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荒勝説明員 お答えいたします。
いわゆる四十二年度のでん粉の需給の見通しでございますが、四十二イモ年度は大体において、われわれは年間を通じまして、去年の十月からことしの九月までのでん粉年度という
関係で、百二十七万トンの総合需給バランスを前提にして考えておる次第でございます。それに対しまして、昨年は大体百二十万トンということで、四十一イモ年度は需給が均衡しておった次第でございます。
それで少し
数字に入りまして、内訳を申し上げますと、カンショでん粉につきましては、四十一イモ年度は五十四万トンの供給があった次第でございますが、この四十二イモ年度、ことしは西
日本地方の非常な干ばつの
影響を受けまして、相当減産いたしまして、現在まで食糧庁として把握しております
数字が四十九万五千トンというふうに見込んでおる次第でございます。その四十九万五千トンのうち、内訳といたしましては、約四十万六千トン、これをおおむね
調整販売計画にのせまして
価格の安定を期してまいりたい、こういうふうに理解しております。その残りの八万九千トンは、いわゆる自由販売で、自由にいま売られていくものでございます。バレイショでん粉につきましては、昨年の十三万トンに対しまして、北海道が非常な好天気に恵まれまして、大豊作になりまして、一応二十万八千トン、これも大体
数字的には確定した次第でございます。そのうち
調整計画といたしまして販売計画にのせるものが十四万トンでございまして、その他自由販売に回るものが六万八千トンというふうに見込んでおります。さらに小麦粉でん粉というのができるわけでございますが、これは別に特に生産するという過程のものではございませんで、いわゆるふだとか、あるいはそういったものをとります副産物としまして、小麦粉からでん粉がバイプロダクト、いわゆる副産物で出まして、約七万トンを見込んでおる次第でございます。この小麦粉でん粉につきましては、昨年は約八万四千トンという実績が出ておる次第でございます。それからさらに外でんは昨年四万五千トンの
輸入を、去年はバレイショでん粉が非常に不足したものですから、ポーランド方面、東欧諸国から多少でん粉を入れました
関係もございまして、四万五千トンでありましたが、ことしは多少需給が緩和しておりますので、外でんは二万七千トンを見込んでまいりたい、こういうふうに大体需給上は見込んでおる次第でございます。
それに対しまして、大体この上半期の十月から三月までの一部推定を見込むわけでございますが、カンでんにつきましては、二十二万六千トンの大体の消化が見込まれるのではなかろうか。その二十二万六千トンのうち、十五万六千トンが大体
調整販売計画にのって、なまいもがほとんど消化されてしまった。なまでん粉でございますが、なま粉は十五万六千トンが消化されてしまった。これは大体コーンスターチとの抱き合わせによってほぼ達成したような次第でございます。その他一般販売では、先ほど申しました八万九千トンのうち、約七万トンがやはり大体なま粉として消化された、こういうふうに理解しておる次第でございます。バレイショでんぶんについては二十万八千トンのうち、十一万四千トンが大体消化されたのではなかろうか。そのうち
調整計画としては約五万七千トン、それから自由販売としては約五方七千トン、こういうふうに販売された。
それからコーンスターチにつきましては、先ほどちょっと
説明を漏らしましたが、百二十七万トンの需給見込みから逆算して、国産の供給量から引きますと大体四十七万トンのコーンスターチが本でん粉年度で必要となるのではなかろうか。このうら上半期で約二十三万トンを、大体トウモロコシからでん粉を生産して
国内に供給した、こういうふうに判断をするわけでございまして、二十三万トンのうち、いわゆる一般の固有用途に大体十二万トン、それからいわゆる糖化用の抱き合わせに八万トン、それからわれわれ二五%の
関税をかけて、いわゆるなまでつくれるなまコンというのが大体三万トンぐらいということで、大体二十三万トンを予定しておる次第でございます。
したがいまして、いま申しました
数字から逆算して考えますと、この下期四月から九月末まで、この
関税定率の改定によりまして新しいコーンスターチの問題が出てくるわけでございますが、下期の需給事情を簡単に御
説明申し上げますと、カンショでん粉につきましては、先ほどのあれで二十六万九千トンを消化しなければならない。そのうち大体二十五万トンを
調整販売計画にのせていく、自由に処分されるものは一万九千トン、こういうふうに判断しておる次第でございます。バレイショでん粉につきましては、残る下期で約九万四千トンでございまして、そのうち八方三千トンが
調整販売の対象でいろいろ
調整してまいりたい。自由になるのは、一万一千トンが自由な処分に回されるのではなかろうかというふうに理解をしております。それからコーンスターチにつきましては、先ほど申し上げました年間四十七万トンのうち、上期で二十三万トンを消化いたしまして、下期で二十四万トンのコーンスターチを消化する。そのうち一般用、いわゆる固有用途に振り向けるものを十一万トンというふうに判断しておる次第でございまして、いわゆる糖化用に抱き合わせ
調整販売で回されるものが約十三万トン、こういうふうに考えておる次第でございます。
以上、本年の大ざっぱな需給の見込みを申し上げたわけでございますが、これによって
価格の
調整の見込みはどういうふうに考えておるかという御質問でございますが、先ほど申し上げました
数字のうち、カンショでん粉につきましては、下期で二十五万トンを消化すると申し上げましたが、そのうち約十五万トンを抱き合わせの対象にいたしたいというふうに判断しております。それからバレイショでん粉につきましては、従来あまり糖化用には回っていなかったのでございますが、八万三千トンのバレイショでん粉の消化すべきもののうちから約二万トンを糖化用に相当無理して回すということで、糖化用に二万トン、合わせまして、
国内産イモでん粉十七万トンを糖化用にコーンスターチとの抱き合わせ販売の対象にいたしたい。また、コーンスターチにつきましては、先ほど申し上げましたように、本イモ年度の対象といたしましては、十三万トンを甘味用のコーンスターチとしてゼロ%の
関税を受けた安いものを適用いたしまして、先ほど申し上げましたカンでんの十五万トンとバでんの二万トンと抱き合わせしていわゆる平均
価格を安くいたしまして
国内の消化に充てる、こういうふうな結果によりまして、われわれといたしましては、この
国内産のイモでん粉につきましては、安いコーンスターチを相当大量に
調整販売用に回すことによりまして、糖化用に相当消化されましてことしのでん粉年度は終えるのではなかろうか、こういうふうに考えておる次第でございます。