすったもんだあったのでしょうけれども、とにかく部局を一局整理するということのほうが先行しておって、その部局が果たしておる役割りというものが従属的に考えられておるということになりますと、これは冒頭に提案理由に御説明になっておられる能率化のための簡素化であるというようなことにならぬのです。この点は政府がどんなに言われましても、国民としては納得ができぬと私は思います。こういう事務的なやり方というものがまずなされて、そしてその事務的なそれぞれの答案が出てきたものをとにかくそこに羅列をして、そうして出てきたものを動かす場合に、それでは政治的な動かし方をすればそれでもって補完ができるのか。それでできるのだというのであれば、これを一番初めに設けたときからそんな局は要らぬのです。私はそう思うのですが、その点は一体大臣はどう思っておられますか。
  10. 木村武雄

    木村(武)国務大臣 その一つ一つをお取り上げになりますと、藤尾委員の御意見の正しいのも出てくるのでありますが、一省庁一局削減という全体の立場に立った場合においては、こういう問題もまたやむを得ないと考えねばならないことがあるのであります。それは政治姿勢の問題でありまするが、いやしくも一国の総理大臣がこういうことをやるんだという政治姿勢を出して、それをやり得なかったということがより以上重大なことになってしまう。そうすると、政治全体の不信を買う原因になる。そうでありまするから、やはり藤尾さんの御意見もごもっともでありまするが、芝居せりふじゃありませんけれども、大の虫を生かさんとすれば小の虫を殺さにゃならないこともある、こういう立場に立ってやったのであるかもしれない。そういう点で、私は、大きな政治姿勢というものを貫くためにはやむを得なかったのじゃないかということもあり得ると思います。  ただ、この青少年局の問題でありまするけれども、青少年対策というものの重要性を否定したわけでもなんでもない。より以上、もっともっと検討をして、青少年対策というものを高度に大きく取り上げることも考える。そのための今度の局から対策本部となったのだ、こういうことだけは御了承してくださるようにお願い申し上げておきます。  大きな政治姿勢というものを非常に重要視したかもしれない、このことだけはどうぞ御了承くださるようにお願い申し上げます。
  11. 藤尾正行

    藤尾委員 私が御質問をいたしておりますのは、私が御質問をしておるわけじゃなくて、私は大臣に、国民に対してその姿勢を明らかにしてほしい、こういう意味であります。ひとつその御答弁といいまするものをそのようなつもりでやっていただかなければいかぬと思います。  そこで、ただいま大の虫を生かさんがためには小の虫は場合によれば殺さにゃならぬのだ、それが政治というものだ、こういう御意見でございました。そうしますと、内部内局各省ごとにとにかく均一的に、八百屋の店先のリンゴの山じゃありませんけれども一山幾らで、どれも、これもとにかく一かごに盛っちゃって、そうして一局ずつ削減しなければならぬのだというようなものの考え方が、これが行政機構簡素化しなければならぬのだということのための最終あるいは最良の策である、かように閣議では御決定になったわけでありますか。
  12. 木村武雄

    木村(武)国務大臣 一省庁一局削減という問題は、閣議決定事項なのでありまして、それですから各省庁ごとにとにかく一局を削減してもらうという根本方針で臨んだのであります。そうですから、各省庁ともに、局の多い省庁であっても少ない省庁であっても、ともあれ一局削減、こういう方針をとったのであります。そいつが根本原則になったのであります。したがって、どの局を廃止するかということについては、各省庁で非常に御苦心になったようでありまして、その局が減るために、やはり使命があってつくられた局でありまするから、それをなくすということについては各省庁ともに苦労をされましたけれども、とにかくその局というものを一つずつ廃止して、そうしてそのために仕事ができなくなるような、能率のあがらないようなことはしないで、とにかく局が縮小されましても、より以上使命の重大さを考えてやろうというような御決心でみなおやりになったようであります。  青少年局の問題でありまするが一番苦心されたようでありまして、とにかくその本部長には佐藤総理がみずからおなりになる、そうして副本部長には総務長官がみずから出てこれを担当して、局は縮小したけれども、自分たちが主張してつくらせた局でもありますから、自分みずからもその苦難のいばらの道を歩いてみようという相当な決心で局はやめられまして本部長ということになられたようであります。ただ私は、芝居せりふだなどといって、小の虫を殺すなどということばを使いましたけれども、これはことばあやでありまして、殺すなどというものでは全然ありませんです。ただそういうようなことばあやを使ってみたのです。一番大切なことは政治姿勢である、こういうことを特に申し上げておきたい。こういう意味で申し上げたのでありまして、その点はどうか誤解のないように申し上げます。
  13. 藤尾正行

    藤尾委員 ただいまの問題がまだけりがつかないわけでありますけれども、私は行政機構能率化簡素化するということは、これは国の政治姿勢として非常に大事な問題であると思います。しかしながら、それが各省ともかくまとめて一つずつやるのだという方式がはたして最良のものであるかいなかということについては、十二分の御考慮があってしかるべきである。その御考慮があった上でなされたものとは思いますけれども、たとえばいま問題にしております青少年局にいたしましても、青少年局は廃止したけれども、同時に片一方に青少年対策本部というものをつくるのだ、だから事態はちっとも違っていないじゃないかということになりますと、これまた削減をするという趣旨では各省の場合にみんな同じことがいえると思うのです。ほかにそういった対策本部なりあるいは何々部なり何々室ですか、そんなものをつくっていったのでは、これは行政機構ほんとう能率化あるいは簡素化にはならない。大なたを振り上げてみたけれども、そこで一匹の虫も殺し得ないのだということであっては、せっかくの政治姿勢も硬直化し、硬直化した政治姿勢だけがそこに残って、そうしてその目的といいますものは全然達せられずにぬらくらとあとに残っていくというおそれがある。この点に対する十二分の予防措置というものをあらかじめお考えになって、そうしておやりになったかどうかという点をそれでは伺います。
  14. 木村武雄

