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阿部竹松君 いま懇談の中で
局長がおっしゃった
予算がきまってからということなんですが、
予算がきまってしまったら、もうわれわれの
意見について、いままで池田さんが通産
大臣の当時、佐藤さん、三木さん、何にもならぬわけですよ。これは膨大な
予算で西田理事も心配しておるようですが、私も去年の
石炭予算獲得ということで、野党の
委員として行っていいかどうかわかりませんが、
吉武先生とか西田先生と一緒に行って、野党であっても国政に参画しておるということで
石炭の心配をしたのですが、この
予算書を見せていただいたんですが、これが一〇〇%獲得できるかどうかは別として、一銭もふえておらぬ、一銭も。金額、
数字を見ると確かにふえておりますよ。しかし坑道掘進にしても資材費が高くなっているから、結局何メートルどれだけでできるかということになると、単価がふえていって延長率はほとんど変わりがない。それから、買い上げ価格のワクがふえておりますが、
炭鉱をつぶして買い上げたところで、
石炭産業のあれだ、産炭地の振興だといっても何にもなりません。かえって逆効果です。ですから、私は、
予算決定前にひとつお願いというか、申し上げておきたいのだが、鉱害等を見ても、北九州は、御
承知のとおり、鉱害などは農林省か
建設省でおやりになってもらったらどうなんですか。鉱害、あれはちゃんと内閣法の定めに従って、国土保全とか何とかいうことは
建設省、農林省でやることになっております。もちろん戦争中から通産省のほうも
関係して、
石炭と関連があるわけですが、河川でも何でも見てごらんなさい。農林省も
関係し、
建設省も
関係し、みんなでお金を出し合ってやっています。その分を一これは最終的には
大臣折衝になるかわかりませんけれ
ども、ある
程度今年の末、十二月三十一日ごろまでは
局長さんがおやりになるのでしょう。そういうことであるとか、あるいは
労働省関係の
予算がこれに入っているわけです。端的に言えば、何で労働省の
予算を——通産省のほうのもちろん
特別会計というか、ワクがあるために入ったのでしょうが、何でこれを持っておらなければならぬのか。これがあるために膨大な
予算に見えて中身が一つもないわけです。去年と同じ、ほとんど変わりがない。物価高によってプラス・アルファがついているくらいで、そういうことを考えてみれば、
予算がなければ何ぼここで行政
指導しますと言ってもだめだと思う。そういうことで
予算獲得はなかなか困難であるけれ
ども、ぼくは格段の努力を払っていただきたいということをこの際特に申し上げておきたい。これはさまってしまったら何ぼ言ったってだめなんだ。ですから、その
予算があってこそ行政
指導とあわせて、それぞれ
石炭の全国統一化をはかりながら、あるいは地域別にやるものか、あるいは流通機構を一元化するものか、ちょっとやそっとの
予算じゃできぬわけですから、そういうところから
予算を持ってきてやらなければ、ここでのんべんだらりとやっても何にもなりません。ぼくの言い方は極端ですが、そのくらいやらなければだめだよ。いままで何年かやってみたが、われわれはいやなくらい言ってきた、もう言いたくない。ここで去年の
速記録を読んでごらんなさい、おととしのを読んでごらんなさい、四年前のを読んでごらんなさい、同じでしょう。こういうことは
大蔵省の政務次官になられる二木先生が来ているから言いにくいのですが、
大蔵省の役人
どもが目をつけて、ちょっと待ったということで——。仲よしクラブで今日までやってきた、それがよかったか悪かったかわからぬけれ
ども、
大蔵省に聞こえては悪いといって、目をつぶってしまっちゃ何もなりません。たとえば今度一千億の金が出たでしょう。二千億に対する一千億ですから、払うときには半分になるでしょう。しかも
大蔵省の青年将校と会って話をすると、君のところに金を持っていって、金を出したとたんに山をつぶしてしまったじゃないか、これな先ほど
