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奥野委員 九十年前といいますと馬が唯一の乗りもの、かごで通ったという時代でございます。今日は、
世界のできごとが数時間のうちにみんなにわかってしまう。電話が大体のところは即時に通話ができる。
交通についても、道路が
整備され自動車が
発達してきている。全く格段の
変化があると思うのであります。同時にまた、
合併に伴って
府県にどういう
変化があるのか、こういうことについても必ずしも認識が十分でない面もあろうかと思うのであります。いろいろただしていきたいのですけれ
ども、時間の問題もありますので、時間を節約する
意味において、そういうような
府県の
変化、あるいはまた
府県の
区域拡大の
必要性、これをどのようにとらえているか、あるいはまた、その効果をどのように具体的に
考えているかといったような問題について
政府の
所見をただしまして、私の質問を終わるようにしたいのであります。
府県合併になりますと数
府県の知事が一人の知事になっていく。それはよくわかるわけでありますけれ
ども、それに関連して、公安
委員会でありますとか、選挙管理
委員会でありますとか、人事
委員会でありますとか、監査
委員会でありますとか、ずいぶん数があります。こういうようなものをひとつ一ぺん具体的にあげてもらったらどうだろうかと思うのであります。あるいはまた、いろんな
府県の施設がございます。各種の試験もございますし、各種の指導機関もございます。今日の
交通状態から
考えますと、必ずしも全部残す必要はない、
整理統合することによってほんとに役に立つ施設に切りかえられるという問題もあると思うのであります。
自治団体でございますから、独立した世帯でございますから、どうしても世帯道具は全部そろえなければならない。小さな
規模の団体では、いまの時代に役に立つ施設を整えるだけの力がない。力がなくても、とにかく世帯道具だから整えざるを得ないというような、まことに不
経済なことにもなっている面も多分にあると思うのであります。こういうような点にも触れて私はお教えを願いたいと思うのであります。
同時にまた、各種の役職、部長の数にしても、課長の数にしても、かなり減ってくると思うのであります。三県一緒になれば、三分の一になるとは言いませんが、かなり減ってくると思うのであります。同時にまた、所要の職員数も私は減ってくると思うのであります。こういうようなところが私は職員組合の方々が反対をされる
一つの原因になっているのじゃないだろうかという心配を持つのでございます。しかし、少なくとも、職員の首切りの問題がよくいわれるのでありますけれ
ども、この
法案の中にも、現在の職員についての身分を保障しなければならぬ、こう書いてあるわけであります。その限りにおいては、現在の職員の身分に関する限り何らの心配はないと私は思うのであります。ただ、こういうようないろんな部局が減ってくることが、自分
たちの将来の
発展の道が少なくなってくる、こういう心配を持たれているのじゃないだろうか、かような
感じも持つのであります。それはそれなりにまたいろいろ救済の道を講じていかなければなりませんし、反面、もろもろの厚生施設を強化する、また職員の
生活を多方面に
考えていけることもあるのじゃないか、こう思うのであります。反面、
住民の
立場を
考えていきました場合には、やっぱり大きな
規模のほうが、必要な、有力な、有能な職員を確保していける。役に立つ施設を充実していくことができる。
経済的、効率的に
行政をやっていくことができる。いろんな利点が非常に大きく出てくるんじゃないだろうかと思うのであります。
いろいろこまかくお尋ねしてまいりますと時間がかかりますので、総括的に
府県の
区域拡大の
必要性をどのようにとらえておられるかということを具体的に述べていただきたい。また、その効果をどのように
考えているかということを具体的にお教えをいただくことにして私の質問を終わっておきたいと思います。