    木村(武)国務大臣 一省庁一局削減だけをごらんになりますとそうなりますけれども、これを端緒にして根本的な行政改革をやっていきたい。その端緒として取り上げられたのが一省庁一局削減であります。したがって、根本的な行政改革は向こう三年の間に行なう。その具体案は八月一ぱいまでにつくる。その八月一ぱいまでの中に日本の根本的な行政改革案を織り込む、こういう方針でありまして、これはそのはしりになったのであります。したがって、これだけをごらんになりますと非常にでこぼこがあるのじゃないかと思いますが、全体ができ上がりますと、このはしりでこぼこというものもおおよそ御了解がつくのじゃないだろうかと思っております。ただ、いま三年計画案をつくっておりますが、どうしても国民納得のいくような、喜ばれるような行政改革をやりたいと思っておりますが、私の考えといたしましては、行政管理庁がそのことで独走しようなんという気持ちは毛頭持っておりませんです。各省庁に全部作業を担当してもらう。それだけでなくて、広く民間人々の御意見を聞いて、喜ばれるような行政改革をやってみたい。特に政治に携わっておいでになりまする議員各位の御意見だけは十二分にお聞きいたしまして、納得のいくような行政改革の案をつくってみたい、こういう考えでおります。これだけをごらんになりますと非常にでこぼこなものですからおしかりを受けることがたくさんあるのじゃないか、こう思っておりますが、どうか将来を楽しみにしてこれを御批判下さるようにお願いを申し上げます。
  15. 藤尾正行

    藤尾委員 ただいまの大臣のおことばを承りますと、念のために私はひとつ確認をいたしますけれども、これははしりである、今後に本格的な能率化並びに簡素化ということを目的にした行政機構改革案を三年計画でつくるのだ、その案はこの八月までにできるのだ、これをつくるについては行政管理庁だけが独走をしない、各省庁並びに国民各層意見を十二分に聞いてこれを取り入れ、これを生かしてやる、かような意味でございますね。
  16. 木村武雄

    木村(武)国務大臣 全くそのとおりでありますが、特に国会議員人々の御意見を非常に重要視したいと思っております。
  17. 藤尾正行

    藤尾委員 この一つ一つの問題につきましてそれぞれ私は、ただいま大臣青少年局について申されましたような矛盾といいますかでこぼこといいますか、これは全部あると思います。これは一々、それぞれの設置について、この内閣委員会におきまして、かくかくの理由によってどうしてもこれが要るのだということで御提案になったものですが、それをとにかくやめようというのですから、相当苦しんだかもしれませんし、あるいはまたその提案理由、これをお出しになったときの政治姿勢に間違いがあったか、いずれにしてもこれは国会に対する政府の非常な誤りであったということはお認めを願わなければいけないと思います。この点を何回も申し上げてもしょうがありませんから、この問題は一応これだけにいたします。あとはおそらく与野党の委員の皆さんがこの問題についてさらに詳しく、かつあらゆる角度から御質問されると思いますので、これはこれくらいにいたします。  次に、審議会の問題であります。提案理由説明の中にも審議会等の問題について、設置目的が類似するものは整理統合するとか、具体的措置を講ずるために今度二つ、三つ審議会を統合したとかせぬとかいうようなことが書いてあります。しかしながら、この審議会というもの自体存在が非常に大きな問題である。もちろんこの審議会を通じて政府あるは国会議員討議で得られない民間の声、経験というものをくみ入れて、これを行政の上に政治の上に生かしていきたいという気持ちはわからぬじゃありません。しかしながら、それがとにかく二百も三百もあって、そうしてこれは過日たいへんに問題になったわけでありますけれども、米価審議会等におきましてはその委員任命にあたって、四つも五つも七つも兼任をしておる委員をこれにつけなければ審議ができないのだというような実態、こういったものについては私は、非常に深刻な反省と再検討がなされなければいけないと思うのであります。この点について大臣は一体どのようにお考えになっておられるのか、まずお伺いをいたします。
  18. 木村武雄

    木村(武)国務大臣 この審議会を相当整理しようじゃないか、こういうようなことは前の臨調答申の中にも出ておりまするし、いまの監理委員会でもたびたび議論された問題なのでありまして、それから五十一国会ではそれに基づいて三十四の審議会整理いたした。今度もまた六つ整理するという方針法案を提出いたしておりまするが、その過程において私も残っております審議会を見たところが、驚くなかれいまだ二百四十九残っておるのであります。そしてその二百四十九の審議会のあり方、いままでどのように運営されておったかということを調べてみますると、あながち広く民間意見を聞くために有効適切な運営というものは行なわれていなかった。ただ、審議会というものをつくって、それだけで満足しておるというような傾向もなきにしもあらずだったのであります。私は、いま藤尾委員のおっしゃたとおりに、こういう民主政治の時代でありますから、広く民間意見を聞きまして、それを政治に反映するということは必要だと思いまするけれども、それにあまりこだわりますと、政治をして責任所在をあいまいならしめる危険がある。場合によりますと、こういうような審議会隠れみのなどになる危険が非常にある。私は審議会も大切でありまするけれども、一番大切なことは何だといえば、責任所在を明らかにすることだ、こういうように考えておりまするから、これはやはり整理したほうがよろしいという考えを起こして、いま大きく整理をするために取り組んでおります。  最初は二百四十九のうちの半分を対象に選んでみましたけれども、そういう選び方ではどうも事がおさまらないような気がする。と申しますのは、物件自体について審議会をいままでつくってきたようであります。たとえば、米なら米の審議会だとか、魚なら魚の審議会だとか、銭なら銭の審議会だとか、こういうような調子に、物件自体について審議会をつくってきた傾向がある。そうなりますると、おれのほうでもこういう審議会がほしいのだと、理屈をつけますと一々ごもっともになってくるのであります。それが審議会というものが非常にふえた原因であり、そしてその委員任命に人を欠いたものですから、一人が十の委員になるなどというような珍現象が出てきたのじゃないだろうか、そしてそれだけの機能を果たし得なかったのじゃないだろうか、こういうように考えております。そこで、物に従った審議会というようなものをやめて、そして大胆に人に従った審議会、たとえば、農林大臣なら農林大臣諮問委員会のような審議会というようにしたならば一切事足りるのじゃないかとか、率直に言いますれば、一省庁一つぐらいで間に合うのじゃないだろうか、そういうような大胆な整理でもしてみないと、ほんとう能率のあがるような役割りを果たし得ないのじゃないだろうかとも考えて、いまあらゆる角度からその審議会の問題と取り組んでおります。原則をどこに置くかといいますると、責任所在を明らかにするのだ、こういうものは政治存在を晦冥ならしめない、あいまいならしめない、言いかえれば隠れみのにしないのだ、こういうところに重点を置きたい、こういう考えでいま取り組んでおります。
  19. 藤尾正行