吉武恵市先生の
報告があった大
日本炭鉱、三億六千万金をもって、これは
石炭産業を振興するための金なんでしょう。銀行にやる金じゃなかったのでしょう。それをあなた方おきめになった。そんなことをやって、
大蔵省おこるなと言ったって、あなた方心臓強いから、すらっと御答弁できるかもしれませんけれ
ども、われわれはできませんよ。ですから、これはあなたに集中するようでぐあいが悪いが、
熊谷さんは政務次官になられて日が浅いから御答弁いただこうと思わないが、最前問題になった
保安局の前に、
石炭局をなくせというように新聞に出た。
石炭局をなくして鉱山局と一緒にせい、
石炭局の存在なんか認めておらぬ、これは別に中川
石炭局長の手腕、力量の話じゃない。
石炭というのは万事終われり。一千億金出した、
特別会計をつくった、まだ別に問題があるか。
石炭の問題をよそに行って話して、
石炭たいへんなんだと言っても、いや
石炭なんて何言ってるんだという調子です。特にここらあたりを
委員長に時間をさいていだだいて、これは私があとで言ってもだめですから、十分にあなたに努力していただかなければならぬし、やがて
大臣とお会いしてお話申し上げておきたいと思っております。
その次に、
西家保安局長さん、
保安センターを
常磐につくるわけですね。去年のいまごろは森さんという人が
保安局長だった。ちょっとあたたかくなったら、ここにおられる
石炭局長の中川さんが、
保安局長、一年間に三人も
保安局長がかわった。こういう点を見ても、いかに
保安を重視しておらぬか、名前が出てくるのでぐあいが悪いが、一年に三人も
保安局長がかわって、どこに鉱山があるのかわからぬうちにかわってしまうから、何ぼ東京大学を首席で卒業した人でも困難だと思う。たびたび
保安局長がかわっているからそんなところ要らないということになるんです。ぼくも農林
委員になっておったら、そんなところつぶしてしまえ、蚕糸局をなくせと言ったかもしれませんけれ
ども、ぼくはそういう点について、これは余談ですが、去年は九州と北海道につくります、二個所つくります、九州はことしやります、北海道は本年、来
年度にかけてやりますと、ところが、まだ北海道なんか雪が二尺も降ったからできぬ、来
年度もできないでしょう、
予算措置を講じてといっても、しり切れトンボじゃないですか。たくさんやられるのはけっこうだ、ぼくも大賛成ですよ。しかし、一つも
完成せぬうちに
予算措置でこっちもあっちも総花的にやるということはどうも賛成できない。どうして集中してせめて一個所だけでもりっぱなものをつくるということをしないのですか。
計画は二カ所あるわけですから、どうしてそういうところをおやりにならぬのですか。そういうことをぼくは去年森さんから答弁承って、その次に中川さんに、どうしたんですかということを口をすっぱくして申し上げたことがあるわけです。それができてない。また
予算は新しく
要求しておるけれ
ども、片方のほうは
石炭経営者が金を出せといって、
石炭経営者と話し合いをやっておるわけです。
経営者は出しましょうということになっておっても何か渋っておるわけです。
石炭経営者に金を出せというようなことを言わなくても、全額政府の金でやったらどうなんです。そんなことだから
炭鉱は爆発ばかりしているわけです。ここらあたりを真剣に考えていただかなければならぬと思うので、特に
予算について、私
ども野党議員であるけれ
ども、やはり国政に参画している以上は責任があると思っておりますので、まあにがいことを申し上げたんです。もうこれは終わってしまったら私は言おうとは思いません。いかに行政
指導でやるといっても
予算がなかったら何もできないんです。そういった点を十分考慮していただきたい。また古武先生とか西田先生のお供をして
大蔵省に行くことになるかもしれぬけれ
ども、これは与党の議員でも一こういうところで言う
筋合いのものではないかもしれぬけれ
ども、格段の手当てについて特に私は
要望を申し上げます。