○板川
委員 その事実は、うちの近所の
東京電力につとめておる人で、被保険者であるということを承知の上でそういうことを言う医者もある。だから、しかるべき機会にしかるべき指示をしてもらいたい。こういうことを要望しておきます。
それから
自動車の
構造上から予防
対策というものが必要だ、これは渡辺
委員も触れられましたから、私は簡単に言います。
第一は安全まくらです。いま市販されているのは、ある意味ではアクセサリーで実効はない、こう言われております。事実私の身近な者があれをやっててむち打ち症にかかった。ですからひとつ
運輸省あるいは
通産省両省で話し合って、やや
安全性の
——それはどんな追突でも防げるというわけじゃないですよ。しかしある種のスピードでぶつかった程度までは追突
事故によるむち打ち症というものを回避できる、こういうような考慮を払う必要がある。たとえば第一は安全まくらの
整備。それからバンパー、あるいはシート、
安全ベルト、テールランプ、こういうところに私はくふうをこらす必要があると思うのです。たとえば日本の
自動車の輸出は、全体の生産の一割、その四割近くがアメリカ。だから全体のわずか四%ですが、そのアメリカで
自動車の安全上の基準ができるといえば、日本のメーカーはまっ先にそれと取り組んでいきます。しかし九割を占める日本の
国民の
安全性というものに対して、あまり真剣な研究もしておらないような感じがする。いまの安全まくらでもそうであります。これをつくっておるのはみんな中小企業、そしてかっこうだけよくつくっておいてぶつかっても何にもならない、ひん曲がってしまう。それでも何か万が一ということでやっておりますが、こういうものをもっと権威あるものをつくって奨励するように
運輸省、
通産省はやってもらいたい、これをひとつ要望いたします。
それからバンパーで、これも渡辺
委員が触れられましたが、衝突する場合には一番初めにバンパー。ところが国産
自動車のバンパーの高さを調べてみましたら、みんな違いますね。前とうしろが違っておったり、高さが違っておったりして、食い違いがあります。トラックと小型乗用車で同じ位置にしろとは言いませんが、同じ乗用車、二千CCクラスの車なら、同じ高さに統一をするような
方向を考えたらどうですか。ヨーロッパ方式あり、国連方式あり、あるいは米国方式あり、高さがそれぞれ世界各国でも乱れておるかもしれません。しかし日本ではCCで言うならば二千CCの場合には前後はこの高さ、三千CCをこえる場合にはこの高さ、そうでなければアメリカの
自動車も入れない、こういうことを言ったっていいと思う、アメリカはやっているのですから。だからバンパーの高さを統一する必要がある。いまみんなそれぞれ違っております。それともう
一つは衝突、追突の場合に、バンパーが一番最初の接点。だからこのバンパーを、私はしろうと考えですが、たとえばゴムのようなもの、かっこうが悪ければゴムのまわりにああいう鉄板をメッキしたものを巻いてもかまいませんけれ
ども、ゴムのようなものである種の衝撃は吸収できる。こういうような、高さを統一する、こういうくふうがあってしかるべきじゃないか。それからたとえばシートの問題でも、うしろから追突をされた場合に寄りかかりのシートが、ある力が加わればある角度までは倒れる、普通は倒れないけれ
ども、ある力が加わったらうしろへ何度か倒れる。うしろの人の足をけがさせるようではいけませんが。あるいは座席のいす、すわっているシート、これが前に出る。こういうような、安全に対するくふうというのがこらされていいんじゃないか。そうすれば
相当部分のむち打ち症というものが回避できるのじゃないか。こんなことは実はだれでも考えていいことだと思うのです。しかし日本のメーカーがそういう問題をあまり取り上げてないというのは、需要者の九割を占める日本
国民の生命の安全というものに気を配ってないのじゃないか。わずか四%のアメリカ輸出に対しては目の色を変えて取り上げる、さっそくそれを実行する。しかし九割を占める日本
国民の需要、これに対する安全というのをあまり取り上げないで、ないがしろにする、こういう点は問題ですよ。
それから、
安全ベルトもそうであります。どの車でもつけなければいかぬというふうに指導したらいいのではないか。さらにテールランプでも、ある程度の明るさで、前が停車したなということがぱっとわかるようなことも一考を要するのではないか、こう思うのです。これはしろうとがちょっと思いついた問題だけであります。しかしこういうものをやれば、私はむち打ち症というものは追突があった場合
——追突が全然ないというわけにはいきませんから、あった場合に
相当部分の生命の安全が
確保されるのじゃないか、こう思うのですが、これに対して
運輸省、
通産省はどう考えますか。