    藤尾委員 まことに御同感するところも多いわけでございまするけれども、大臣がそれだけのことを言われるについては、それだけの準備とそれだけの構想があって言われておるのだと思います。各省一つずつ大臣諮問機関があったらいいのじゃないか、それも何も審議会とかなんとかいうことでなくてもいいのじゃないか、それくらいのことで整理をしていくのだというような御意思のように承りましたけれども、さように心得てよろしゅうございますか。
  20. 木村武雄

    木村(武)国務大臣 それも一つ構想だ、こう申し上げたわけであります。そういうものの見方もある。しかし、それだけでは済まないようなものもありそうな気もするのであります。そういう点で、あらゆる角度からとにかく審議会というものを少なくするようにいま取り組んでおる次第でありまするが、その構想をつくるということはそうむずかしいことじゃないのですけれども、さてそれを取り上げて実行するという段になってくると非常な困難があるのじゃないだろうか。その困難も予測しながら、整理でありまするから可能な限度においてこの問題を処理していきたい、こういう考えでおります。
  21. 藤尾正行

    藤尾委員 はなはだ打ち割った話でお伺いをいたしますが、さっき各省庁機構改革というものについては三年計画で本格的な行政機構改革をやるのだ、それについては八月までに成案を得られるように準備を進めておる、そうしてそれについては各省庁自主性考えあるいは国民各層意見も聞いてこれが実行できるようにしたい、これはきわめて明確ですな。いまの審議会の話になると、その省庁機構改革から比べますと、まだまだ構想が練られていない、あいまいな姿のようにいま私は承りましたけれども、そのような状態でございますか。
  22. 木村武雄

    木村(武)国務大臣 私のことばが足りなかったかもしれませんけれども、審議会の問題は、いま想は練っておりますけれども、案のでき上がるのは非常に早くなります。三つくらいの案をつくってみたい、こういう考えでいま一生懸命になってまとめておるのであります。その中で通る可能性のあるもの——国会がみな賛成してくださったならば一番いい案が通ると思いますけれども、御賛成願えるかどうかその前に相談してみたいと思いますので、御賛成してくださったならば最良の案で臨みたいと思います。御賛成が足りなかったならば第二次案、それでも困難であったならば第三次案、こういうようになるのじゃないか。やはり一つの理想案を出してみて、それが通らなくて理想倒れになるというようなことはしたくありませんから、私は三つくらい案をつくりまして、私も党人出身の国会議員でこういうおつとめをやらしてもらっておるものですから、何もかも国会議員本位でやってみたい、こういう考えであります。案ができましたならば皆さまに御提示申し上げまして、そしてそのことで御協議をお願いしたいと思っております。そのときにはぜひそういう気持ちで、どうかいろいろな点で御支持、御教導くださることをこの際特にお願い申し上げておきます。
  23. 藤尾正行

    藤尾委員 さっき大臣は、何といったって政治姿勢というものが一番大事なんだ、そしてその政治姿勢のためには、ことばは間違えましたけれども、大の虫を生かすために小の虫は殺してもやむを得ぬのだというところまで——そのことばあとで取り消されましたから、そのことばを私は大臣ことばとして申し上げるわけじゃありませんけれども、それぐらいの勢いで政治姿勢というものを立てようとなすったわけですね。そうすると、今度は審議会についてはきわめて政治姿勢がくずれてまいりまして、これは第一、第二、第三の案をつくり、最良の案がもし国会の御承認を得られないとすれば第二の案、それでもいけないとすれば第三の案というようなことで、さっきの意気込みとだいぶわれわれ国民の受け取り方が違っているような感じがする。これは非常に大事な問題ですよ。その点は一体どのように考えたらいいのですか。
  24. 木村武雄

    木村(武)国務大臣 藤尾さん、私のお話し申し上げたのは内輪話でありまして、世の中に提示しない前に御相談申し上げる、こういうことなんです。人間が正直なものですから、ざっくばらんに全部やってみたのであります。それで、世に改革案として提示するときには一つのものにする、こういうことなんでありまして、ただ腹の底を全部申し上げてみたのであります。
  25. 藤尾正行

    藤尾委員 わかりました。  それについて、私は第一案か第二案か第三案か知りませんけれども、その基本的な問題をお伺いいたしたい。それは責任政治の確立ということが大事なんだということを大臣は言われました。私は、政党政治の今日一番大事なものはそれだと思います。そういった責任政治を確立するという民主政治の政党政治の今日において、その審議会を通さなければ何もできぬのだという審議会があるんですね。これは一体どのように考えられますか。
  26. 木村武雄

    木村(武)国務大臣 いまのお話、具体的になりますと私わからないものですから、局長に説明してもらいます。
  27. 大国彰

    ○大国政府委員 審議会の中には法律上その審議会にかけることを規定されておりますいわゆる必要的付議事項のついております審議会、さらに不服審査関係等におきましては、これはこの審査会の結論がそのまま決定になるのもあります。
  28. 藤尾正行

    藤尾委員 私の言っているのは、そういったあなたの言っておられるような問題じゃない。これは、たとえば具体的に一つの例を申し上げましょう。社会保障制度審議会とか、あるいは社会保険審議会とかいうようなものがありますね。これは厚生大臣が、これはかくかくしなければならぬということを考えましても、その問題についてはその審議会の議を経なければものをきめることもできなければ国会に提出することもできぬという制度になっていますね。違いますか。
  29. 大国彰

    ○大国政府委員 お話しの社会保障制度審議会におきましては、これは必要的付議事項になっておりますので、この審議会の議にかけなければ決定できないということになっております。
  30. 藤尾正行

    藤尾委員 そうしますと、政府国会というものがあって、そこに根本的に責任体制というものが打ち立てられなければならぬというのがいまの議会制民主主義の根源です。にもかかわらず、それより以前にそういった審議会というようなものがあって、そこできまってしまえばそれでつぶれて出てこないというようなことがはたして許されていいものでしょうか。審議会というのはそれほど重大なものですか。要するに国民の各層の意見を聞くということと、それを一つ決定に持ち込むという権限を与えるということはこれは根本的に違う。この点は大臣の問題です。大臣、どのようにお考えになっておりますか。
  31. 木村武雄

    木村(武)国務大臣 いま藤尾君のおっしゃったことは私はごもっともだと思います。審議会にかけなければならない、審議会の議を経なければ何もできない、こういうようなことは私のいまの考えとしては間違っておるような気がいたします。そうでありますから、審議会とは別にこの問題は考えていきたい。そしてどうしたならば、そういうことでなく国会中心のものの考え方になるかというようなことは、私もう少し慎重に考えさせてもらいたいと思います。
  32. 藤尾正行

