○松本(忠)
委員 耳にしてないとおっしゃればやむを得ませんけれ
ども、私は具体的な事実を数件握っております。その被害者の
名前を出すことは差し控えたいと思っておりますが、これは言うならばお礼参りがある、そうなったのではその被害者がかわいそうでございますから、この席では私は
名前を申し上げるわけにはまいりませんが、たとえば鈴与にさからった者に対しては徹底的ないやがらせをやるわけです。そして、仕事の面でも精神面でも、あらゆる面から徹底的にいやがらせをするために、ある者はノイローゼになり、仕事ができなくなって、ついに破産した。もちろんいけないことではございますけれ
ども、白のトラックで運搬をやっておる、こういう業者があるとします。当然いけないことでございますけれ
ども、これを写真をとって鈴与が陸運局に送る。そのために車両の使用停止処分を受けた者が、数件あるわけです。もちろん同業の場合は、見て見ないふりをしているという場合もあるわけです。あるいは自分の下請に使っているという場合もあるわけです。そういう場合には白トラをがまんして内緒で使っているわけでありますけれ
ども、鈴与の場合は自分の配下で白トラを使って下請をさせている者がだんだん勢力が増してくると、いま申し上げたような、白トラで仕事をしている写真をとって、それを陸運局に送って、仕事をやめさせてしまう、こういうふうなことが再々あるわけであります。
自動車局長、一ぺんこの実態を見ておくべきではないかと私は思うわけです。
一つの例をあげてみますと、田子ノ浦港というのができました。これは
港湾局長も御存じと思います。この田子ノ浦港ができまして、ここでチップを水揚げしまして吉原の製紙
工場へ輸送するという
方法があります。これは田子ノ浦と吉原の距離とそれから清水と吉原の距離を
考えればへどちらが短く、どちらが長いかははっきりおわかりと思う。そこで、この田子ノ浦港では非常に便利にチップの水揚げ、そして輸送ができるような設備ができたにもかかわらず、田子ノ浦のほうではごく一部分しか扱われていない。そして大部分はいままでどおり清水港において鈴与の手にかかって、あの混雑する東海道を吉原まで運搬しているわけであります。距離が長いのですから、当然運賃も清水−吉原のほうが高いということはうなずけると思う。運賃も高いのを払い、しかも混雑に輪をかけて輸送をしている。この状況は、量が量だけに、相当な量があるわけですから、これをそのまま放置しておくべきではないと私は思うわけですが、
自動車局長はこれを改善する指導をする意思があるかないか、この点を伺っておきたい。