○竹本
委員 きょうは銀行局長は遠慮しておられるのかどうだか、みんな金融
制度調査会に聞いてくれというようなことばかりで、さっぱり要領を得ませんが、時間もないので論議を深めることができませんけれ
ども、金融
制度調査会のみならず、すべての調査会に問題をはかるときには、もう少し原局の
意見をまとめて、どの辺に
結論を持っていくかということについて、責任と見識のあるリーダーシップがなければ、何もかもみな
制度調査会に待っているようなことでは話にならぬのじゃないかと思いますから、これは希望
意見として申し上げておきます。
最後に、二つだけお伺いをいたしたいのでございます。簡単に
結論だけ言っていただけばよろしいのだが、
一つは、金融再編成がいわれている中で、また金融環境も大きく変わろうとしている中で、
開発銀行はどういう
方向に向いていこうとしておるのであるか。
長期資金の確保の問題、産業設備
資金の確保の問題の中で、他の金融機関との分野の
調整の問題もありましょう。いろいろ問題があると思いますけれ
ども、要するに
結論として、
開発銀行はどういう位置づけをし、どういう使命を果たさせようとしておるのであるか、これが
一つ、これは
大臣に伺いたいのです。
もう
一つは、資本の自由化ということがいわれておる。そうしてまた、最近その論議が少し下火になっておるわけで、輸入課徴金のほうが前面に出ておるわけでございますけれ
ども、これは私、将来的な展望から言うと、資本自由化というものはたいへんな問題だと思っておるのです。かつて私、
予算委員会において聞いたこともありますが、イギリスの産業再編成公社というものがあります。これは民族産業を擁護する立場に立って金を貸してやる。外国から乗っ取られるところの危機は救ってやるが、そのかわりに、地方開発についてもこれだけの分野は受け持て、輸出についてもこれだけの責任は持てといったところまで、国家的な見地でコントロールを加えておる。私は、日本においても将来資本の自由化のあらしが吹いてきた場合には、これを受ける、あるいは受けとめるものがなければならぬと思うのです。ところが、実際は、持ち株
会社をいってみたり、あるいは独禁法の、われわれからいえば改悪を
考えてみたり、いろいろいっておりますけれ
ども、いずれも
民間ベースの
考え方であり、またそれだけの限界のあるワクの中での
考え方であって、たとえば、いま申しましたイギリスの産業再編成公社が果たし、もしくは果たそうとしておるような、国家的な
資金による大規模な民族産業擁護の姿勢ではありません。日本でもしそれを
考えるとするならば、
開発銀行をそういう
方向に
方向づけることも
一つの案ではないかと思うのでございますけれ
ども、この二つの点。金融再編成の過程において
長期資金の供給を受け持っておる
開発銀行は、いかなる
方向に位置づけていこうとするのであるか。資本自由化のあらしの中で、国策的な見地から
開発銀行はどういう役割りを果たすのか、果たさないのか、果たさせようとしておるのか、その辺をひとつ伺いたい。