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岡三郎君 全部そろっておるか、そろっていないかは、議題として
委員部から連絡を受けて、本日大森君が逓信運輸協会の件について
質疑をするのだ、こういうふうに連絡にいっておるときに、手元に書類があるべきはずのものが、そろっているか、そろっていないかわかりませんけれ
ども、あります——私に言われていま初めてあなたは、ございますと言ったのです。それまではあるのかないのか、さっぱりわからないことを言っておる。書類はそこにあるんじゃないですか。私はそういう点について、これは前の共和製糖と同じように、質問に対する答弁の姿勢というものは、まことにいいかげんだと思うのです。あるならある。ないならない。これだけあるはずだと言うのに、まるで自分が所管しているのにだれかが所管しているような、そういう無責任な私は答弁のあり方というものについては、これは先般、
亀田決算
委員長が
政府に対して厳重に注意を喚起したばかりです。われわれの質問は、いま大森君が急いでいるけれ
ども、時間の制約がある中で、不審であるからやっているわけですよ。この短い時間に対する答弁としては、まことにずさんである、無責任である、私はそういうように思います。そういうようなことから考えていくと、私は亀岡副
長官に言いたいのですが、どういうように閣議が
決定したかどうか別にして、この逓信運輸協会の寄付行為、これは会社の定款に当たるものです。こういうものの二十条によれば、
理事の任期は三年、任期満了後といえ
ども、後任者が就任するまでその職務を扱うとなっているわけです。そうするというと、生きているならば当然辞職願いが出て、そうしてその後任者が
決定するまでは、あくまでも当初の
理事が
理事として職務を執行するようにこの協会の寄付行為、これは定款に当たるものですが、その中の二十条に明確に書いてあるわけです。したがって、私はここで何を言いたいかといえば、この協会に対する監督が十七年間もほとんど行なわれていないという、この事実は、やはり郵政とか運輸の大ものが、先輩が
理事ということで名前を連ねておるということにやはり問題があったのじゃないかと思う。大ものがおるがゆえに、その
機関に対して忠告めいたことを言うと、何か差しさわりがあるんじゃないかというような、そういうことから、この十七年間放置していたものが、小島徳司なるものによってこれが悪用されつつ、現状においていま審議されているというように思うわけです。そういう
意味において、やはり監督官庁というものは、そういうような小島徳司にこういう
機関が、法人が悪用されるということについて、それによって中小企業者が目をくらまされて多額なる金をシーサイドホテルあるいはドリームセンターか知らぬけれ
ども、そういうものに金を集めさせるための
一つの大きな便宜供与というものについて、これが登場してきているというところに私は大きな問題があると思うのです。いいですか。そういう点において
佐藤総理の、当時は総理ではなかった
佐藤榮作代議士の責任というものも私は売れぬと思う。そういうようないいかげんなものならば、当然これは明確にカットして、これを消滅させるなら消滅させるということをやっていかないと、そういうことをやはりはっきりしないために、これが幽霊のようなものが生き返って登場してきている。しかも、それによって中小企業者がたいへんな金を巻き上げられて、これがすでに倒産して、現状においてその償還がなされない。しかもその中において、いま大森君が言ったように、増田防衛庁
長官が、この小島徳司なる観光会社に対して融資あっせんをするということ、あるいはいま触れられておらぬが、川島正次郎氏が箱根のドリームセンターの開所式の四月一日の日に、わざわざ自分の元の秘書であった
根本米太郎氏というのが中央観光の重役をしておった、そういうコネがあったのでしょうが、前に副総理の川島正次郎氏が箱根の強羅のドリームセンターの開所式に行ってほめたたえているわけです。ほめたたえている。これはまことに有意義であるし、りっぱな仕事だと、しかもそのあとにおいて、小島徳司なるものがいろいろと宣伝用のものをつくって、その中に川島正次郎氏を顧問というような名前に振りかえて、そうして中小企業者のところから多額の金を巻き上げて、すでにこれは
計画倒産のような形になっておる。私はこういうような面について、その問題は単なる
一つの金融の問題とか、あるいはいま言ったような問題でなくして、
根本的に言って、やはり政治姿勢として、これは前に大きな問題がやはり
東京で起きましたね、
東京大証の問題ですか、
東京大証の問題も、これも多額なる手形を振り出して、不渡りにして、そうして暴利をむさぼって、大衆庶民に迷惑をかけて、そうして、しかもそこに堂々と自民党の有力なる
大臣その他が列席して、そうしてこれをほめたたえて、有能なるいわゆる人物である、近代まれなる事業家である——ここに大衆をごまかすというところの大きな穴がある。そういう財団法人とか、いま言ったような人々まで融資あっせんをするとか、いろいろな角度の中においてその事業というものを助長することによって、大衆に大きなそこに落とし穴というものをつくっている。この政治の実態というものについて、私はやっぱり大きな責任があると思う。だから私は、
佐藤総理なり、その他やはりこの問題については
政府自体が、昨年来黒い霧問題に関連してえりを正すと言った。ところが、政治資金規正法を扱ってみれば、まるで過去に何にもなかったようにこれを弊履のごとく捨て去って省みない。しかもいまここに再び——これはほんとうに
佐藤総理としてはかすり傷ですよ。かすり傷だけれ
ども、具体的にそれを悪用して天下に堂々と中小企業の零細なるものの金をしぼり上げていくという、この事実の中にやはり事態というものを、明確にこの政治姿勢としてその問題を正していかなければならぬ問題があると思うのです。私は、そういう点でいま亀岡さんは、総理がいかにも兼職しておらぬということを言っているけれ
ども、定款上から見ても、この逓信運輸協会が八月一日やめたといっても、これは現在いわゆるやめたといっても、現在清算
段階に入っているわけですよ。いいですか。取り消したってすぐ取り消しができるものではない。財団法人というものは清算というものがあるわけです。その清算
段階において、役員というものは清算人として残るというのが社会通念です。そういうものについて、はっきり私が言ったように、いま亀岡さんの答弁では納得できない。そういう答弁ではなくして、いま言われたことは、そういう登記所に書いてある字が本物かどうかということではなくして、私はそういう人間だから何をするかわからぬと思う。そういう形の中で実態としてそういうものに利用されるような、そういう財団法人逓信運輸協会というものが、全くいまの政治の
一つの大きな象徴として、これはやはり追及されるべきものだと思うのです。これはわれわれが財団法人をつくってやってごらんなさい。何にも書類も出さなければ、財産目録も出さなければ、何にも知らなければ、すぐ呼び出されて、一体おまえたちは何をしているのだ、取り消しますよと、こういうふうに出てくるのがいまの現状だと思う。ところが大ものがそろうというと、まるで十七年間睡眠法人というようなことで答弁しておって、まことにけしからぬ。何が睡眠協会なのか。財団法人睡眠法人とかいって、そういうばかげたものを持っているということ自体が、いまの政治の大きな問題です。そういうことをしてしゃあしゃあとして、書類かあるのかないのかわからぬ——私は以上で終わりますが、これは絶対にはっきりしてもらわなければ困る。