○藤田進君 関連。何か市販をしているので、なに大したことはない、お前ら何を言うかというものの言い方ですがね、これは認識不足ですよ。二十年前の第二次世界大戦に至るまではどうでしたか、
わが国の五万分の一は参謀本部、それから海図については水路部、グリッドとか何とかいうけれども、当時そんな英語なんか使っていなかった。たとえばコンター・ラインね、これは等高線といっている、いま水については等深線とあなた言っている。まるっきりもう
アメリカになりきっている、
アメリカナイズされているのだろうが、要するに方眼目ですね、あなたがグリッドと言っているのは。これは作戦上絶対必要なんです。一旅行者である場合は、
自分の位置を定める場合に東経何度、北緯何度、そんな必要はないのですよ。それは航海なんかすれば別ですが、いま主として陸地部の地図について論じている。これは作戦用兵の場合に、各部隊に指令をし、伝令をする位置を定めるためには絶対必要です。あなた、番号打っているでしょう、東西なり南北なり。そうすると、
自分の位置が出るのです、これは。さらに自衛隊に行ってみますと、落下傘の落下可能地域、これが部隊によっては黄色く塗ってあったり、そういうふうにきちっと軍事的に不可欠なものなのです。ですから、かつて軍がこういう大切な地図の作製の衝に当たっていた。聞きますが、NATOありするけれども、おそらく私はまだそこまで調査しておりませんが、
日本ほどストリップになって、これは
日本語で言えば裸ですし、こんな国がありますか。これは軍事基地を提供すれば、その基地内の詳細な高低なり地形なりというものは、これは貸与を受けているものがつくるでしょうけれども、いまここで立ち話で聞けば、参謀本部のかつての五万分の一、これはもう誤謬だらけです。実際の実務をやった人ならわかるのです。たいへんなこれはもう間違いなんです。これは、三角点が各地にあって、山から大体目の子で見てコンター・ラインを書いたりしているものですから。しかし、いま聞けばそれを全部誤謬の補正をしたというのでしょう。補正してあるのです。近代戦で原爆、水爆がどこへ落ちようが、
日本で四発ぶち込んでおけば
日本は蒸発すると言われておるのですから、谷間だろうがどうでもいいというものですが、しかし、こまかな作戦になりますと、やっぱり落下傘部隊がどうだとか、あるいは広島のほうが原爆がいいのか長崎がいいのか、米軍だって論議しているのでしょう、落とす前に。ですから、こういうことは軍事的な面と何ら
関係がないとは言えない。であるからして、交換公文を読みますと、重光
外務大臣との間に
協定ができている、軍としてのですね。この辺は十分認識して、
日本の役人である以上はやってもらわなければ困る。一体どの辺まで
日本を裸にして提供するのか、地図ではわかった、聞きたい。それで、類似の
協定のあるNATOとか、あるいは日韓、日タイ、おそらく日韓、日タイは
日本と同じかもしれませんよ、ストリップになっているのかもしらないが、これも含めて。それからNATOについては、一体フランスなりドイツなり、こういうところが
日本と同じような
協定があり、かつその地図を提供するようなことに、なっているのか。外国の事情も知らないで
日本だけイエスと言ったってそれは通りませんよ。これは見ますと、一九五五年ないし六〇年ごろの話だというのですね。いわゆるGHQ等のパージの余波を受けて戦々恐々たる中で、もう何でも言われたとおりにした時代だと思うのです。これについてはひとつ
外務大臣でよろしいし、三大臣おられますから、わかった人でいいですが、いまの類似な共同防衛体制のあるところで、
日本ほどストリップになっているところがどこがあるのか、お聞かせいただきたい。