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政府委員(川井
英良君) 先般
予算委員会で赤間
大臣が、警察、検察にまかしていると、こう申し上げましたのは、犯罪捜査については
政治的な圧力をかけないで、独立した
立場において捜査を行なわせるということが世論にこたえるゆえんだというふうな
趣旨から、警察、検察にまかしていると、こういうふうに申し上げたわけでございます。
そこで、具体的に東京に容疑があるという御指摘がございました。その東京の容疑について、警察がやるか、検察庁がやるかというふうなことについて、まだ具体的に
答弁は申し上げなかったわけでございます。私、続いて
答弁を求められまして、一連の関係の事件だと思われるので、現在、大阪地方検察庁が大阪の関係について捜査を進めておるけれ
ども、それがその発展ないしは
関連としてまたほかのほうに及ぶようなこともあるかもしれない、その辺のことについては、今日、詳細に具体的にはまだ報告を受けておりませんというような
趣旨のことを申し上げたわけでございます。
経過はそのとおりでございますが、ただいまの御
質問についての
考え方をちょっと申し上げさせていただきたいと思いますが、大阪の関係の事件につきまして、去年の夏ごろから捜査に着手をいたしまして、たくさんの証拠書類に基づいて約四カ月かかりまして、いまおっしゃるいわゆる不明金なるものを算出いたしまして、その不明金につきまして、また一々帳簿を作成しておった関係人の協力を得まして、こまかく
検討していきまして、そして一番最後に何がしかのわいろ性を持った不明金というふうなものを一応特定することができましてその特定に基づきまして、数名の被疑者と思われる人について強制捜査が行なわれたというのが現状に相なっておるわけでございます。
そこで、東京方面の事件につきまして、何庶幾らの使途不明金がある、こういうふうな仰せでございますけれ
ども、なるほど、一般的に申しまして、そういうふうなものが客観的にはあるかもしれませんけれ
ども、およそ捜査権を発動する
前提として、証拠に基づいて明確にその使途不明金を算出できるかどうかというふうなことにつきましては、これはまた新しい刑事訴訟法に基づいた厳格な証拠のもとでこれを割り出さなければなりませんので、一般的、常識的にいう使途不明金と、それから捜査当局において申しまするところの使途不明金とは、客観的には一致する場合があるかもしれませんけれ
ども、その実体においては、非常にもう認定の基礎、根拠というふうなものが、手順を踏んでまいらなければなりませんので、そう簡単にこの関係がさらにほかのほうに燃え広がっていくというふうなことにはなかなかならないのであって、その間に相当の日時ないしは手続が必要ではなかろうか、かように
考えられる点をまず一応御
了承得たいと思います。
長くて失礼でございますが、もう一点。この事件は同じ収賄事件でありましても、いままで検察庁が手がけた収賄事件とかなり趣を異にしておりまして、
内容の詳細をいまここで申し上げるわけにはまいりませんけれ
ども、伝えられるように、その
国会議員の職務関係をめぐって、ないしは、その
法案の、長い期間に
法案が
審議をされてあったというふうな事情をめぐり、また、その職務行為についての金品の贈与の時期というふうなものをめぐりまして、証拠関係の上で非常にめんどうな問題点を含んでおりますので、その辺のところが、大阪の事件がかなり手間どっている重要な原因になっておるかと思われるわけでございますので、まず、はっきりしたと一応検事が認定したものにつきまして、一応証拠に基づいて事実を確定した上で、起訴になるか、不起訴になるか、いまのところ、まだ私
どもの方面にも報告になっておりませんけれ
ども、一応そのものを見た上で、さらにその後の情勢を考慮する、こういうふうなことが必要ではなかろうかと、こういうふうに
考えておりますので、いま直ちにここでもって御
質問に
お答えいたしまして、この事件をすべてLPG関係の一切について推し進めて大阪地検は捜査を進めていく覚悟である、決意であるということを申し上げるような
段階にはまだ立ち至っておりませんので、御
了承を得たいと思います。