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大森創造君 その後私のほうで現地に出向いたわけですよ、実際に。
稗田さんや
林総裁と違うのです。そうして関係者が全部集まった。
地元側のだれがこういうことを主張したのか。すなわち、
地元側のほうでは第九次までの不足分がある。赤字の補てんをしなければならぬ。それで大体千八百万円ほどあるということを
お答えになっておりまするけれども、私のほうで調べた範囲ではこうなんだ。こんな主張をした人は
地元側にはないわけだ。事実はだれもしていないのです。
公団の
細井課長が
個々の
地主と折衝して
価格を取りきめられて、
公団側がかってに
価格を水増しして、
地主代表に
契約を押しつけたのです、真相は。これは現地全体に当たって得た結論なんです、私の。そういうことで事実に立脚しない抽象問答をしていますというと、これはわからないですよ。現地は警察のほうで動いている。そこで
調整金について、
公団側は、
業者側の俗称費目であって云々ということを言いましたけれども、これは全然違う。一例をあげますよ。四十一年五月十一日に、
公団の
東京支所の山田係長が第一
明和取り扱い分の
調整金の支払いを
地主代表の
川口幹さんに要請すべく
川口さん宅に来訪したことは事実。これは
新聞にも書いてある。そうして三菱銀行
千葉支店に
川口さんの同行を求めて、その支払いを要請したけれども、
川口さんは、
公団からの支払い
明細書がまだ
手元に送られてきていないので支払いを断わったところ、山田係長は、支払いの確認方法として、
東京支所の
青井課長に電話で支払いの可否の確認をしてほしいと述べた。
川口さんと銀行の牧支店長代理がこもごも電話で
青井課長にただしたところ、支払ってやってほしいという指示があったので、牧支店長代理と山田係長立ち会いのもとに、
川口さんは、第一
明和に一千五百二十一万八千五百円の
調整金を支払ったわけです。本年十一月の二十五日に、この
用地買収にからむ不正事件を捜査している
千葉県警捜査二課は、
公団の
青井課長と上野計画部長の二人を
参考人として
事情聴取したわけですが、はっきり事実を認めたと、これは
新聞にも報道されている。
調整金という費目はない、それは
業者の俗称である、
土地代金は
地主代表に一括して支払うので、それから先のことは関係ない、知らぬ存ぜぬという御
答弁をしておりますけれども、
公団は
調整金の
配分を知っていることが明らかなんです。知らないのは、総裁と
稗田理事だけであって、下のほうは全部知っている。これは率直にひとつお認めくださったらどうですか。
公団の設立目的達成のために、健全な姿勢で取り組むべきを、知らないというたてまえにはなっているが、事実はあなたの
部下の方は知っているわけです、全部。積極的に介入しているわけですから。
〔理事竹田現照君退席、
委員長着席〕
そこで私は、いいですか。一千五百万円という
使途不明金は
地主にいっていない。いっている部分があるが、大部分いっていない。第一
明和の
やみ手数料、あなた方の
不当支出であるということを私はここに申し上げます。同時に、いま
川口さんの
手元に残っている八百何万円の
お金、この行くえがさだかでないということ、そこで第一
明和はくれくれと言ってきている。
川口さんは出さない。もうすでに四年経過している。うちのほうはもらい分が少ないからよこしてくれという
地主もだれ一人あらわれていない。だから
稗田さんが
お答えのように、総体としてのその
土地代金の中ならば、私は一億残ろうが二億残ろうがそんなことはいいんです。私の言うのは、こういう金は
やみ手数料であり、
不当支出であるということを断定してはばからないんです。これは押し問答しませんよ。これは調べてみればわかるんだ、事実を。これは
皆さん方御存じないが、私は責任持って申し上げてもこれはいい。そのからくりは、そういう金を生み出すからくりというものの中にインチキがあるわけですよ。この段階で
質問してもこれはだめです。本
決算委員会で二、三人超党的に委員を出せば、二日間ぐらいでわかる。そこで、第一
明和と
公団の関係を調べてみたんです、どういうことなんだろうと。そうすると、
花見川団地が初めてではなくて、第一
明和会長の内田保雄さん、いまこの人は起訴されていますね。内田保雄氏が
公団の
用地買収の
仕事を手がけたまず最初は、
昭和三十五年の埼玉県草加市にあった高梨産業につとめたときに、
公団の草加の
用地買収をしたのが始まりであります。内田の仲間の話では、こう言っている、これは私の話ではないから。しかし、これはもっぱらのうわさですね。当時は連日
公団職員を接待して酒と芸者遊びに明け暮れた。ここで内田は
公団の
用地買収のもうけのからくりを覚えた。まず、高梨産業が三十七年に他の事業に失敗して倒産したわけです。そこで、残った内田が第一
明和の前身であるところの
明和興業というものを設立して社長になったわけです。会社の
事務所を永田町のホテル・ニュージャパンの中に置いて、埼玉県の春日部市の武里団地の
用地買収には主として東武電鉄の下請として働いた。で、
昭和三十八年に
明和興業を計画倒産させ、そして
