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1967-02-17 第55回国会 参議院 本会議 第2号 公式Web版

  1. 会議録情報

    昭和四十二年二月十七日(金曜日)    午前十時三十三分開議     ━━━━━━━━━━━━━議事日程 第二号   昭和四十二年二月十七日    午前十時開議  第一 内閣総理大臣指名     ━━━━━━━━━━━━━ ○本日の会議に付した案件  一、故議員草葉隆圓君に対し弔詞贈呈の件  一、故議員草葉隆圓君に対する追悼の辞  一、故議員松本治一郎君に対し弔詞贈呈の件  一、故議員松本治一郎君に対する追悼の辞  一、常任委員長辞任の件  一、常任委員長選挙  一、特別委員会を設置するの件  日程第一     —————————————
  2. 重宗雄三

    議長(重宗雄三君) 諸般の報告は、朗読を省略いたします。      ——————————
  3. 重宗雄三

    議長(重宗雄三君) これより本日の会議を開きます。  議員草葉隆圓君は、昨年九月二十日逝去せられました。まことに痛惜哀悼の至りにたえません。  同君に対しましては、すでに弔詞を贈呈いたしました。  ここに、その弔詞を朗読いたします。    〔総員起立参議院議員従三位勲一等草葉隆圓君の長逝に対しましてつつしんで哀悼の意を表しうやうやしく弔詞をささげます      ——————————
  4. 重宗雄三

    議長(重宗雄三君) 木内四郎君から発言を求められております。この際、発言を許します。木内四郎君。    〔木内四郎登壇拍手
  5. 木内四郎

    木内四郎君 議員草葉隆圓君の御逝去は、まことに痛恨にたえません。同僚議員といたしまして、つつしんで深く哀悼の意を表します。  草葉君は、明治二十八年、福岡県柳川市にお生まれになり、大谷大学御卒業後、社会事業に献身されておりましたが、昭和二十二年、第一回参議院選挙に御当選以来、立法、行政両府にわたり、数々の要職につかれて活躍せられました。  すなわち、参議院においては、党の国会対策委員長として、また、本院の議院運営委員長外務委員長及び安保条約特別委員長等として重きをなし、すぐれた政治家の資質を遺憾なく発揮され、同僚諸君の敬愛を集めておられたのでございます。  また、昭和二十五年、外務政務次官に就任されましたときは、講和会議全権顧問として、当時の吉田全権を助け、また、昭和二十九年には、厚生大臣として、よくその職責を果たされたのであります。  こうした数々の御功績により、一昨年春の叙勲の際、勲一等瑞宝章の栄誉を受けられたことは記憶に新たなところでございます。  顧みますれば、一昨年秋には、日韓条約審議のため臨時国会が開かれ、委員会、本会議が連日にわたりまして続行されましたが、草葉君は、日韓条約等特別委員会の理事として、委員会運営等に元気一ぱい活躍しておられたのでございます。当時の同君面影を、いまなお、まのあたり見るような気持ちがいたすのでございます。それからわずか一年余り、今日、もはや再び同君と相まみえることができないのは、まことに感慨無量のものがございます。  承れば、草葉君は、日韓国会後健康を害され、東大病院及び聖路加病院に入院されるなど、せっかく御加療中でありましたが、そのかいなく、昨年九月二十日、遂に幽明境を異にされたのであります。  国事ますます多端、人格識見ともに高邁な同君のごとき、すぐれた政治家活躍に期待するところ、ますます大なるものがあるこのときに、同君が御逝去になられましたことは、御遺族にとってはもとより、広く邦家のためにも、まことに大きな損失でございます。返す返すも痛恨にたえません。  ここに草葉君の御霊に対し、つつしんで哀悼の誠をささげ、心から御冥福をお祈り申し上げる次第でございます。(拍手)      ——————————
  6. 重宗雄三

    議長(重宗雄三君) 議員松本治一郎君は、昨年十一月二十二日逝去せられました。まことに痛惜哀悼の至尊にたえません。  同君に対しましては、すでに弔詞を贈呈いたしました。  ここに、その弔詞を朗読いたします。    〔総員起立〕  参議院は多年わが国民主政治発展のため力を尽くしさきに参議院議長として憲政の発揚につとめ特に院議をもつて永年の功労を表彰せられました議員松本治一郎君の長逝に対しましてつつしんで哀悼の意を表しうやうやしく弔詞をささげます。      ——————————
  7. 重宗雄三