    藤尾委員 慎重に考えさせてもらいたいということですから、これからお考えになることについて私がとやかく申し上げてもしかたがありません。しかしながら、いまたとえば、社会保障関係の問題を申し上げましたけれども、おそらく同僚の委員諸君の中には、米価審議会というようなものは一体何なんだという声も非常に私は強いと思うのです、実際問題として。そしてその審議会の中ではろくな答申もできない、ぐじゃぐじゃになってしまうというような審議会が、なおこれがどうしても米価をきめるときにはこれを通さなければならぬという制度になっておる。こういったことはよほど重大にお考えになっていただきませんと困る問題でありまして、私は、国会の権威という立場からも、また国民にいまの政治制度、政治姿勢というものを判断をしていただくという意味合いからも、十二分に重点を置かれて御検討を賜わるようにお願いをいたしたいと思いまするが、やっていただけますね。
  33. 木村武雄

    木村(武)国務大臣 私はいま藤尾委員の御意見をお聞きしておりまして、こういう場所でそういうお話を承ることが私にとりましては非常に勉強になると思っております。今日私は考えると言いましたけれども、何もじんぜん日をむなしゅうして考えるというのではありません。やはりこういう問題と取り組んでまいりますると、簡単にいかないものがたくさん出てくるに違いない。そういう点で私の考え整理していくためにも非常に重要な意見でありまするから、私はその点は十二分に尊重して、そうしてやりたいと思っております。ただ、私の立場は、先ほども申し上げましたとおりに政治責任所在を明らかにすることだ、不明確ならしめない、それが第一原則でありますから、その原則に沿うて私はこの問題と取り組んでまいりたいと思います。
  34. 藤尾正行

    藤尾委員 繰り返してお尋ねをいたしますが、この問題は、あなたが一番初めに非常に大事な問題であると言われた政治姿勢の問題である。同時にこれは政治責任の問題です。その点を十二分にお考えになっていただいて、前向きにひとつ御検討を賜わるということをこの委員会の席上で私はお約束が願いたい。
  35. 木村武雄

    木村(武)国務大臣 前向きどころじゃないのですよ。前向きも前向き、ほんとうの前向き、真っ正面向いてこの問題と取り組んでおると申し上げます。
  36. 藤尾正行

    藤尾委員 しかれば、この審議会の問題は、これもたくさん問題をかかえておりますけれども、この程度にいたしまして、次に、ひとつ公団、公庫という問題に移らせていただきたいと思います。  現在まで政府もこの公団、公庫という問題を行政管理庁でお取り上げになって、そうして非常にきびしい姿勢でこれの整理というものに取り組まれるということを、国会に対して約束をしておられるわけであります。にもかかわりませず、その進め方というものがきわめてにぶく、きわめておそい。これは国民みんなおこっております。一体この問題はどのようにお考えになりますか。
  37. 木村武雄

    木村(武)国務大臣 私は行政管理庁の長官になりましてからこの問題と取り組んでおるのですが、やはりどんな問題でも取り組んでみると非常に困難なんですよ。私自身は、実はもっと簡単なものだと思っておりましたけれども、そう簡単なものじゃない。非常に困難だ。その困難の中でどういうことが一番困難かといいますると、こういうような公社、公団のようなものを整理いたしますると、その整理に伴いまして、やはりいろいろな場においでになります人々の生活問題とぶつかる。それで、その問題の見通しを立てながらこれを解決していくということになると、非常に困難な問題がありまして、一段と頭を痛めておるのがこの問題であります。しかし、国会でもいろいろな点で促進方を要請された問題でもありまするし、時代の要望でもありますから、これからは速度を早めて御期待に沿いたい、こう考えております。
  38. 藤尾正行

    藤尾委員 お話は、私はごもっともだと思いますけれども、あなたのいままでの国民に対するお話は——それは困難があるのはあたりまえのことですよ。これは各省庁機構改革にせよ、あるいは審議会整理にせよ、すべてこれは困難です。困難を伴うのはあたりまえです。その困難が伴うのを切り抜けて、それを押し切って、そうして政治姿勢責任体制を確立するということが政府態度であらねばならぬ、かようにあなたは言われたはずです。この公団、公庫に至って急にいろいろと生活問題その他が出てまいってきて、私も一生懸命やりたいのだけれども非常にこれはむずかしい点があるんだというような話をされますと、これは、委員会といたしましても、おそらく同僚の皆さんもなかなかああそうかというわけには参らぬだろう。これはひとつ答弁し直してもらいたい。
  39. 木村武雄

    木村(武)国務大臣 ありがとうございます。厚く御礼を申し上げます。そういうように激励してもらいますると非常にやりがいもありまするし、これより以上元気を持ってこの問題と取り組むことができますから、藤尾委員のおことばは非常にありがたく、勇気百倍したような気持ちがいたします。  ただ、いままでの関係から申し上げますと、臨調が指摘いたしました十八法人のうち、廃止は三つであります。それから統合が三つであります。整理が二つであります。予定が一つでありまして、大体十八のうち九つですから半分取り上げて解決したいということであります。藤尾委員のお話はとてもその程度じゃおそすぎる、もっと大胆にもっと速度を早めてやれ、こういうおことばだと思いまするから、私はそのおことばに勇気百倍いたしまして、これから思い切って取り組んでまいりたいと思う次第であります。何せやっぱりなま身なものですから病気もしたり何かいたしまして、少し速度がおそくなったかもしれませんけれども、これからは思い切って速度を早めていきたいと思います。
  40. 藤尾正行

    藤尾委員 私がこんなことを申し上げると、あの気違いが一体何を言い出したのかと思われるかもしれませんけれども、たとえば専売公社です。これはいま、たばこと塩というものを主としてやっておられる。しかしこれを、極端なことを言えば、私はそれがいいと必ずしも申し上げませんけれども、こういったものは専売にしなければならぬ理由というものはきわめて薄弱です。民営に移してもいい。それでもってそこで生活問題が起こりはしません。そういったことは私はほかにも一ぱいあると思う。また専売にしなければならないものも出てきますよ。たとえば油、石油というものですね。こういったものはむしろいまの実情というものから比べてみれば、専売にしていったほうがいいでしょう。そういった世の中の動きに対する流動性というものが全く欠けて、一つの制度がつくり上げられるとそれが完全に硬直化してしまう。どこまでいったってそうなんだというようなことでは、いまの日本の行政の硬直化というようなものはとても打開できるものではない。これは一つの例ですよ。そんなことはほかにも一ぱいあります。こういう点もあわせて流動的にお考えになって、常に時代に合っていく体制というものをしいていかれるということが、行政改革の根本である能率化あるいは簡素化である、私はさように心得ておるのですが、そういった問題はどのようにお考えになっておられるか。
  41. 木村武雄

