○坊国務大臣 去る九月八日の当院本
委員会におきまして、河野
委員からクロレラヤクルトにマンガンが含有しておるじゃないか、もしマンガンを入れておるというようなことであるならばこれは大問題である、これに対する厚生大臣、厚生省の所見及びこれに対する
措置いかん、こういう趣旨の御
質問があったわけでございますが、これに対しまして、私は早急にその
実態を
調査いたしまして、そうしてしかるべき
措置をとりたい、なお
調査の結果につきましては当
委員会に御
報告を申し上げる、こういう御
答弁を申し上げておったわけでございますので、本
委員会の席をかりまして、その
実態調査の経過及び結果について御
答弁を申し上げます。
ただいま申し上げましたとおり、去る九月八日衆議院社会労働
委員会におきまして、河野
委員から乳酸菌飲料ヤクルトにマンガンが多量含まれているのではないかとの
質問がありまして、私から、
実態を
調査いたします。なおその結果は御
報告を申し上げます。こういう御
答弁を申し上げたわけでございますが、すでにこれよりさき九月七日に、厚生省といたしましては、河野
委員からの御
質問もあるやに承りましたので、これは慎重を期してさっそく
調査しなければならないというので、九月七日にヤクルト検液工場所在の十二都道府県に
調査方を電話で指示をいたしておったわけでございますが、そこで河野
委員からの御
質問もありましたし、九月十二日に、去る九月七日の
調査方指示に対して、さらに
調査結果
報告を急ぐようにと重ねて指示をいたしたわけでございます。そこで、同九月十四日、厚生省係官をさらに
日本クロレラ株式
会社に派遣いたしまして
現地調査を行なった、こういうわけでございます。
以上のような
調査の結果判明いたしましたことは、まず第一点といたしまして、
日本クロレラ株式
会社において、クロレラの培養のため、栄養素として微量のマンガン、鉄、銅、カルシウム等を使用していたことが判明いたしました。クロレラ培養に際してこういったようなものを使っていったということが判明しました。
第二点として、ヤクルト原液製造工場ではマンガンを添加していないことを
調査の時点において確認いたしました。
第三点は、マンガンの検査結果は別記のとおりでございますけれ
ども、製品クロレラヤクルトについてのマンガンの含有量は、水道法による水道水の許容量〇・三PPMでございますが、この水道水の許容量以下であって、衛生上危険がないということが認められたのでございます。
第四点といたしまして、過去にマンガンを添加物として使用していたかどうかにつきましては、
調査の範囲内ではその事実を確認することができなかったのでございます。なお厚生省当局といたしましては、司法権を持たないので、過去にさかのぼってその真偽を追及して確認することはできなかったわけでございます。
そこで、九月十九日でございますが、当時の舘林環境衛生
局長がこの結果を、
委員会が開かれておりませんので、とりあえず
質問者たる河野
委員に御
報告いたすべく議員会館に参上いたしましたのでございますが、河野
委員御旅行中でありましたので、私から環境衛生
局長にとりあえず旅行先に御
報告を申し上げるように指示をいたしまして、指示をさせたような次第でございます。
以上がヤクルトに対する厚生省
調査の経過及び結果でございます。
なお、第二点といたしましては……(本島
委員「
委員全体が心配しているこういう与野党的な問題について、そんなことはおかしい」と呼ぶ)あとで御
答弁申し上げます。第二点でございますが、今後の
処理をどうしていくかということでございますが、いま申し上げましたとおり、過去においてマンガンを製造工程中に使用していたかいなかについては確認できなかったのでございますが、製造工程中にマンガン等の有毒な物質を添加物として使用することは、これは食品衛生法第六条違反でございますので、このようなことのないよう十分指導するとともに、乳酸菌飲料業界に対し随時立ち入り検査をするなど監督を強化してまいりたい、かように考えております。
また、過去において製造工程中に使用したかいなかの件につきましては、これ以上の
調査はできませんが、
関係の都道府県に対し、食品衛生監視員をして原液製造工場に立ち入り検査をでき得る限り行なうよう指示するつもりでございます。
なお、河野
委員にだけという
お話でございますが、私が御
答弁申し上げたのは、
調査の結果
委員会に御
報告申し上げる、こういうことを申し上げたのでございましたが、とにもかくにも御
質問の河野
委員には、詳細は別といたしましてごあいさつは申し上げなければならない、こういうことを指示いたしまして、当時の環境衛生
局長を議員会館に参らしたというような次第でございますので、御了承願いたいと思います。