    議長(重宗雄三君) 河野謙三君から発言を求められております。この際、発言を許します。河野謙三君。    〔河野謙三登壇拍手
  8. 河野謙三

    河野謙三君 本院議員・元副議長松本治一郎君が逝去されました。ここに諸君を代表いたしまして追悼の辞を述べなければなりませんことは、私の深く悲しみとずるところでございます。  顧みれば、松本君は、新憲法下参議院の発足と同時に、初代の副議長当選せられ、民主的な参議院制度推進のため、大いに力を尽くされました。その職務遂行にあたりましては、常に厳正にして公平、今日見られるような議院のルールと紀律の確立は、実に当時の松本議長の御尽力に負うところが多いのでございます。はからずも、私は、ただいま副議長の職にありますが、いまは亡き松本君の面影をしのび、その大いなる功績を思いつつ、感慨ひとしお深いものがあります。  松本君は、昭和二十四年二見、連合国司令部覚え書き該当のゆえをもって、不本意ながら一たん公職を退かれましたが、その後、輿望をになって再び参議院議員当選され、以来、前にも増しましてお元気な姿で、民主政治発展のために活躍を続けてこられました。特に、本院の正常な運営につきましては、絶えず意を用いておられました。たとえば、第二十四回国会における議事の混乱に際しましては、いまは故人となられました松野議長に協力されるなど、いかに参議院を愛されたか、いかに議会制民主政治に情熱を持っておられたかの、よき、あかしではなかろうかと思います。その松本君の姿をわれわれは再び本院の議場に見ることはできません。まことに残念なことであり、悲しんで余りあるものがございます。  松本君は、明治二十年六月福岡市に生まれ、少年時代から人間差別社会の不合理に反対し、やがて全国の部落差別撤廃を目ざす水平社の創立に参画され、後、その委員長となり、戦後は部落解放同盟をつくり、その中央委員長として、戦前戦後を通じて部落解放運動中心的役割りを果たし、解放の父として敬愛されてきたのであります。  一方、政界においては、昭和十一年、衆議院議員当選、当時の数少ない無産政党議員の一人でありました。以来、衆議院議員当選すること三回、さらに戦後は、本院議員当選四回に及び、その間、社会主義への道をただ一筋に歩まれた信念の人でございました。最近は、日本社会党顧問として、同党のため力を尽くされるとともに、本院における長老として重きをなし、去る六月には、国会議員の職にあること二十五年に及ぶ永年在職議員として、特に院議をもって表彰を受けられましたことは、私ども記憶にいまなお新たなところであります。  また、同君は、世界の各種の平和会議に出席、アジアを中心世界各国を歴訪して平和運動に貢献され、特に日ソ国交回復日中貿易発展のために先進的活動をなされたことも、忘れることはできません。  「天は、人の上に人をつくらず、人の下に人をつくらず」ということばがございますが、松本君こそは、一生を通じ、身をもって人間解放の歴史を書き続けた人であり、その生涯はさながら求道者のごとくであったというべきでありましょう。そうしてまた、その人となりは、あたかも大海のように広く深い心を持った方であったと私は思うのであります。人間の尊厳をおかすものがあれば、闘志は岩をもかむ怒濤のごとく峻厳でありましたが、平素は、なぎ渡った大海のように静かで、おおらかで、やさしく、また寛容でありました。  最近、私は、本院の社会党の若い秘書の諸君から聞きましたのでありますが、「松本まんじゅう」ということばがあるそうでございます。議事がおくれて夜おそくなりますと、きまって松本さんから、まんじゅうの差し入れがあって、それを「松本まんじゅう」と名づけたということでありますが、そういうところにも、松本君の、やさしい、いたわりの心づかいと人柄の一端がしのばれる思いがするのであります。  松本君の思い出は、私のみならず、同僚諸君の胸の中にも、公私ともにいろいろあることと存じますが、われわれは、もはや同君の温容に接することも、声を聞くこともできません。しかし、私は、松本君がいまもこの議席に、にこやかに着席され、この演壇を見つめている、そういう気がしてなりません。  議会民主主義発展にとって重大な試練のときに際し、同君のごとき尊敬すべき民主政治家を失いましたことは、ひとり本院のためばかりでなく、国家国民のためにまことに不幸でございます。  私どもは、同君の遺志を体し、議会民主主義発展のために、一そうの努力をいたさなければならないと存じます。  ここに、同君の御逝去に対し、つつしんで哀悼の辞をささげますとともに、衷心より御冥福を祈る次第でございます。(拍手)      ─────・─────
  9. 重宗雄三

