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内藤(良)
委員 ここで論議をいたしますと、いま
局長のようなお気持ちで現場の皆さんもがんばってくれておる。また現場でがんばってくれておる良心的な方々もおるわけであります。その点私たちも感謝しますが、これはどうもそういうことで、出かせぎの
労働者につきましては、組織
労働者以外でもございますので、できるだけひとつ手厚いサービス精神を大いに発揮されて行政を御指導願いたい、こういうぐあいに思っております。
それから、一つこういうケースに私タッチいたしましたが、これはたいへんなことになるのじゃないかと思っておりますが、
賃金の不払い問題ですね。これは元請、下請、孫請、この段階、それから
労働者、こうなるわけであります。ところが
労働者の仲間でちょっと気のきいたのを請け負いさせるわけですね。請負ですね。そうしてこの代表と契約をして、それで、これは請負契約だ、こういうことでやっているケースがあるわけであります。これはもちろん登録
業者でもありませんし、何もそういうものじゃないのですけれ
ども、集まってきた
労働者の気のきいたのをかしらにして、それと請負契約をして、そうしていわゆる
賃金の支払い関係は、その気のきいた男と
労働者の間を使用者と被使用者の関係にしてしまう。そして孫請の段階の方は、その
労働者の代表の方との折衝だけで、ほかの
労働者の関係は何もないのだということで、いわゆる請負契約というかっこうですね、そういう形を整えてしまうために、
労働者の皆さんに
賃金が未払いになってしまう。その中間の方に
賃金がいく、そこでトラブルが起きてしまう、こういうことですね。こういう場合になりますと、これはやはり建設業の関係になるというさっきの御発言がございました。そこでこの建設業関係ですね。これはやはりどうしても私は
労働省のほうからメスを入れてもらわなければならぬと思うのです。
最近私のタッチした中では、右翼の団体に関係のある方がいま申し上げたようなケースをやるわけです。ですからそれは登録の
業者じゃございません。
業者じゃない方が下請、孫請の関係で
労働者を集めてきまして、ただ
労働者を集めた段階で、契約だ、下請だ、請負だ、こういうことで仕事をしているわけですね。さっき
局長から、とにかく
業者じゃないからどうにも困るという話がありましたが、そういうケースに当てはまるわけです。それがさらに右翼のような団体に関係のある方がそういう方面に乗り出してきている。そして
労働者のピンはねのようなかっこうになるわけですね、実際的には。その問題について、
賃金不払い問題でいろいろあなたのほうの
労働省の監督官も接触をしていくわけですね。ところがそこのその関係の方へ参りますと、今度は元請までなかなか話が進まないわけです。なぜかと言いますと、その方が元請のほうに因縁をつけるんですね。これはおれが息をかけた
労働者の関係なんだから、おれのひもがついている
労働者の関係なんだから、おまえのほうで、これに対して元請だということで
賃金を払ったらいけないんだ、もし払った場合にはおれのほうはただおかない、こういうような意味の発言があるために、
賃金を早く支払ってこの問題を早目に解決しようというぐあいにおたくのほうで指導なさる、あるいはまた元請
業者もその気になって払う気持ちになるわけですね。あるいは建設
業者には次官通牒もございますので、元請
業者は名を惜しんで早く払おうとする。ところがそれを、中間に入ったいま申し上げたような方が、これはおれのなわ張りで、おれの関係の
労働者なんだから、おれをさておいて直接
賃金を払う、そんなことはならぬというわけで、せっかく
賃金を払おうとした元請
業者も、これは態度を保留してしまったわけです。そういうケースがあるために、案外簡単に解決すると思われる
賃金問題がいまだに解決をしていないでおる。こういうケースに私はいまタッチしておるわけであります。こういう
状態について
労働省としてどういうぐあいにお考えになりますか。しかも監督官はその
状態を是認して、それを突破していけないでおるわけです。現実において。その中間の右翼の団体に関係しておるような方、その方がいわばそういう一つのいやがらせのような、おれのなわ張りなんだからおれがやるんだというようなことで、元請までなかなか話を持っていかせない。そういうことを監督官が、それを突破して元請に持っていって早くきめよう、こういう
状態に進めないでおることもあるんですね。こういう
状態が監督官の段階でとどまっておるのは、その
業者の方に妥協しておるというぐあいにお考えになりませんか。