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田中(武)
委員 ただいま
概要説明のありました
通産省関係の四十一
年度の
決算の詳細につきましては、
大臣が
出席のときに
質問することにいたしまして、去る五月十三日、五十八国会で私が取り上げました
日本国際見本市振興会のその後の問題について、若干お伺いいたしたいと思います。
この問題は、この
団体がインチキだとか何とかということだけでなくて、
通産省、ことに
中小企業庁の
中小企業、
零細企業の
指導という面において大きな問題があろうと思いますので、あえてもう一度
質問する次第であります。
そこで、
閉会中でございましたが、
中小企業庁長官からその後の
調査経過等につきまして詳細なといいますか、あまり詳細でもなかったが、
報告書をいただいたわけであります。このことは、たいへん私けっこうだと思うし、そのようなまじめな態度に対しましては大いに買いたいと思います。敬意を表したいと思いますが、その内容につきましては、いささかふに落ちない点がございますので、あえて
質問をいたします。
その前に、私が五月十三日に本件について
質問いたしましたことが若干新聞に載りまして、それを見て、この
見本市振興会――これから
振興会と申し上げますが、この
振興会の中で仕事をしておった人、その人が告白をした
手紙をよこしました。そこで、この
手紙を全文読み上げます。そうすることによってこの
団体がどういうことをしておったのか、これがよくわかると思いますので、
政府委員あるいは
政務次官もよく聞いてもらいたいと思います。読み上げます。「冠省、昨夕(十三日)の新聞にて
日本国際見本市振興会が貴下によって追及されていることを知りまして、小生一時この
団体の営業をやり、内容を知悉していますので、取り急ぎお
手紙を差し上げる次第でございます。新聞の求人広告で
国際見本市の名称に惑わされ入ったのですが、営業を続けているうちに、どうもふしぎな点が多々出てまいり、完全なインチキ
団体とわかり、早々に退職したわけです。まず、メッセージと称し、全国
商工業信用認証制度実施の選定登録手続通知書」すなわちこれであります。これには、あとでも申し上げますが、かつて申しました
大臣クラスの人も名を連ねております。この「通知書を送り、到着したころ中継員と称する者が、こちらは
国際見本市ですが……と言って電話するのです。すなわち優秀な
事業体と認められたので登録し、五カ年にわたり育成すると伝えるわけです。その後に営業の者が訪問し、あたかも
資金でも何でも貸してやると、金に弱っている
中小企業、いや全く夫婦二人で仕事をしているような零細業者から、その場で万の金をふんだくってくるのです。血も涙もないやり方です。全く詐欺です。幹部は営業成績があがらないと特訓」特別の訓練「特訓といって極意を教えると、
中小企業の弱点をつくように、すなわち
融資をする、手形を割り引く、
通産省、
中小企業金融公庫にこの
団体を構成している幹部は顔がきくので、すぐでも金を引き出してやるといった手口を伝授するのです。あまりの悪質さに幾人かを知らぬままに勧誘したものの、良心の苛責に耐えずやめましたが、こんな悪質な詐欺の知能犯を、警察は何ゆえ取り締まれないのだろうかとふしぎに思っていました。毎日、三十人からの営業員が数万持って帰ります。昨年から東京で仕事をしているそうですが、
中小企業者の血を数百万円あるいは数千万円も吸い上げていると考えられます。領収証も御承知のように税法によって印紙を張らぬ許可を得ていると申して、われわれも印紙を張らぬ領収証を持たされました。登録した後の依頼表による相談は、商工課として、(東京の場合)わずか二人いますが、これも普通の事務を主とし、ときにお茶を濁す程度に応接をしています。海外調査などまっかなうそです。紙片だけで数万の金を取り上げているわけです。前
大臣、議員の名を羅列し、鬼面で驚かして巻き上げるやり方です。議員の方々多くは自由党の議員さんのようですが、暴力団以上の知能犯の
団体によく名を貸されたものとあきれています。前に
中小企業につとめていまして、せめて
中小企業のお役に立つ仕事と思い働きましたが、ざんきにたえぬ気持ちです。この法治国家においていかに法の盲点をつくといっても、このようにあくどいことが堂々と
大臣名、議員名で行なわれるとは、あいた口がふさがらぬていです。どうぞ徹底的に追及してください。
中小企業者はわら一本にもすがりたい気持ちです。それを利用して、もっともらしい書類をつくり、そのようなことに弱い零細業者のみをねらい、吸血鬼のようなことを恥じることもなく行なっています。前に四国でも金を取るだけ取って引き払ったということを内部の人から聞きました。今度もまた岡山に事務所をつくり、成績がよいと彼らは言っているそうです。岡山市内山下六八(県庁西)(事務所所在地)電二三-七八九六。近く札幌にもつくるそうです。全国的に荒らし回るのではないでしょうか。苦しい中からだまされて金を出す
中小企業者がこれ以上ふえることのないよう、警察あるいはは脱税で税務署等へ強く調査、取り締まりを要求してください。東京事務所は」これはここに名前が具体的に書いてありますが、ここは名前だけはやめましょう。所長だけ言います。「針石所長を
中心にG
課長、Y主任」全部名前が書いてあります。「I、O、K」同じOですからその次をとって「OD」と申しましょう。「といった人たちが共同謀議で行なっています。大阪から本部長の上原という人が数回上京、督励していました。昨年末から二月ころまでの二カ月間くらいでしたが、最近はどんなぐあいかわかりかねますが、ともあれ、小生がつとめていた二カ月余の見聞であり、実際に訪問してそのあまりに小規模過ぎる業者を選び強引に金を取り上げさせるやり方に腹を据えかねていました。貴下の追及によってかかる悪らつな
団体が追放されるように御奮闘いただきますようお願い申します。資料は十分御入手のことと思いますが、小生もいつかは届け出をしようと書類を持っていましたのでお送りいたします。」これです。「乱筆で申しわけありませんが、今後の議員生活の御活躍を知人等とともに心からお祈りします。草々」この前に私が五月十三日に追及をしたことが若干新聞に伝えられたのを見て、こういう
手紙が来ております。ほかにもたくさん来ております。あるいは電話がありました。ときにはこの内部の人から何だかおかしい電話がかかったこともあります。それを一々申し上げませんが、これは一つ代表的な、中で一緒に仕事をしておった人の
手紙ですから読み上げたのです。そして先日私が提出した資料のほかにこういうのがつけてあります。それから当時私がよくわからなかったので一万四千円から五万円、こう言っておったのですが、どういうことであるのか知りませんが、一番多いのが八万五千円、それから一番下が一万四千円です。その間に幾つかのランクがあるわけです。この前に申しましたが、それじゃ
企業の規模によって、おまえのところは一番安い一万四千円だとか、一番高い八万五千円だとかいうことでなさそうで、行った印象によって、ここなら一万円しか取れない、あるいは五万円いけるということの感じで、いろいろの認定書を持っておりまして、五段階に分けて、一万四千円から八万五千円、こういう書類、その他の書類もたくさん送ってまいりました。
逐次明らかにしていきたいと思いますが、通産
政務次官、
中小企業庁長官、さらに警察庁、
国税庁、この
手紙を読んでどのような感じを持たれましたか、お伺いします。