明和を設立した。
事務所は
明和興業時代と同じホテルニュージャパン内である。そして神奈川県の茅ケ崎市の甘沼地区の川地
買収にかかったけれども、これは失敗に終わった。この地区の
地主数名より内田と当時
明和の常務理事であった菊池喜一という人は約三千万円をうまいこと言うて借り出して、現在に至っても言を左右にして返済していない、その金は。いいですか、これはよく聞いてくださいよ。詐欺市同様の行為なんです。この茅ケ崎市の
地主より借り入れた資金でもって
花見川団地の
用地買収に着手したんです。
公団と内田との関係を深くしたのは
——ここが問題なんです。だから、これを不当にもうけさせている。
やみ手数料というものをやっているわけだ。その内田と
公団の関係を深くしたのは、元
公団東京支所の用地課長であった寺井次郎という人、いいですか、寺井次郎という人ですよ。この元
公団の
東京支所の用地課長ですよ。これは名前書いておいてくださいよ、
稗田さん、用地課長なんだから。これは現在第一
明和の顧問をやっているんだから。それで寺井次郎が
明和の顧問になってからであるが、この寺井元課長と相前後して元
建設政務次官であった某代議士に接近して、その知己を得るようになって、この代議士から
公団の幹部に紹介してもらって、ますます
公団との関係が深くなった。当時この代議士はホテル・ニュージャパンの
明和の
事務所によく出入りして顔を出していた。何ぼ顔を出してもかまわないですが、その代議士の紹介によって
公団に出入りしていた。これは
あとで岡さんがやると思いますが、
公団に出入りした
業者は
明和だけでなくて、左近山団地、片倉町団地の
用地買収で
公団と三十二億円の取引をした五城産業社長の大作惣一氏がいる。この前、岡さんと問答がありました大作氏、この大作氏は四十年五月まで
明和の総務部長であった人物であります。このようにして
明和の内田と
公団と着々結びつきを深いものにしていった。すでに
新聞に書いてあるとおり、内田ら
明和の幹部は、三十九年秋から四十年にかけて
公団の
関東支所の当時庶務課長であった
川口氏を大塚三業地の料亭で女を世話してじゃんすかじゃんすかやっておりましたね。
お金の受け取りもあるわけです。このようにして
明和の幹部が酒と女で
公団職員をろうらくした。そこで
公団の元担当課長、しかも、これは担当課長というのは用地課長です。その用地課長を顧問に迎えた。そこでこれを見るというと、さらにおもしろい。これは
東京支所の用地課長をやった寺井次郎という人ですよ。この人がやめて
——これはどうなんですかね、第一
明和という
公団と密接不可分にある、その用地課長です。用地を買う課長が、当時の
東京支所の用地課長をやめて入ったのが、第一
明和の顧問に迎えられた。これは私は公務員法上違反じゃないかと思うのですが、こういうことはいいんでしょうか。これは私はちょっと疑問なんです。
そこでまたふしぎな物語りがある。その第一
明和に用地課長の寺井氏というのを顧問に迎えたという話をいたしました。そこでこの用地課長は第一
明和の顧問に就任して一年ぐらいたってから、この人は
用地買収について顔をきかせただけであります、担当の用地課長なんですから。それが第一
明和の顧問に迎えられてからどの程度の
仕事をやったかわからないと言っている、
地主代表の
川口さんが。そこで私がここに持ってきましたのは、顧問に迎えられた寺井次郎さんという人は、いま言いました株式会社第一
明和の
代表取締役会長の内田保雄さん、これは起訴されておりますね。この人とこういう
契約書をかわしている。どういうことかというと、「
手数料配分契約書」、「株式会社第一
明和代表取締役会長内田保雄を甲とし、」、会長の内田保雄さんを甲として、同じ会社の中ですよ、この顧問の寺井不動産
代表——寺井次郎というのは顧問ですけれども、こういう
契約を取りかわす関係上、寺井不動産
代表という名前をわざわざやったのだろうと私は想像いたします。取締役会長の内田さんと顧問との間に
手数料配分契約書というものを取りかわしている。「寺井次郎を乙とし、甲、乙間に於て、
千葉市花島町、柏井町、天戸町地先における」、これはいま問題になっている花島地区の
用地買収にからむ問題で、「日本
住宅公団所要用地売買の斡旋
手数料(以下
手数料という)の
配分について、次の通り
契約する。」「第一条甲名義にて日本
住宅公団より支払いを受ける
手数料の内、乙の取得すべき
配分額は」、いわゆる寺井さんという一年前まであなた方の下の
東京支所の用地課長をやった人ですよ、この顧問に迎えられた第一
明和の寺井次郎さん、これに「総額最低金六百万円也、最高金壱阡万円也とする。」、これをやらなければならないということになっている。うまい商売ですよ、これは。用地課長をやって、その縁故で顧問に迎えられてわずか一年の間に六百万円から最高一千万円をちょうだいいたします。片方は出すことにいたします。ところが、出さないのでいまもんちゃくが起こっている。そこで今度は、
川口幹さんあての寺井さんの手紙、拝啓から始まっていろんなことが書いてあります。これを見るというと一目りょう然なんです、からくりが。これはどういうことなんでしょうか。こういうことをしていいんでしょうか。