○
田中(武)小
委員 ドル防衛ということに対して、
日本をはじめいわゆる
自由主義国家といわれる
諸国がこれに協力するという体制はあるようですが、たとえば、
フランスの
ドゴールのごときは、はっきり言っておりますね。こういう不安なときに何も
ドルは必要ない、金を買ってためておくことが国のためであり、国民のためだ、こういうようなことを
ドゴールは言っておる。そういう面から見ましても、それからまた、
アメリカの金一の
保有量は三十年来の底をついたというか、最低−になった。したがって、
通貨に対して二五%の
準備をしておかなければならぬという法律があるようですが、これも少しあやしいのではないか、金の
交換を停止せざるを得ないのではないかというような情報もあるわけです。いまここで、絶対的に金が
不足になればどうだということをあなたと
議論しても、あなたは
大蔵省の
立場でそう言うだろうから、らちがあかないと思います。しかし、
ドルが不安であり、それによって金の買いあさりが続いておる。ことに
ヨーロッパ等におきましては、そういう
通貨の不安のときには、
個人としても金を買って、それが財産の貯蓄といいますか、
日本でいえば
銀行に預けるかわりに金なりダイヤモンドを買うという風潮があります。この
通貨の不安が続くならば、ますますそういう
個人保有というものもふえてくるのではないか。そういうようなことから
産金政策は急がなければならぬという観点に立っておりますので、
国際金融ということについてこれ以上
議論をいたしましても
平行線をたどるのではないかと思いますので、この
程度でおきますけれ
ども、あなたは
大蔵省の
立場からだろうが、金に対して少し甘過ぎるのではないか、このような
感じを持ったということだけは申し上げておきます。