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田畑委員 いまの
池田委員からの御注意は
石炭局長も
十分念頭に置いて今後注意されたいと思いますが、同時に、やはりこれは
大臣も、
石炭問題がやかましい時期であることは百も
承知ですからね、この
委員会においての決議などについても十分
大臣はみずから自発的に
局長にも聞いてみる、速記も広げてみようか、こういう気持ちにならぬと、これまた
大臣の
姿勢として納得できない、私はこう思うのであります。特に私は、
国会の
委員会の決議であるという点によく頭を置いてもらいたいと思います。と申しますことは、
大臣、この
委員会の決議というのは、去る
特別国会において
石炭問題についての諸種の法律、特別会計の予算、そういうもろもろの
石炭問題についての議論をした、その集約がこの
委員会の意思として、
国会の意思としてこの十一項目に集約されておるのですよ。これは単なる
委員会の決議ではなくして、今日差し迫った
石炭問題の解決をするには、四十三
年度の予算の中では最小限この
程度のことは
石炭施策の中に取り上げてくれ、こういう悲痛な訴えのあらわれだということを、
大臣あらためて念頭に置いてもらいたいと思う。したがって、
石炭局長から
内容についてはいろいろ
説明があったのかもしれぬが、しかし、その
内容はこの
委員会の意思だということ、
国会の意思だということを念頭に置かれて、さてこの決議の趣旨が来
年度予算要求の中にどの
程度取り入れられておるかということをあらためて
大臣は御検討いただきたい、こう思うのです。そういう点から見たときに、私は一般会計予算の要求の中に、特別会計予算の要求の中で、一体新規の項目は何と何なのか、こう考えてみると、この決議の趣旨というものが正しく反映されていないことをまことに遺憾に思います。
たとえば需要の確保の面について申し上げますと、「電発
石炭火力八基」あるいは「共同火力の増設等を積極的に推進することにより
政策需要の確保
対策を強化するほか、燃焼器具の改良、普及、セントラル・ヒーティングの推進等により暖ちゅう房用炭の需要の確保に努めること。」この
一つをとってみましても、来
年度予算の中でどの
程度生かされておるのか、この問題です。ただ、最後の暖ちゅう房用炭の確保について、いろいろきめこまかな予算要求などをなされておるということを私は昨日予算要求書を見ましてうれしく思っておりますが、その前段の
需要確保についての
石炭火力の増設
問題等については、まだ議論の進行の過程とは承っておりますが、ぜひひとつこういうような面も実現できるように、
大臣この際御努力願いたい、こう考えておるわけです。あるいはまた、ことしから初めて
実施されております
石炭鉱業の
安定補給金についても、
大臣御
承知のごとく、中小
炭鉱と再建
炭鉱だけが対象となっておりますが、
大手の
炭鉱については見ていないわけです。しかし、先ほど
石炭局長の
答弁にありますように、この九月
実績の収支決算によれば、
大手の山平均
トン当たり四百二十五円の
赤字であるというような実情、そういうことを考えてみましたならば、私はこの際
安定補給金等については、中小はもちろんであるが、
大手についても考慮すべき時期にきておる。それから
金融の面を見ましても、今回の
政府の
肩がわり措置によってそれだけ個別企業の肩の荷が軽くなったから、では銀行は融資の対象として
炭鉱との取引をやってくれるかというと、先ほどの
局長の
答弁にもありましたが、なかなか融資の面において窮屈なんです。というよりも、
政府の肩がわりの機会に、この際
石炭から手を引こうというのが
市中銀行一般の
態度であるということを見たときに、たとえば来
年度予算要求の中で再建資金の予算要求額が、本年は
補正予算まで入れて八億であるにかかわらず、わずか三億の要求しかやってない。しかも大蔵省はこの面においてなかなか難航しておる、こういう実情を私は見ておるわけでありますが、この際、ひとつ
大臣はほんとうに
石炭問題について真剣に取り組んでいただきたい、こう思うのです。聞くところによると、次期自民党総裁の本命候補といわれておる人が
椎名通産大臣であるということを、われわれはときたまものの本で見ることがありますが、それだけに大もの
通産大臣がここにすわられたということで、われわれも非常に力にし、たよりにしておるわけでございますが、どうぞこういう問題については、繰り返し申し上げますが、この
委員会における
国会の意思を十分くみ取られて最大の努力を払っていただきたい。このことを率直にひとつこの際決意のほどを聞かしていただきたいと思います。