    木村(武)国務大臣 塩やアルコールですか、専売をやめたほうがいい、それから石油とかそういうものは専売を考えてもいいではないか、時代の変遷によってそういう内容は逐次変わってくるのだから、時代の変遷に応じたものの考え方をしていけ、こういうお話は全くごもっともでありまして、私もそういう点では賛成でありますが、私もまだこの問題、たとえば具体的に塩やアルコールの専売の可否、それから石油とかそういうものを将来専売にしたほうがいいか悪いかという問題について、私自身は今日までまだ取り組んでまいりませんでしたから、具体的なお話についてのお返事を申し上げることはいまいたしかねます。しかし時代に相応してものの考え方を適切にせよ、こういうお話に対しましては、いまの公社、公団すべてを含めまして今度の行政改革三カ年計画の中ですべて検討して考えていくつもりで、いまその問題とは取り組んでおります。ただ、何せ私も藤尾委員と同様でありまして、ほんとうに時代に即応したもののやり方をしたい、こういう気持ちほんとうにやたけにはやってはおりますけれども、行政を相手にしたやり方なんでありまして、政治行政からかけ離れてみてもなかなかできないことになりまして、二つを合わせながら進んでいこう、こういうことになりますると、そこにやはり少し違うものが出てくる、時代おくれのものも出てくるということは、いままでの慣例のようになっておったのではないかと思いますが、そういう点で私も十分気をつけまして、ぜひ御意見のとおりに進み得られるような体制をつくっていきたい、そのための行政にしていきたい、そのための行政改革をしたい、こういうことでいまやっております。
  42. 藤尾正行

    藤尾委員 私に与えられた時間があとわずかでありますので、この問題はこの辺にいたしまして、最後に定員の問題についてちょっとお伺いをいたします。  いまの定員制度といいまするもの、これを見ておりますと、ほんとうに実働定員、働いておる者が全定員でなくて、そのほかに予算上ある定員、つまり現になくて、空気のようにある定員があることになっております。そうですね。その点はそうじゃないと言われるなら、私の不勉強のせいですから、これはあやまりますけれども、どうでございますか。常に定員といいまするものは、実働定員が全部そろっておるものですか、どうですか、その点を承りたい。
  43. 木村武雄

    木村(武)国務大臣 実働定員といいますか、空気定員ですか、いまの空気のような定員というものがあるかないか、局長をして答弁させます。
  44. 大国彰

    ○大国政府委員 ただいまの、法律定員の中に予算のついていない定員でございますか……。
  45. 藤尾正行

    藤尾委員 いや、法律化されているものは全部予算がついているのですよ。
  46. 大国彰

    ○大国政府委員 はい。予算化されておりますが、その中で実際の実員がいない定員、これは、何十万とおる定員でございますので、現員は常にそれを若干は下回るということはあり得るわけでございます。恒常的にそういういわゆる空気のような欠員というものがあるとは考えられないわけでございます。
  47. 藤尾正行

    藤尾委員 行政管理庁の御意見ですと、その空気のような定員は一切いないのだ、こういうことですね。そう了承してよろしゅうございますね。
  48. 大国彰

    ○大国政府委員 ちょっと御質問趣旨がはっきりいたしませんので……。
  49. 藤尾正行

    藤尾委員 私は頭が悪いですから、なかなかあなたが御納得のいくような表現ができないのかもしれませんけれども、いままで定員削減しますと、実働定員、実際定員というものが一向に手をつけられないで、しかも定員削減が行なわれているという事実はなかったですか、その点を承りたい。
  50. 木村武雄

    木村(武)国務大臣 藤尾委員は頭が悪いとおっしゃいましたが、私のほうもあなた以上に頭が悪いものですから……。わかったそうです。
  51. 大国彰

    ○大国政府委員 三十九年以来実施しております凍結定員というのがございまして、欠員を凍結しております。それは法律定員に入っておりますが、補充しないで各省が持っておるというのでございますから、そういう面で現員のいない定員があるわけでございます。それを今回の定員法におきましては数字整理をいたしまして、実員と合わせるということを考えておるわけでございます。
  52. 藤尾正行

    藤尾委員 結局あったのですな、そうすると。そのあったということをまず認めていただきましょうか。
  53. 大国彰

    ○大国政府委員 そういう意味の欠員はございました。
  54. 藤尾正行

    藤尾委員 そうすると、今後三カ年間に五%ですか、とにかく整理をするということは、その空気みたいなものがなくなる、こういう意味ですか。
  55. 大国彰

    ○大国政府委員 三年間に五%削減いたしますのは、現在おる定員の中で、三年間に離職をしていきます人のあとを補充しないで、それで五%を出していく、こういうことでございますので、現在はおるわけでございます。
  56. 藤尾正行

    藤尾委員 どうも私はあなたの答えがあまりじょうず過ぎてよくわからないのですがね。ひとつ端的に答えていただきたい。その空気のような定員は、三カ年間の五%の削減の中に占める割合はどのくらいありますか。
  57. 大国彰

    ○大国政府委員 それは大体七千七百人でございまして、四十二年度末までに凍結いたしました欠員、詳しく申し上げますと四十二年の九月三十日までに凍結いたしました七千七百余人というものをこの五%の中に含んでおります。これだけは確かに空気のような定員と言ってもいいかと思っております。
  58. 藤尾正行

    藤尾委員 どうもむずかしいことばかり言われて——結局こういうことでしょう。七千七百人という空気のような者がいて、まずこいつをとにかく定数に合わせていくことが、今度の三カ年間に五%削減をするということの中において非常に大きな役割りを占めておる、こういう意味でしょう。そうじゃないですか。
  59. 大国彰

