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藤田藤太郎君
若松さん、
結核予防の処理費というのは、できてから何年になりますか。菌を口から出したりするものを市町村との
関係で処理をしよう。あの当初、
結核菌というものは遺伝でない、そうして処置をしたら日本の国民の中から
結核をなくすることができるという、非常に大きな構想で
結核予防法というものを前進させたものだと思うんですね。それで、いろいろの角度から
結核の撲滅のために努力をされてきている。されてきていると思いますけれ
ども、まだ
結核は依然として
——あの当時の構想では、一年目は六百億要ったら、次の年は三百億で事済むんだ、
あとは百五十億というぐあいに、むしろ生産的な処置だから、大蔵省も賛成をして、やろうと言うているんだと。そうしてあの
結核予防法の前進処置、撲滅処置というものが私はできたと思う。ところが、その機能が十分に発揮できなかったというのは、いろいろの欠陥があったと思うのです。あの当時の
厚生省の皆さんが述べられたことを
ほんとうに真に受けておれば、
結核患者というものは、あの当時から少なくとも半分以下になっているはずだと思う。ところが、そうもいっていない。それは、
結核のなには非常に減りました。減りましたけれ
ども、あの当時、
結核予防法を改正してうまくやったときから見れば十分に発揮ができていないというそういうことの中でこれを
特別会計に持ち込んだら、どういう利点があるわけですか。たとえば、私も
療養所をよく回りますけれ
ども、先日も京都の宇多野
療養所に行きましたら、もうつぶれかけたようなと言うたら失礼ですけれ
ども、非常に病棟がいたんでいるから、新しく建てなければいかぬということでばっと建てられました。そして、ああいうぐあいにして
結核の環境をはじめとして
結核病をなおしていくという構想というものが順次進められていくところにあの法律の意義があると思うのです。いま、
特別会計にしたら、外来を含めて独算制にするということなんでしょう。だから、いま一時、金を出さなくても、そこに負債をして
独立採算制ですからやるということなのか、あなたの
特別会計というのはどういうことにそれじゃなるのでしょうか。外来をたくさんとってバランスをとりなさいということが主なのか。そうでなしに、
結核療養所を
特別会計にしたらどういう利点が出てくるのか。
一つの独立した人格にして、他の資金を、たとえば負債とかなんとかというかっこうで流入していって、将来は、利子、元利を含めて国が補給するという形をとるのか。私もおぼろげですから、十分その
特別会計という問題がよくわかりませんけれ
ども、いずれにしても、あなたの
お話を聞いていたら、八十億も百億もほしいが、二十三億しかくれぬから、
特別会計にして利便をはかるというなら、どっちかの
方法をとらなければ、独算制なら独算制でバランスがとれるという方向をとらなければ、百億もほしいところを二十三億でがまんをして処置しようといったら、結局どこにしわ寄せが来るかということを
考えなければ、経営というものは成り立たぬと思うのです。
だから、何としてもあの
結核予防法をこしらえたときの非常に高遠な理想、私たちが期待している理想というものが実現する道というものを、もっともっと努力をして、そしてもっとガラス張りの中でこういうぐあいにやるんだということを明らかにしないと、何か知らぬけれ
ども患者がいためられるように、われわれは先入的にそう思いますよ。あなたの管轄じゃありませんけれ
ども、たとえばいままで十割給付をしていたものを七割給付まで健保を下げる。それは
厚生省の省議にかけて十分していないけれ
ども、事務局案だといって時間にほうり出して、これからはこういうかっこうで
医療費を変えていくと。労使のフィフティー・フィフティーの負担に対して、経済維持というところから、
一つのファクターに
患者負担というファクターを入れて、
医療経済をもたしていうという大きな構想、のぼりがこっちで
一つ上がっているわけだ。そうしたら、
結核という国全体で処置してなおそうという構想の特別な病気、目的的にそういう処置を講じたものが、何か
医療制度全体のことの中で
結核というものを処理してしまう。何か国民にとって安心ができないじゃないですか。
だから、
藤原先生のいま明らかにしようとされている問題を、もっと明らかにどうしていくんだと。まるで
特別会計にしたらよけいぜにがもうかって
療養所の
運営がよくなるんだというような言い方をされるから、それならそれでどういうぐあいにして
おいでになるのか。病気の人が
入院している、
医療処置の費用はそれだけ減る。ほかに何がそれじゃ
特別会計になったらプラスになるのですか。
社会全体で保護し保障していかなければならんのが
結核病じゃないですか。だから、そこらあたりのことをどちらにどうしていくんだ、それでは少し無理があるじゃないかと、その個々の方針の中で無理の問題を議論するというふうにされないと、ただ私
どもが聞いているというと、
予算がないから
特別会計にするんだということだけで、私たちが具体的に
病院を見、
患者の状態を見、それは私らよりあなた方のほうがよく見ているかもわからんけれ
ども、私たちもそういう見ている
現実で、それじゃ
特別会計にしたらどれだけ
赤字地獄から次第に浮いてきてよくなるのだということがわからんじゃないですか。だから、そこのところをはっきりして、本来の姿に返って、
結核というものが、当時の予防法を出してからの処置、強制
入院をしてから、国民に
結核の病気というものがうつらない状態にまで追い込んで、そうしてこれだけの分については一般の総合
病院の中で扱いましょうなら扱いましょう、そういうかっこうにしないと、ただぼわっと置いておいて、それだけをいや
予算がつかんからとにかく
特別会計にするんだということだけじゃ、私は納得がいかぬ。だから、そこらをどうされるか。私の聞き間違いかもしらんけれ
ども、どうも明らかにしてもらわないと、やはり
患者の皆さんがお困りになる。私
どもも心配で見ていられないという気がするから、そこらを明らかにしても
らいたい。