○吉田(賢)
委員 ちょっと予定外でありますけれ
ども、せっかく主計局の次長が見えておりますので、劈頭にごく簡単に一点だけ伺っておきたい。なおこの問題につきましては、また正式にあらためまして詳しく伺う機会を別に持ちたい、こう思っております。
先年来大蔵省におきましてもだんだん御
研究になり、またことしはアメリカまで
事務官を派遣せられて御調査になり、あるいは財政
審議会にもおかけになるとか聞きました、例の
予算制度のPPBSの問題でございます。これにつきましてPPBSの導入と
厚生省の
予算の関連点でちょっと伺ってみたいと思います。
厚生省予算には、別にこれから
あとで聞くのですが、たとえば児童の養護
施設がございます。特に民間の養護
施設の食費の額の適否の問題であります。その他職員の給与の適当かいなやの問題があるわけであります。これはやはり受ける児童の立場はもちろんのこと、これを運営し
施設で
努力する人々の立場も、また国のこの種の政策の実行の上から考えましても、
基本的な一つの問題点になっておる様子なんでございます。そこで、全国に相当数できて次第に増加していこうとします養護
施設につきまして、要するに児童の福祉
施設の
一環でございますが、食費がもし栄養量に満つる程度に給与されない、組まれておらぬ、したがって、児童の体質並びに発育がよって非常に阻害される事実がある、こういうことがだんだん
指摘されておっていまになっておるわけでありますが、としますと、この養護
施設の運営の経費のうちの、いまのたとえば食費とかあるいは職員の給与というようなものにつきましても、食費のごときは栄養学的にどのようなものをどの程度与えれば何歳の子供には適当であるとかあるいは足りないとかいうことは、これはもう明らかでございます。したがいましてこの種の情報を集めるということは、これはもうたやすいことでございます。ところが現実におきまして、たとえば物価の変動ありいろいろな児童のための栄養物の価格の変動がありいたしましても、なかなかに適当な額の
予算が組まれておらぬということになると思うのであります。そういうようなことを思いますと、これは一つの例でありますが、その前提となった一切の諸条件を、特にいまも
指摘したような点につきましては、事前に十分に資料を準備してかかるならば、これは食費が足りないとか足りなさ過ぎるとか栄養に適当にあらずとかそういう問題は起こらぬ、こう思うのですがね。
それからもう一つ、たとえば老人の福祉対策といたしまして、いま定年退職後の老人たちは過剰でございますが、労働力過剰であることは国民公知の事実である。そこで職場開発の問題が爼上にのぼっておるのでありますが、これもきょうは
事務当局に伺ってみたいと思うのでありますが、これとても全国的にどのような年齢層、健康、職歴、能力あるいは適当な登録というようなものは、これは行政的に指導すれば何でもないことなんですね。全国的にこれはすぐに掌握ができる問題でないか、こう思われます。
さらにまた
指摘すると、たとえば児童遊園の問題であります。これも
厚生省所管であります児童遊園の充実というものは、これはやはり児童福祉
施設といたしましては現下非常に重要でございます。したがいましてあらゆる
意味におきましてこれも重要
施設の一つでありますが、人口分布であるとか年齢構成であるとか地域
関係というものあり、これも客観的に資料の収集なんかさほどむずかしい何年も要する問題でないと思うのです。要するにいま
指摘いたしました三つは、
予算作成査定の上におきましてもそんなに困難な、多くの資料を何年もかかって準備するという必要はない、こう思うのでございますが、こういうような
予算におきましてできるだけ早い機会に十分準備をして、そしてスタッフも養成してPPBSを
厚生省の
予算に取り入れるという
方向へ持っていってはどうだろうか、こういうふうに考えております。大蔵省としましても去年の実績がどうの、あるいは
予算要求がどうのということを単に数字の上で、机を前にしてつき合っていくというような従来の簡易な御経験というようなことからずっと進歩して適応していく可能性があるのではないか、こういうふうにしろうとながら考えるのでありますが、この点はどうでございましょうね。