    ○大国政府委員 お話しのとおりでございます。
  60. 藤尾正行

    藤尾委員 そういうことになると、世を非常に惑わすのです。ですから、空気のような者は空気のようなもの、これは定員削減には違いないでしょうが、それとこれは違うんだ、こんなことばあたりまえの話ですからね。そういうことでなくて、行政機構能率化して、簡素化していくためには、今後三カ年計画をお立てになるというんだから、その三カ年計画に従ってかくかくの人間がそれじゃどういうふうになっていくんだということにならないと、これはとにかく国民はわかりませんよ。私はそう思うのですね。ですから、何か空気のようなのがその中に入っているということが、非常に私は不明朗だと思う。そういった者を除外して、今後三カ年間に行なわれる行政機構改革に伴う能率化簡素化というものに従って、これはこうなり、これはこうなり、これはこうなるのだというような御説明がいただけないと国民はわかりません。八月までにはその方向が確定をせられるというのでありますから、この定員の問題についても、八月までにそのような方針をお定めになって、そうして国民の前に明らかにしていただいて、われわれの審議、批判を受けていただきたい、これが私のお願いであります。
  61. 木村武雄

    木村(武)国務大臣 私もしろうとなものですから、あまりわからないのですよ。藤尾委員から幸いにも御指摘くださいまして、大体のみ込めましたから、お話しのとおりに、そういう方針で臨みたいと思います。
  62. 藤尾正行

    藤尾委員 それじゃ、私は特段と大先輩であり、われわれの政党政治家としての見識の高い大臣のおことばをそのまま国民が信頼してくれるというようなことを期待いたしまして、私の質問を終わります。
  63. 木村武雄

    木村(武)国務大臣 政治家としては先輩でありますが、能力的には藤尾さんのほうが先輩でありますので、どうか御指導くださるようにお願い申し上げます。
  64. 三池信

    ○三池委員長 塩谷一夫君。
  65. 塩谷一夫

    ○塩谷委員 木村長官にお伺いいたします。大体伺いたいことの骨子としては、いま藤尾委員がかなり大幅に質問されて、それに対してお答えがあったわけでありますが、私はさらに明確に方針というか、今回の行政改革に関する考え方、そういう観点で御質問したいと思います。  すでにこの三年前から臨時行政調査会の答申を持って、そして佐藤総理がこれを尊重するという約束をした、そして今日に至ったと思うのであります。結局はその答申に対して具体的に初めて一省一局削減という形であらわした、それを木村長官が受けて今回の法案提案になったと思うのです。そこで総理のツルの一声といいますか、至上命令といいますか、これに対する長官の忠実な御努力というものがきょうを迎えたと思いますが、このツルの一声になったその動機というものは、政治姿勢としてまだ非常に薄弱であるというふうに私は考える。  第一に、あの当時は吉田元総理がなくなって、そして佐藤総理自身が訪米の直前でありました。それから、おりからの財政硬直化で日本自体もたいへんな破局を迎えんとしたときであった。あのときに訪米していく総理が、突如として一省一局削減という一つことばとして出したように思われる。この点は非常に異常な決意であります。もちろん答申によって、これを尊重して具体的な方針として一省一局削減ということを言い出したということは、これは考えてきわめて具体的であると言えるのでありますが、いささかはったりに見える面もなきにしもあらずであったと思います。   〔委員長退席、松澤委員長代理着席〕  そこで、総理自身がアメリカに行って、いまも申し上げましたような事情のところで、非常に強力なリーダーシップを持ちたいということから、いささかヒステリックに見えるような一省一局削減案を考え、かつアメリカでジョンソンと会談後、ホノルルでじっくりと内閣改造も考え、人選をいろいろ固めたということもいわれております。そのときにはるか祖国を見て、そして来年は明治百年だということから、よし今度はしっかりやるぞという考え方のもとに頭に浮かんだのが、行政管理庁長官はほかならぬ党人出身の硬骨をもって鳴る木村長官であるということです。木村長官の党人としての御経験とそれから古武士的な気骨というものに非常に期待をかけて、おそらく総理はこの一省一局削減を実行させるべき決意をしたと思うのであります、これは想像でありますが。  こういう動機で始まり、かつ長官はそれに対して政治姿勢として受けとめて、ひたすら今日まで御努力なさったと思うのです。しかし、この至上命令ということが木村長官の根本的な決意を促したものか、ただこうした動機だけでなくて、かねがね行政改革については世論並びに各界の要望として強かったのでありますから、こういう点について——行政改革そのものは非常にむずかしいということはだれしも知っていることである。こういう至上命令を動機としてスタートを切るこの長官の考え方に、根本的に、役人というものは役人自身で自分の首を締めるようなばかなことをしないという生態であることは御承知のとおりであります。それをあえて大なたをふるわなければならぬという場合、ただ単に簡素化能率化というようなことでなくて、やはり政治姿勢としてこれを考えて、その政治姿勢の明確ないわゆる解説といいますか、そうしたものがないと、結局先ほど来話があったように、どの局をどの部にし、どの課にしてと、一々、一つ一つ説明を聞いても、これは矛盾だらけになるだけだと思う。そして事実行政改革というものの期待されるべきものが内容としてはない。政治姿勢としてこういう動機、ほんとうに官僚制度の弊害並びに行政の機構の撞着というものを正すのだということで取り組まれたと思う。その点をもう少し明確に、また所信として発表、御説明をいただきたい、こう思うわけであります。
  66. 木村武雄

