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岡本(隆)
委員 私は
大臣にお願いしたいことは、やはり一国の――ことに、
建設大臣といえば、
日本の
国土計画というものをお立てになるのでありますし、また、いまの
平和日本にとりまして何が大事かといえば、
公共投資の立ちおくれを取り戻すこと、それから
国民の
住生活の非常な前
近代性を近代化すること、これが一番大切なことであり、もはや戦後でないという
ことばは、この
住まいに関する限りは通用しない、こういうふうに言われておる。しかし、これは
住まいだけではございません。
道路についても私は言えると思うのです。しかしながら、一番目立っておるのは
住まいでございましょう。だから、そういう
意味では、
日本の
国民のいま一番望んでおること、その一番かなめを握っておられる
建設大臣、さればこそ、
佐藤内閣になりましても歴代の
建設大臣は全部
佐藤さんの側近の方々ばかりで、いわゆる政界の
実力者ばかりが次々と
建設大臣になってきておられる。私は、
建設行政の
重要性というものを
佐藤内閣がそれだけ
考えておるんだ、こう善意に解釈したいと思っておりますし、いたしております。だから、もっと率直に閣内にあってもどんどん
要求をしていただきたいと思います。
それから、
審議会というような
諮問機関というものは、私も
審議会の一員になって、
地方制度調査会ですか、あれに出たことなんかもありますが、大体操縦しておるのは次官でしたよ。事務次官が操縦しておりました。そうして大体これに出ている議員さんの面々、まあ大体次官の顔色によってものを言うておるなというような感じを私持ちまして、それ以来私はああいう
審議会には野党の代議士を入れぬとこれはいかぬ。野党の代議士が一番遠慮のないことをずばずば言える立場にあり、事実言っております。だから、そういう
意味では、
審議会審議会と言われて、
審議会に
大臣はえらい
期待の模様でございますが、結局は
審議会というのは隠れみのにすぎぬ。だから、
建設省の方針が
審議会の方針を相当リードしていく。少なくとも――大きな間違いがあればチェックするかもしれませんが、方針というものは
建設省がリードしていく。そうして、それがひどく的はずれであるというようなことはあり得ませんが、もしひどくズレがあった場合にそれをチェックしていくというようなのが私は
審議会の
役割りであろうと思うのです。そういうことからいきますと、もう少し遠慮なしにずばっとこういう
委員会でものを言っていただいて、いや、おれは言ってしまったんだ、
委員会で約束したんだから、こういうような方向に進めてもらわなければ困るというくらいの、既成事実をつくるくらいの度胸と根性を持って国政に臨んでいただきたい。河野ざんのときにはわりあいにずばっと言われまして、そういう点、
委員会で相当思い切ったこともおっしゃいました。私は、やはりあなたにも、それくらいの度胸を持って、いや、こういうのがいいと思います、こういうふうにやりたいと思うというぐらいのことをおっしゃっていただかぬと、これは議論にならないです。絶えず、当たらずきわらずにうまく――ラグビーなら、じょうずにタックルを避けて走っているのがいいのかもしれませんが、やはりこういう重要な問題になったら、タックルにきた相手を突き飛ばすくらいの覚悟で邁進をしていただきたい、こう私は思うのです。
そこで、いま
大臣から、
税制よりしかたがない、
税制に
期待をしておるんだというふうなことでございますが、もう
一つ先ほどの
大臣の
お答えの中に明らかにしておかなければならぬ問題がございます。十年以内に
開発できるところを
市街化区域として
指定する、こういうことでございます。それをできるだけ広くとっておけばいいじゃないか、こう
大臣はおっしゃいます。しかし、そういうことになると、その
市街化区域に
指定したところは十年以内に市街化する、その
指定をしたものにはそれだけの義務が伴っておるわけですね。
市街化区域に
指定する、これは
宅地にこれからするんですよ、こういうことを
指定すれば、十年の間にはそこのところの区画整理をやり、
道路であるとか、あるいはせめて上水道――下水道まではこれは無理かもしれませんが、上水道ぐらいは通して、そこが完全に市街化できるというだけの
公共投資をしなければならぬ。先行投資をしなければならぬ。先行投資をやれる範囲――自分の力、力量というものをあらかじめ
考えて、この範囲を市街化します、先行投資をやります、そういうことでありますと、広くとっておけばいいじゃないかということにはならぬ。無責任にばあっと広くとっておいたが、あとは何にもやらずにほうっておくということでは、
指定されたほうはたまったものじゃありません。だから、そういう
意味においては、やはり一定の計画性を持って
指定する、そして
公共投資をやったら、その先行投資が行なわれた
土地は、その先行投資が行なわれた後数年の間にはそこへ工場なり
住宅なりがどんどん入ってくる、そういうふうなある程度の見込みを立てて区域
指定をやるべきである、こう私は思っております。したがって、この
市街化区域の
指定というものは、そうめったやたらに広い範囲を
指定すべきものでない。
指定する市町村なりあるいは
指定をする者がみずからその範囲をよく
考えて
指定すべきものと
考えておりますが、
大臣の先ほどのお説とそれから私の
考え方、さらにまた、当然しかくあるべしと、私はそのようにこの
都市計画法を読んでおるのでございますが、私の読みとの間にズレがございますので、その点をひとつ明らかにしておいていただきたいと思います。