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田邊委員 いま政務次官の
お話もありますので、私はひとつ十分な対処をお願いいたしたいと思っておるのですが、ただ、この
調査の中には、今後のいろいろな
ダム建設なりその他にわれわれが考慮すべき
地域開発の
一つの問題が含まれておるのであります。私がさっき申し上げたように直接的な補償の問題も必要でありまするけれ
ども、それだけではいかぬ。いま政務次官がおっしゃているような今後の
地域開発をどうするか、住民の将来にわたっての生活の再建というようなことをどうするかということが先行しなければならぬ。ということになれば、たとえば水没農民に対して
一体どういうような再建をすべきであるかというようなことに対して、実はいろいろな注目すべき資料もこの中にあるのであります。そういたしますと、私は、もし
建設省がこれに対して
地域開発の予備
調査を進めておられるとするならば、この問題とやはり
一つのうらはらの関係の中で問題の今後の処理に当たれるんじゃないかという気がしているのであります。たとえば、水没農民が移転をする開拓地は
一体どうなっているかといえば、ほとんどいままでの開拓農民によって手がけられておって、これ以上まとまって移転することはできない、こういうことも明らかにされておるのでありまして、そういった面では非常に私は貴重なものも含まれておると思うのであります。水没農家をまとめて集団的に入植させるという土地は全くないというようなことがあるわけでありますから、ひとつ
基本的にはやはり国が責任を持つという立場で対処していただくと同時に、私は、
局長のそのことばじりをとらえて言うつもりはないから、きょうはそんなことは言いませんが、忙しいから知らぬような形ではいけません。これはやはり中身を見て、あなた方の
計画とテンポが合っていない、あるいは違うような立場、
考え方、そういった場合には、やはり政務次官の言われたように、チェックしなければいかぬと思う。あるいはまた、この中で
建設省がやっている
ところの予備
調査とは違った
ところで参考にする
ところがあれば、私はまた価値があると思う。そういった点で十分
検討はしなくちゃならぬと思うのです。
そういったことを含めて私は特にお願いしたいのは、いま政務次官の
お話しで私が実はきょう最後に特に強調しておきたいのは、各種の
ダムに対する
調査がやられておるのです。群馬県はもう、さっき言ったように、被害県という言いぐさには当たらないかもしれませんけれ
ども、たとえば本城
ダムなんか、地元の了解なしに
調査をやっておる。そこで、群馬県から「
ダム問題に関する要望書」というのが
建設省にわたっておると思うのです。つい最近であります。この
調査にあたっては、先般、地元との連絡不十分なまま民有地に立ち入りいろいろな
調査をされている。これは適切な措置とは思われない。今後は事前に地元と十分協議して了解を求める等の誠意を持って対処されたい、こういう要望があるのであります。さっきの
調査の
状態、これは新聞に出されて、地元に対する不安動揺を与えておる。こういったものを
考えるときに、私は
建設省として打つ手はやはりいろいろな面であると思うのであります。したがって私は、まずもってやはり地元の了解を求める。
大臣は、さきの予算
委員会で、もうやはり地元の市長なりに会わなくちゃいけないんじゃないか、こういう話もされておるのでありますから、予備
調査を終わって実地
調査になる
段階で、ひとつ腹を固めるんだから、そのときに会おうというようなことでなくて、やはり
——この種の問題は沼田
ダムばかりでございません。八
場ダムもそうです。本城
ダムもそうです。群馬県ばかりでない。全国各地に起こるそういった
調査については、予備
調査の
段階であろうと、やっぱり地元の知事や地元の市町村長にあるいは関係方面に十分な連絡をとるべきではないか。これは
大臣の言明もこの問あるわけです。予算
委員会の分科会で、「私がとにかくまず市長さんにお目にかかって、よく地元側の
お話を伺わなければならぬと思っております。」こういうように
大臣は言われておりますから、沼田
ダムあるいは八場、本城その他の
ダムの
調査の
段階については、いままでの形式にとらわれることなく、その
段階段階に応じて十分地元との連絡を緊密にしてこれに対処する、こういう点に対してひとつはっきりした言明をいただきたいと思うのです。いかがでございますか。