    木村(武)国務大臣 行政改革はやはり総理が決心しなければできないのでありまして、一番大切なことは何だと言いますと、総理が決心をする、そして不動の信念で臨む、こういうことで一番大切だと私は思っております。その総理なんでありますが、いまの佐藤総理はしからばどういう決心でこの行政改革の問題と取り組んで、とりあえず一省庁一局削減取り上げたか、こういうことなんでありますが、塩谷さんも御承知のように、佐藤総理は役人出身でございます。したがって行政機構行政組織、行政運営の長所も知っておられれば短所も体験しておられる。特に戦前から戦後にかけて、行政官として枢要な地位についておられましたから、戦前の行政と戦後の行政もよく承知しておられるわけだと思います。そういう立場に立って、自分が一国の総理大臣となったときに、やはり行政機構、組織、運営は改善しなければならないと非常な決心をされた。幸いにも川島さんが管理庁長官のときに、相当の金もかけて、それから相当の年月も費やしてつくられた臨時行政調査会の答申もある、十六項目に分かれておりますが、りっぱなものであります。みごとなものであります。それを大半取り入れましたならば自分の意にかなうような行政改革ができるだろうという考えを初期において起こされたことは、私は当然だと思います。ただ、その行政改革は、抽象的にはだれでも賛成でありますけれども、具体的な問題になりますとそれ相当の困難が伴う。特に目に見えない大きな困難が伴なうということは、長らく行政官としておられました総理であるだけにだれよりもよく御承知だったのじゃないだろうか。そうでありまするから、いつこの問題と取り組むかという時期は非常に考えておられた、こう私は思うのです。  私の大体知っておることなんでありますけれども、日韓問題と総理が取り組まれたときなんであります。船田、当時の衆議院議長でありますが、衆議院議長との二人の会談では、佐藤君、君は日韓問題を解決したならば国内の大半の問題を解決したことになるんだ。今度何をやるんだと言われたときに、佐藤総理は、そのときに、行政改革をやるんだ、こういうことを言われたということは、船田元議長から私も聞いておりまするから、最初にそういう考えがありましたが、取り組むという決心はそのときにされたのじゃないだろうか。そしてその決心で機会をねらっておられたところが、去年朝鮮それから台湾、いまの南ベトナム、歴代の内閣総理大臣がなかなか行けなかった場所に大胆に飛び込んでいかれた。特に南ベトナムなんかに出かけることには党内のそれ相当の批判もあり、反対もあったようでありますが、あえてそこも出かけていく。そして東南アジアには二度行って、それからニュージーランドからオーストラリアまで足を延ばしてみて、アジア全体を大観して、アジアの平和のための日本の役割り、それからアジア問題で日本の先覚者がいかに苦労しておったかというような歴史的なことも非常に考えられたようであります。そして、この対外的な問題と大きく取り組むためには、それだけでなくて、大胆に言いますると、アジア全体の人心を日本が掌握するためにはやはり行政改革、うちを固めることが必要であるというほんとう決心をされたのだろう。ですから、去年東南アジア全体を回られまして帰ってきて、そしてアメリカに出かける前に、この行政改革の問題を今度は真剣に取り組んでいこう、その柱として一省庁一局削減というものを提案された。そして自分が帰ってくるまでの間に各省庁は相当の方針を出しておけ、こういうことで行かれたのだと思います。  これからは私の意見になりまするけれども、行政改革は非常な困難な問題でありまして、戦前でも行政改革と取り組んで成功した内閣はなかった。戦後は吉田元内閣総理大臣が取り組まれまして、相当国鉄なんか人員整理もやったようでありますが、そのための大きな出血が、当時の総裁であった下山さんがなくなったことだと私は思っております。しかし、あの当時は占領政治の時代でありましたから、大胆に言いますると、植民地行政の時代でありましたから、アメリカの、連合国の武力を背景にしてどのような困難でもこれを押さえつけて切り開くことができたのだと思いまするが、日本が独立国となってから見るべき行政改革というものはなかったようであります。  しかし、行政改革をやった国とやらない国とではまるっきり違うのじゃないだろろうか。特に、日本の現状から見まして歴然としておりますることは、公務員の汚職事件、こういうようなことはたびごと国会でも議論されておりまするが、この汚職事件というものを静かに振り返ってみますると、いくさに負けたということの最大の痛手は道徳が低下することだ。人命を失ったこともかえがたい損失ではある。財産を失ったことも大きな損失ではありまするけれども、それを上越す損失は何だと言いますると、いくさが負けたということで道徳が低下する、各国共通の現象だと思います。日本もそういう点では道徳が非常に低下しておったのでありまするが、日数がたつに従って道徳というものは徐々に回復されてくる。ドイツなんかは短かい期間の間に改革されたようであります。ところが三十七年ごろからです。公務員の汚職事件というものがのぼり坂になっていったのであります。国家公務員は収賄罪です。地方公務員は横領事件が非常に多くなってきております。そういう件数をたどってみますると、逆に三十七年ごろから件数が非常に多くなってくる。横領事件なんかはすぐ発覚いたしまするから、検挙された数と実数というものは大体正比例をしておるだろう、そんなに違わないだろうと思いますけれども、収賄事件なんというものは、もらったほうもやったほうも極秘を尊重いたしまするから、検挙された数というものは隠れておる数の何十分の一であるかもしれぬ、あるいは何百分の一であるかもしれぬ、そういうものの見方をいたしますると、公務員の腐敗、堕落、道徳の低下というものは普遍、蔓延化しておるのじゃないか。そういうことが一番大きな問題になってくる。それに対する対策というものは、ただ単に、そういう事件ができたからそれを摘発して、そして法に照らして処断するということだけではとても間に合わないことだ。根本的な行政改革をしなければ間に合わないだろうということはおよそ考えられることだと私は思うのであります。  そういう機構の点から見ますると、何と申しましても戦前の国家のあり方と戦後の国家のあり方では根本的に違う。戦前は国防国家の競争をやったのでありまするが、土台が戦後はがらりと変わってしまいまして、平和国家の建設になってまいりますると、内容が根本的に違ってこなければならない。そうでありまするから、国防国家の建設に役に立った行政機構をもって平和国家をつくるということは相当困難ではないかという状況である。しかし困難な作業と戦後日本が同じ要素で取り組んでみたものですから、結局そういう建物をつくるために能力の少ない人が新しい平和国家と取り組んでいく、国防国家をつくるためにはすばらしく能力のある士でありまする者も、平和国家をつくるためにはあまり能力がない、そういう人々に平和国家の担当をやらしたものですから、少ない人教でりっぱな業績をあげることができなくて、結局人員というものは、ぐんぐんと多くなってしまったのだろうと思います。ことしなんか見ておりますと、一省庁一局削減とこう政府が言いながら、同じ政府行政官なんでありますけれども、そんなことは馬耳東風で、局は八つ多くしてもらいたい、部は八つ多くしてもらいたい、課に至っては六十四多くしてもらいたいという要求を平気でやっている。政府政治姿勢は一省庁一局削減といっておりながら、その下部機構であります全体の行政機構は、逆に局と部と課の増設を要求するというちぐはぐな現象があらわれておるのは何が原因だといいますと、私はそういうところに原因があるのではないかと思います。したがって、現在の行政機構というものを見ておりますと、機構の点でも、組織の点でも、運営の点でも、国民納得のいかないものというものはたくさんあると思います。そういう点から見まして、やはり行政機構の改革というものは大胆にやらなければならないのじゃないだろうか。それは国民の声になっておった。それから、私もこの問題と取り組むにつきまして、行政改革をやった国とやらない国を比較対照してみたのでありまするが、アメリカは戦後やろうと思ってフーバー委員会かなんかをつくりましたけれども、各州は行政機構は戦後に備えて大胆にやったようでありますけれども、アメリカ合衆国としては中途はんぱに終わってしまった。戦前のアメリカは、行政機構国民に対する単なるサービス機関で済んだのだろうけれども、戦後あのように世界各国に出てまいりまして、そして世界各国でものを言ってみよう、こういうことになりますと、そういう点で、改革をしなかったものですから、そういう使命感を持てない、そういう要素のない者がヨーロッパに出ていったり、アジアに出ていったりして、それがことごとく失敗した大きな原因なんじゃないだろうか。その原因は、行政改革をやらなかったことが、アメリカの世界に臨んだ失敗の一番大きな原因ではないか、こういうふうに私は大観いたしております。イギリスなんかもそのとおりでありまして、戦前は七つの海を支配して、世界じゅうに植民地を持たない場所はなかった。戦後はそこを全部捨ててしまったので、その方面の行政を担当しておった役人が十万人も帰ってくる。世界各国から金が入ってこなくなったのと逆に、多くの人間をかかえていかなければならない。そういう窮地に追い詰められたときに、イギリスはそれに相応する行政改革というものをやっていなかったことが、昔日の面影を全くなくしたイギリスになったのじゃないだろうか。現状なんか見ますると、実に見る影もないイギリスになったのじゃないだろうかということを私は思います。そういう点になりますと、フランスなんかでは、数世紀にわたってフランスだけでなくヨーロッパにも臨んでおったルイ王朝が崩壊した。フランス革命のために崩壊した。ルイ王朝時代の行政機構一つの搾取の機構だったのだろうと思いますが、そういうような搾取機構でなくて、ほんとうに人民のための行政機構をつくらなければならないというどたん場に行ったときに、革命の中心人物である、ミラボーが方向を与えて、そしていまのフランスの民主的な行政機構になった。それがあったればこそ第二次大戦争のときには、それを中心にしてレジスタンス運動をやることができたのじゃないだろうか。そしてドゴールが帰ってきて大胆な行政改革をやったということが、フランスの現状を確立した一番大きな理由なんじゃないか。  こういうようなことを考えますると、行政機構の改革というものはやはり大胆にやらなければならない。それが日本の将来のためである。何と申しましても、昔の日本は軍隊と行政機構という二つの柱の上に立っておったのでありまするが、軍隊というものがなくなってしまって、ただ一本の行政機構で生きねばならないのであります。人体にたとえますと、骨格にもひとしい行政機構だけは骨組みのじょうぶなものにしておかなければならないということは、大体おぼろげながらも国民の世論だったろうと思います。それを総理が切実に感ぜられて、ほんとう取り上げるという決心をして取り組まれたのが、去年のアメリカに出かける前であります。私はこういうように、これは私見でありまするが、観察いたしております。行政機構の改革に対しましては、総理の決心は不動であるだけでなく、異常な決意をもって臨んでいらっしゃる。したがって私は、それを背景にしていま行政機構の改革と取り組んでおる次第なのであります。
  67. 塩谷一夫

