○福井
委員 それほど熱心に調べられたならば、もう少し
予算の請求でもして、国民にこうこうこうであったという
安全性について、
運輸省ともあるいは
関係官庁ともよく協議して、こういう過渡期にはPRをしてもらいたい。PRは
政府のどこでやるのだということをせずに、そういうような考えではなしに、それには
予算がかかる、それにはいろいろ仕事が忙しいとかいろいろのことを言わずに徹底的に知らせる、たとえばいま
原子力発電所を鳥羽のほうへ持っていこうというようなときには、何でもかんでもあぶないのだというようなことを盛んに言う。現に、オットー・ハーン号などの
建造地域に私たち行ってみても、まるであけっぱなしで、
日本の心配の事柄について
質問するのに、向こうがびっくりしておる。まるでもう予期しない不安を
質問するというようなことが、見学者にあまりにも多いのにびっくりしておるという状態でございます。ぜひ今後——
原子力局長にその責任があるとは言いませんが、
関係官庁としては特にそれに留意してもらいたいということをこの
委員会の席上で希望しておきたいと思います。現に
サバンナ号が世界各国の港を回遊するときに、一カ所だけ、つまりコペンハーゲン、デンマークで一時反対の気配があったのでありますが、デンマークは御存じのとおり、かつてはニールス・ボーアを中心として
原子力問題の
開発について世界的なリーダー格であったときもございますが、その研究所で研究した結果、
サバンナ号の
入港は一切心配はないというので、国民もこれを承知したという
一つの実例もある。そして非常な歓迎をしたということがありますので、心配だ心配だという——これは
原子力局が心配だと言っているわけではない。国民が心配だというようなことを、たまたま活字にあらわれると、それが大きく数万倍に伝わっていきますから、今後の平和利用的な
原子力の発電や
原子力船の今後の
開発についても、十分そのPRを必要とするということを私は非常に感じておるわけであります。現在
寄港した分だけを調査するということになっておりますが、領海区域以外でも、
予算を請求して、たとえばソ連の
原子力潜水艦が
日本海に何十隻いるか、保有隻数が三、四十隻あるか、アメリカのほうが七、八十隻で運航しておるのか、いま四、五十隻あるかという予想がすでについておりますが、大体太平洋にしても
日本海にしても、これが航行しておるということはまず想像にかたくない。そういうこともありまするから、そういうところまで出ていって、海洋の調査もして、しかもそのデータが安全であるということが出るにきまっておると私は予想しておる。そういうようなところまでいまの職務上の範囲でやれるとは思っておりませんが、今後やれるように
運輸省ともよく相談して、積極的に
安全性の今後のPRについて希望しておきます。関連
質問でありまするから、これでひとつ政務次官の所見をちょっと聞いておきたいと思います。