    議長(重宗雄三君) この際、常任委員長辞任につきおはかりいたします。       内閣委員長    熊谷太三郎君       地方行政委員長  岸田 幸雄君       法務委員長    和泉  覚君       外務委員長    木内 四郎君       大蔵委員長    徳永 正利君       文教委員長    二木 謙吾君       農林水産委員長  山崎  斉君       商工委員長    村上 春藏君       運輸委員長    江藤  智君       予算委員長    石原幹市郎君から、それぞれ常任委員長辞任いたしたいとの申し出がございました。  いずれも許可することに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  10. 重宗雄三

    議長(重宗雄三君) 御異議ないと認めます。よっていずれも許可することに決しました。      ——————————
  11. 重宗雄三

    議長(重宗雄三君) つきましては、この際、日程に追加して、  常任委員長選挙を行ないたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  12. 重宗雄三

    議長(重宗雄三君) 御異議ないと認めます。
  13. 園田清充

    園田清充君 常任委員長選挙は、その手続を省略し、いずれも議長において指名することの動議を提出いたします。
  14. 加瀬完

    加瀬完君 ただいまの園田君の動議に賛成いたします。
  15. 重宗雄三

    議長(重宗雄三君) 園田君の動議に御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  16. 重宗雄三

    議長(重宗雄三君) 御異議ないと認めます。  よって議長は、内閣委員長豊田雅孝君を指名いたします。    〔拍手〕  地方行政委員長仲原善一君を指名いたします。    〔拍手〕  法務委員長浅井亨君を指名いたします。    〔拍手〕  外務委員長赤間文三君を指名いたします。    〔拍手〕  大蔵委員長竹中恒夫君を指名いたします。    〔拍手〕  文教委員長大谷藤之助君を指名いたします。    〔拍手〕  農林水産委員長野知浩之君を指名いたします。    〔拍手〕  商工委員長鹿島俊雄君を指名いたします。    〔拍手〕  運輸委員長天坊裕彦君を指名いたします。    〔拍手〕  予算委員長新谷寅三郎君を指名いたします。    〔拍手〕  これにて休憩いたします。    午前十時四十九分休憩      ——————————    午後三時四分開議
  17. 重宗雄三

    議長(重宗雄三君) 休憩前に引き続き、これより会議を開きます。  この際、特別委員会の設置につき、おはかりいたします。  災害に関する諸問題を調査し、その対策樹立に資するため、委員二十名から成る特別委員会を、  当面の石炭に関する諸問題を調査し、その対策樹立に資するため、委員二十名から成る特別委員会を、  産業公害及び交通に関する諸問題を調査し、その対策樹立に資するため、委員二十五名から成る特別委員会を、  当面の物価等に関する諸問題を調査し、その対策樹立に資するため、委員二十名から成る特別委員会を、  公職選挙法改正に関する調査のため、委員二十名から成る特別委員会を、  また、沖繩その他の固有領土に関する対策樹立に資するため、委員二十五名から成る特別委員会を、それぞれ設置いたしたいと存じます。  御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  18. 重宗雄三

    議長(重宗雄三君) 御異議ないと認めます。よって、災害対策特別委員会石炭対策特別委員会産業公害及び交通対策特別委員会物価等対策特別委員会公職選挙法改正に関する特別委員会及び沖繩問題等に関する特別委員会を設置することに決しました。  特別委員は、追って議長において指名いたします。その氏名は公報をもってお知らせいたします。      ——————————
  19. 重宗雄三

    議長(重宗雄三君) 日程第一、内閣総理大臣指名。  本院規則第二十条により、これより内閣総理大臣指名記名投票をもって行ないます。  議席に配付してあります赤色の記名投票用紙に、国会議員のうち一人の氏名を記入して、御登壇の上、御投票を願います。  氏名点呼を行ないます。    〔参事氏名点呼〕    〔投票執行
  20. 重宗雄三

    議長(重宗雄三君) 投票漏れはございませんか。——投票漏れないと認めます。投票箱閉鎖。    〔投票箱閉鎖
  21. 重宗雄三

    議長(重宗雄三君) これより開票いたします。投票参事に点検させます。    〔参事投票を計算、点検〕
  22. 重宗雄三

    議長(重宗雄三君) 投票の結果を報告いたします。   投票総数          二百十票  本投票の過半数は百六票でございます。   佐藤榮作君        百二十三票    〔拍手〕   佐々木更三君         六十票    〔拍手〕   竹入義勝君          十八票    〔拍手〕   西尾末廣君           五票    〔拍手〕   野坂参三君           四票    〔拍手〕  よって、本院は、佐藤榮作君を内閣総理大臣指名することに決しました。(拍手)      ─────・─────
  23. 重宗雄三

    議長(重宗雄三君) 本日はこれにて散会いたします。   午後三時二十五分散会