    ○塩谷委員 長官の御説明はよくわかります。総理の政治姿勢としての異常だということもわかりますが、しかしそれは異常が異常だけに終わって、現実の結果としてはとてもそれがあらわれてこないと思う。やはり異常というものは、もう少し明確に、国民にはっきりとわかって、そして政治姿勢ということがわからないと、これは異常がまさしく個人的な異常に終わってしまうと思うのです。  そこで、フーバー委員会なども、いまお話がありましたように、市民運動とかあるいは市民委員会とかいうような協力を得てかなりの成果をあげておる。あるいは一方ドゴールにしましても、これは異常としては世界的な異常であり、ほんとうの偉業をなし遂げたと言われておるようなわけでありますが、いずれにしましても徹底した行政改革姿勢というものが必要だと思うのです。そういう点で一省一局削減方式というような、何が何でも一省一局削減をするのだというだけの、何々方式とかあるいはどういう名称をつけるとかいうことでなく、とにかく一省一局削減するのだ、それが簡素化であり能率化だ、結果はとにかくどんな事情でもそれはやるのだというように徹底しませんと、今回のように、結果的に見ればやはり、国民の目から見ればごまかしにすぎないというふうに思われると思うのです。その点の徹底をどうしても欠いておる。今の長官の御説明あるいは所信、そうした面では十分わかりますが、とにかく機構改革というものに対して、国民並びに各方面の世論、希望というものは、期待というものは強いのですから、それに対していかにも今回の答えでは、やはり散漫とか欺瞞というふうな誤解を受ける、どうしても私は行政改革というものは、太田元総評議長のことばではありませんが、官僚に対するショックといいますか、それだけでも効果を与えるということをまず与えるべきだと思うのです。そのショックすらなくて、相も変わらずごまかしが可能であるというところに、やはり方針としては非常に緩慢なものがある。総理のツルの一声、あるいは至上命令ということを受けて立たれた長官は、期待に沿うべくほんとうにこの実を示すということから、決意だけでなくて方針というものを明確にする必要があると思います。そういう点でもう一回はっきりした方針伺いたい。
  68. 木村武雄

    木村(武)国務大臣 ごもっともでありまして、行政改革の前段がこの一省一局削減でありまするから、これはどんなことがありましてもぜひ通さなければならない。早く通すことによって決意のほど、決心のほどというものを明確にしたい、こう存じております。  幸いにも御努力によりましてきょうから審議に入らしてもらいました。その点では非常にうれしく存じております。どうか、私も一生懸命にやりまするから、審議の速度を早めてくださいまして、そうして早くこれが衆参両院を通過するように、今後何ぶんとも御援助をお願い申し上げます。そして決心のほどをまず明らかにしたいと思います。  具体的な問題でありまするが、先ほども申し上げましたとおりに、八月までの間に行政改革の三カ年計画根本方針を樹立いたします。これを樹立いたしますると、これを国民に提示いたしまして、そして国民納得してもらう運動をやりたいと思います。やはりこういうような問題は、具体案をひっさげて、それを国民に明示いたしまして、過半数に納得してもらうということが非常に大切だと思います。したがって、いま具体案の作成に一生懸命になって取り組んでおります。全貌を明らかにしたもので国民の御了解を得たい、こういう考えで臨んでおります。とりあえずの問題は、この法案を早く通過せしめることによって政府決心のほどを明らかにしたいと思っております。何ぶんの御協力をお願い申し上げます。
  69. 塩谷一夫

    ○塩谷委員 理事のほうから時間の点で一応保留にせよというお話があります。したがって、私の質問はまだありますけれども、きょうは保留にして次回にまたお尋ねしたいと思います。
  70. 松澤雄藏

    ○松澤委員長代理 次回は、明五日午前十時十分理事会、午前十時三十分委員会を開会することとし、本日はこれにて散会いたします。    午後零時三十一分散会